首長族




++++ 首長族 ++++


首長族。

中国の纏足と同じように女性が逃亡するのを防ぐためだとか、首の長い人ほどおしゃれで位も高いという彼ら独自の文化だとか色々な説があるらしいが本当のところはいつから何故このような風習が始まったのかは分からないらしい。

輪っかを一つずつ増やして首を伸ばしていくと言われているが、実はあれは輪っかの重みで鎖骨がどんどん下に下がっていってしまうために首が長く見えるとの事だそうだ。

村に到着し、一番最初に首の長い女性を見たときは思わずギョッとしてしまった。

動物園でキリンやカバを見るよりももっと強烈な感覚だったのは彼らが私達と同じ人間だったからだろう。

人間が人間に対して見世物になっている。
それを生業として生きている彼らと、カメラをぶら下げて彼らを見物にきている私。

なんともいえない複雑な感覚は村を出るまで消えることはなかった。

私のその嫌悪感とは裏腹に首長族の女性達は妙にあっけらかんとしていた。

もちろん彼女達は私達が彼女らの写真を撮り、おみやげ物を買っていくことで生活をしているのだから悲壮感など漂わせるわけには行かない (それが彼らが産まれてからの唯一の彼らの日常生活なのだから悲壮感など元から持ち合わせていないのかもしれないが。。。)

英語の上手な人たちも何人かいて、どこから来たのー?などと一人の10代らしき女の子が腕を絡ませてくる。

おしゃべりしている様子は日本の学生達とさして変わりはない無邪気な女の子だった。

人間として不自然だとか、人を見世物にするなんて倫理感に反するなどとお堅く考えている私のほうが不自然なのだろうか・・・・

輪っかをより多くつけ、首が長くなる程なぜか顔が異様に小くなっていくような気がした。

首が長く顔が異常なほど小さい彼女をやはり動物園で動物を見るようにまじまじと眺めてしまっている自分がいて慌てて目をそらす。

首長
===お土産屋さんにて===



村をぶらぶらと歩いていると小さな掘っ立て小屋のような学校があった。
その日は授業はなかったようで教室は空だったので中に入ってみる。

10組程の木で出来た小さな机に黒板。

その横には小さな箱と「あなたの寄付で子供達は教育を受けることが出来ます」のサイン。
そっとお金を入れてきた。

首長族の村の隣には耳長族という人たちまでいた。
耳に重たいピアスをぶら下げているために穴が大きくなり耳が首の辺りまで垂れ下がっていた。

こちらの人たちは首長族の人たちを最初に見たときほどの衝撃はなかった。
渋谷辺りにもたくさんいるもんね、耳にでっかい穴あけている子達。

半日かけて村をぐるっと一周し、彼らの大事な収入源のお土産を何点か買い首長族の村のツアーは終了した。

なんとも複雑な思いがぬぐえなかった一日だった。

ちなみに首長族の正式名称はパダウン族と言うそうです。


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