PR
カレンダー
サイド自由欄
仲間たちが暮らす「猫の部屋」
なんと贅沢なことに、 ロフト
があります
元々、台風で 浸水
などがあった場合、
ドミトリーの仲間たちが逃げられるように、
緊急避難場所として作られたものなのですが…
お昼寝
場所として人気スポットになり、
また、脱走犯たちの 隠れ家
として使用されることも
しかし、冬場は、
お昼寝を楽しむにも、脱走犯たちが潜むにも、
…寒い、寒すぎる
さすがに、この時期は、
すっかり 閑散
としているロフト
でも…
ごくごくたまに、騒がしくなることも
「何してるの」
「何何が見える」
ある日の昼下がり、
いつものように、秘書たちが振り回す、
おもちゃで戯れていた仲間たち
何やら急に、ソワソワ…
猫じゃらしにチョイチョイとお手々を出しながらも、
お顔は右やら左へ…
何だか気もそぞろな状態
どうやら、おもちゃよりも、
強力に仲間たちの 興味
を惹きつけるものが
上空
にあるようでした
「何何かいる」
「何も見えないし、音もしないよね」
どうやら、秘書たちには気付かない何か…
その 気配
が迫ってきているようでした。
いつも、こんな場面がやってくると、
先陣を切って、現場に向かう勇敢な仲間が1匹…
キジ猫の ハルカ
ガキ大将 くーちゃん
にさえ鉄拳をくらわす、
勇ましき女の子
「ハルカ、また登るの」「まあ、行かせてあげようよ」
おもむろに壁に飛びつき、
見事な足さばきで駆け上るハルカ
あっという間にロフトの上へ…
お耳をピンッと立て、お目々をキョロキョロ
気配のする方向、右へ左へ…
しばらくして、
秘書たちの耳にも聞こえてきた 音
カチカチカチ…
何か小さなものが 屋根
の上を 歩き
回る音
「これは、あれだね…」
「うん、 ハト
だ」
人には感じない気配、
聞こえない、かすかな音、
何かが近づいて来る空気…
普段から、ちゃきちゃきした仲間たちも、
のんびり、おっとりの仲間たちでも、
しっかりとキャッチする 能力
の高さ
猫という生き物が持つ、 本能的
な性質
いつも、秘書たちは 感心
するそうです。
ハトの動きを追いかけ、
ロフトを右往左往するハルカ
まるで全員が同じ動きをするかのように、
右向け右、左向け左を繰り返す仲間たち
そして、そんな様子を見ながら、
次の展開を 期待
する秘書たち
しかし、
次の瞬間、ハトは 飛び
立ってしまいました
公園にいた頃、
そばにやってきたハトを、
いつも追いかけていました。
あと少しで手が届く
そう思って、ジャンプした瞬間、
まるであざ笑うかのように飛び立って行くハト
何も掴めないまま、着地して、
ちょっぴり バツ
が悪そうなお顔をしながら、
グルーミング
をしていた仲間たちの姿…
そんなことを思い出して、
秘書たちは、少ししみじみとした気持ちになったようです。
「もう行っちゃったよ」
「ハトは飛べるからね…」
しばらくは、
ハトが飛び立った場所をジーッと眺めていた仲間たち
そのうち興味がなくなったようなお顔をして、
三々五々に散り始めました。
お水を飲みに行く者、おもちゃのそばに戻る者、
そして、やっぱりグルーミングをする者…
「やっぱり、ちょっとバツが悪いものなのかな」「逃げられた感があるんじゃないか」
そんなことを話しながら、
笑っていた秘書たちの耳に聞こえる 声
『にゃー にゃー にゃー』
いちばんにロフトへ駆け上がり、
勇んでハトを追いかけていたハルカ
下
にいる秘書たちをのぞき込みながら、
何かを訴えていました。
「…やっぱりな」「…」
こういったシチュエーションになると、
ハルカは必ず、何をも恐れずに行動するのですが…
ロフトに駆け上がるのは大の 得意
しかし、いざ降りようとすると毎回 大騒ぎ
うって変わって心細そうにウロウロを繰り返し、
上半身を乗り出して、
飛び降りようとするも、躊躇して後戻り
少しずつ足を降ろし、
中途半端にぶら下がってみたり…
以前などは、
助けようとしていた第一秘書の 顔
に、
飛び降りてしまったことも
「…こうなることは、わかってたんだよ」「まあまあ」
恐る恐る、壁に足をかけ、
ずり落ちそうになっているハルカを抱きとめた第一秘書
そのまま 抱っこ
して、何とか無事に 帰還
腕の中で、ゴロゴロ言いながら、
ハルカは、ちょっと誇らしげなお顔をしていました。
猫という生き物は、
高いところに登るのが、上手な生き物
少しの足場でも、見事にスイスイ登ります。
しかし降りてくることは、とても苦手
いつも怖々、危なっかしい様子でヨタヨタ
高い木に登り、降りられなくなって、
レスキューされることがあるのもわかります。
まあ、良くいえば…
いつも 前進
・ 上昇
あるのみ
後戻りせず、突き進むということでしょうか
「まあ、これからも抱っこして降ろしてあげて」
「そう」
「うん、ハルカ嬉しそうだし」
「急に、顔とか頭に落っこちてくるよりいいか」
「まあ、それはそれで 写真
撮りたい気がするけど…」
「…おい」
猪突猛進、勇敢なハルカ
でも本当は甘えるのが大好きな可愛い女の子です
抱っこして膝に乗せていると、いつまでもゴロゴロ甘えています
出会うべき家族に、ちゃんと見つけてもらえますように…
ランキング参加中!ポチッ、ポチッ、とっても嬉しいです。