ねこっぽ雑記

ねこっぽ雑記

2004年08月14日
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
 先日一緒に「東海道四谷怪談」を観劇した友人から「ミス・サイゴン」のチケットをもらい、友人と二人で見に行ってきました。帝劇なんて久しぶり。ましてやミュージカルなんて久しぶり。場内に入ってオーケストラの音合わせが聞こえてきたり、劇場の中が暗かったり、席番号がアルファベットだったりといったちょっとしたことが、歌舞伎漬けの身としてはカルチャーショックでした。あとはやっぱり歌舞伎座に比べて客層が若かったなぁ。
「ミス・サイゴン」は簡単に言えばベトナム版「蝶々夫人」。蝶々夫人にあたるのがキムで知念里奈さん。ピンカートンにあたるのがクリスで石井一孝さん。キムの働くキャバレーの経営者で主人公のエンジニアが別所哲也さん。クリスの戦友のジョンが坂元健児さん。ちなみに私たちが観劇した公演には、知念里奈さんの御家族と思われる方たちもいらしていました(顔がとても似ていたのだ)。
 さて感想ですが、一番印象に残ったのは二幕の最初。アメリカ兵とベトナム人女性との私生児ブイ・ドイをアメリカに呼び寄せる運動をしているジョンが、アトランタの会議で聴衆に訴えて歌う「ブイ・ドイ」が凄かったです。歌唱力があるってこれほどに訴えかける力があるんだなぁ…と感じました。凄かったです、坂元さんの歌。ただ坂元さんの歌以上に、実際のブイ・ドイたちの映像(舞台中に流された)が私にとっては強烈でした。映像に映っているブイ・ドイたちは芝居ではなく現実なのですから…。
 キム役の知念里奈さんは、知念さん自身の持つはじけるようなキャラクターが、表現の上で生かされているという印象を受けました。ただ知念さんのキムからは、故郷が焼かれ、親が殺され、生きていくためには身を売らなければならないというキムの悲惨な背景を感じることができませんでした。それが物足りなかったです。
 石井一孝さんは、悪夢にうなされ、現在の妻のエレンとキムの間で悩み苦しむクリスをいい意味で生々しく演じておられました。現在の妻のエレンとキムのどちらを取るかで悩む、とは非難をしたくなるような状況なのですが、石井さんのクリスは、彼が一生懸命生きようとした結果こういう状況になったのだということを納得させました。
 別所哲也さんの演じるエンジニアは、単なるお調子者の様でいて実は戦争による悲しみが根底にある人なんだと思います。舞台を観ているときはただただ明るい面ばかりが目についたけれど、もしかしてあれは戦争という現実から逃れるための彼なりの手段なのではないか、と感じました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2004年08月23日 20時56分35秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: