エレファントピア

エレファントピア

ディア・ハンター(アメリカ)



マイケル・チミノ監督
1978年
ロバート・デニーロ
メリル・ストリープ主演

★★★☆




言わずと知れた長編ベトナム映画。
何が長いって前半の結婚式シーンが長い長い。

アルメニア移民の町から、初めて4人(だっけ?)の青年がベトナム戦争に行く事になった。町は栄誉に沸いていた。「我々もようやくアメリカ国民として認められた」と。
従軍前に青年のひとりが結婚する事になり、その結婚式のシーンが延々と続く。


この映画には本当に様々なファクターが組み込まれている。
鉱山で働く貧しい移民たち。
小さな町から名誉にあふれて戦争に。
命の重さと軽さ。

ロバート・デニーロの抑えた演技。
このころは良かった…。
よく知られているのかどうだか知らないが、この映画はハリウッド映画で初めて同性愛的な心情を描いた映画として議論を呼んだ。

デニーロ演ずる青年は、多分登場人物の中で一番「男らしい」男性だ。独立軍の捕虜となった時も、精神を病んで帰国できなくなった友人を救いに行く時も、勇気、決断、行動力、どれをとっとも完全無欠に「男らしい」。

彼の友人に対する心情はすごく微妙に描かれているので、気付かない人は気付かないだろう。70年代にハリウッドでここまで描くのには勇気がいったのではなかろうか。


なるほど、これだけ男らしいと、女の人を理解したり理解されたりするのは難しいのかもな~。などと下世話な感想を持ってしまった。



観終えて初めて、結婚式の長ったらしいシーンが長ったらしい所以を知った。




最終更新日 2004.07.21

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