りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年03月28日
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カテゴリ: オレとボク
今日の日記


「アイツとボク11」



カリナのお陰で、フジサワさんの時と違って、
コレさえガンバれば会えるんだ。と、張り合いが出た。

そして、赤木くんやイグチくんに逐一報告してしまう。
それ位、ボクは嬉しかった。

「ねえ、今ってさ、この映画の中でだったら、どれが面白そうだと思う?」

みんなが雑誌を覗き込む。

「オレだったら、この戦争映画だな。」

「イグっちゃん、女と行くんだから、もうちょっと考えないと!
観終わった後、戦争について考えちゃったりすると、テンション下がるし。
しかも、この俳優、比べられる確率高いぞ。」

「そうか~。なるほどな。」

「赤木くん、詳しいね~。」

「ば~か、失敗してんだよ!最悪だ!」

みんなでゲラゲラ笑う。
赤木くんでも失敗してるんだ~。

「ちなみに誰と比べられたの?」

「誰と行ったの?」

「オレのことはイイんだよ!あ、コレどうだ?
いや、待てよ、カリナちゃんといっしょに考えた方がいいぞ。
オレたちと行くんじゃないんだし。」

赤木くんは、まるで自分のデートかのように、いろいろ考えてくれた。
みんな楽しそうだった。

ボクは、うかれてしまって、待ち合わせの時間10分前についた。
が、彼女はもう来ていた。

「ゴメン、遅れちゃって!」

「え~、私が早かったんだよ!」

彼女が笑うと、何だか楽しくなった。

彼女は、海で見た時より、少しだけ女の子っぽい感じがした。
ピンクのフリフリでも着てるわけじゃないのに、何でだろう?
前よりもっとかわいく見えた。
それで、ますます嬉しくなってしまった。

「どうする?まずはお昼にする?」

「映画館に行って、時間確認してこようか?」

そして、映画が始まるまで、昼を食べに行くことにした。
どこか、洒落たとこがいいかな?って思っていたけど、
彼女はファーストフードが食べたいと言う。

「何か、むしょうにハンバーガーが食べたくて!いい?」

しかも、どこのハンバーガーがいいかも決まっていた。
で、奢ろうか迷っていたら、サッと出されてしまった。

いいのかな?こんなんで…?

ボクは不安になった。
でも、映画は二人で電話で決めてあったので、
前売りをボクは買っておいた。
そのことを思い出して、ちょっと気持ちを持ち直した。
ちょっとはイイとこを見せたい。

目の前で話す彼女と、電話の彼女だと、やっぱり目の前の方が緊張してしまう。
でも、ファーストフードで良かったかもしれない。
レストランだったら、更に緊張してしまいそうだ。

「あ、時間だね!行こう!」

彼女は同じ歳だとボクのことがわかって以来、
どんどん彼女ペースで話している感じだった。
それとも歳は関係無いのだろうか?
ボクは、素直に従った。

「飲物買ってっていい?」

「うん。じゃあ、お菓子も買っていこうか。」

「あ!私買いたいのがあるの~!」

彼女は、コンビニで新製品だと言うお菓子をいろいろ選んできた。

甘い物が好きなんだな…。

ボクはフジサワさんと休憩したことを思い出した。
彼女はミルクティを
毎日のように飲んでいた。

ここでも、彼女がサッと会計を出した。
しかもボクの分の飲物もいっしょに。
参ったな…と思った。

「だって、前売り買ってくれたんでしょ?」

嬉しかったの。ありがとう!と、彼女が笑顔になったのが、嬉しかった。

彼女がボクのことを気遣ってくれてる。
初デートでは、いろんなことがわかるもんだ。

映画は、笑えるものだった。
主人公が、演技派コメディ俳優で良かった。

最初は緊張していたけど、
笑ったり、話にのめりこんでいくうちに、
気持ちもほぐれていった。

彼女が帰りに戦争映画を指さして行った。

「コレも観たかったの~!この人カッコ良くて大好き!」

ボクは赤木くんの言葉を思い出して笑った。

「今度ね!」

「何~?何で笑ってるの?」

「いや、だってさ。」

ボクは赤木くんの言ってたことを話した。

「あ、う~ん、比べるってことは無いって言うか…、ええと、どうかな?」

彼女は誤魔化すように笑った。
それでまた笑った。

「じゃあ、今度は違うの観に行こうね!」
と、彼女が言った。

夜は飲みに行くことにした。
赤木くんが教えてくれたバーレストランは、かなり混んでいた。
アイツ、どうしてこんなにいろんな店知ってるんだ?

彼女は、カクテルを飲んでみたいと言っていた。
けど、ボクはよくわからないので、店の人に聞いて、適当なものを頼んだ。
ボクのはさっぱりしていて良かったけど、
彼女のは、思ったより甘かったようだ。

「あ、青山くんのが美味しい」

ボクのと取り替えるか聞いたけど、大丈夫、と飲んでしまった。
ボクはカクテルのことをちょっと覚えたくなった。

それから、いい具合に酔ってしまった時に彼女が言った。

「青山くんは好きな人いるの?」

「え…?」

ドキンとした。
頭に一瞬フジサワさんの顔が浮かんでしまったからだ。



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最終更新日  2010年03月27日 15時54分27秒
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