はっしゃ ららばい

はっしゃ ららばい

2004年03月08日
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浅田農産船井農場と隣接する町で発見されたカラスの死骸からも、鳥インフルエンザウィルスが検出されたとのニュースが報じられました。

都会の河川敷には、ペットとして飼われていたであろうチャボなどが捨てられていたとのこと。
人々の心に生まれた恐怖心が、罪のない鳥たちに害を及ぼさなければいいのにと心配いたします。

といっても、私も数週間前に、アジアの某国で、鳥インフルエンザが人にも感染したとの事例を知って、いくら可能性が低いと言われても、0%ではないことに不安を感じたのでした。

そのときに、ぱっと頭に浮かんだ映像は、TVドラマ化された、吉田秋生さん原作の「YASHA」(小学館)のビデオのワンシーンです。
鳥籠に横たわる一羽の可愛い小鳥の死骸。
家庭でペットとして飼われていた小鳥と接触していた人々に感染したのを始めとして、凶悪なウィルス(遺伝子操作によってより強力な殺人ウィルスとして人為的に変異させたもの)が広まっていくのです。

(余談ですが、主人公有末静と雨宮凛の二役は、伊藤英明さん、ケン・クロサキ中尉は阿部寛さん。
コミックのイメージとビデオはかなり違っていて、えーっと思っていたのです。伊藤英明さんは源博雅のような役柄の方が似合いますし、「白い巨塔」も。。。ファンの皆様ごめんなさい。m(__)m


私にとって、鳥は「幸福をもたらすもの」であり、「魂を運ぶもの」であります。

10年程前、タイの某寺院の出口で、中年夫婦が籠の中に雀を何羽も閉じ込めている光景を目にしました。
幾ばくかのお金を出して、1羽の雀を大空に放つと幸せになるというのです。
ちょっとためらった後、その金額のコインを男の方に渡しました。夫婦の顔が一瞬きょとんとしたと思ったら、ぱっと明るく輝いて、とってもうれしそうに「ハッピー!ハッピー!」と片言の英語で叫ぶのです。

閉じ込められた雀は一羽残らず解放され、飛び去り、籠は空っぽになりました。

私は、そのときようやく、自分の出したコインが言い値の数十倍の金額であったことに気づいたのです。
すっと眩暈がするような思いがしたのですが、気を取り直して、「きっといっぱい幸せが返ってくるでしょ」とにこにこ顔に戻ったのです。
(。。。でも、たぶんあの雀たちはまたすぐに捕まって、同じような目に遭っているのかもしれません。)

その何年か後、父の容態が小康状態となり、自宅療養をしているとき、庭に雀たちが大勢遊びに来てくれました。
パン屑や果物を大きな庭石の上に置いて、「可愛いなぁ」と喜んでいる父の痩せた背中を眺めながら、死を間近にして痛みと闘っているのを慰めに来てくれたように感じて、なんだか嬉しく思ったのです。
タイと日本は遠く離れていますのに、ふとあのときの雀かしらなどと都合よく受け止めてしまいました。


今回のカラスの死についても、どのような感染経路なのか解明が待たれます。

白い防護服を身にまとって、一生懸命処理にあたって下さっている自衛隊の方々に感謝します。でも、その処理の様子を映すTV映像に、残酷さと不安を感じるのです。

自己の利益を最優先させて、ウィルスを広める結果を招いた人間、可愛がっていたペットを恐怖心から野外に捨て置く人間。。。

本当に怖ろしいのは、鳥ではなくて、夜叉のような姿の、心無い人間なのでしょう。





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最終更新日  2004年03月08日 21時32分43秒
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