りらっくママの日々

りらっくママの日々

2009年11月26日
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今日の日記




「ある女の話:カリナ24(知らなければ良かったこと?)」



福袋やバーゲンもあって、すごい人だった。

ユウとミキと私とマッシー。
各々好きな店へ。

ユウはオネエ系、ミキはギャル系、
マッシーはカジュアルスポーティ系、私はカジュアルかわいい系。
そんな好みの関係からか、自然と二手に分かれた感じだった。

そしてそれぞれ戦利品を持って集合。
並んで遅い昼ご飯にした。

「あの…さ。」

ミキがユウと顔を見合わせて、
ちょっと言いづらそうに言った。

「カリナって、青山くんともう付き合ってる?」

「え?!
ううん。まだそんなじゃないよ!
友達って言うか~、
何かそういう感じなの。」

私が慌てて否定する。

「あ~、それなら良かった。」

ミキがホッとして、ユウが続ける。

「いや、あの…ね。
実は私見ちゃったのよ。
居酒屋さんで、青山くんが、女の人と飲んでるところ。」

「え、あ、そうなの…?」

心拍数が上がったのがわかった。

「腕組んでて、ラブラブって言うか、付き合ってるって感じだったから…。
歳上っぽかったな…。」

胸がズキりと傷んだ。
そうなんだ?…って。
顔が平静を保ってるか気になりながら、
無理やり何とも思ってないふうを装う。

「いやさ、付き合ってるんならどうしよう?って。
カリナがフタマタでもかけられてたら…
って思って。
言うのどうしようか、迷ってたんだよね。」

ユウがミキと顔を見合わせて頷く。

「あ、そうだったんだ?
ううん。大丈夫だよ。
それにほら、何か好きな人がいるようなこと言ってたし。
多分、その人とウマく行ったんじゃないかな?
そっかー。
へー。」

ホントはすごく自分がガックリきてることがわかった。
こんなに胸が痛むなんて、
思ってもみなかった。

この後どうする?
カラオケ行こうよ!
そんなふうに話を逸らして、
カラオケで思いきり歌を歌った。

夜は彼氏と待ち合わせだって言う、ミキとユウとバイバイして、
マッシーと残る。

「さーて、次は何を歌おうかな~。」

「んじゃ、私はいつもの。」

マッシーがお得意のロックな歌を歌う。
その歌詞が、彼を想う歌だって気付いて、
私は青山くんを思い出した。

マッシーが私を見て驚いた顔をして、
呟いた。

「やっぱり、無理してたんだ?」

「あ、ああうん。ゴメンね…。」

目から涙が出てた。
ハンカチを出して、慌てて涙を拭いて、
ティッシュで鼻をかんだ。

「大丈夫?」

「うん…。うん、だいじょぶ…。」

私はそう言いながら、涙を拭く。

「結構、好きだったみたい。」

マッシーはじっと私のことを見ているみたいだった。
私はそれに甘える。

「まだわかんないじゃん。
ちゃんと聞いてみれば?」

優しい穏やかな口調が、
頭の上から聞こえる。

「ううん、無理。
もういい…。
もしホントなら、
そんなの聞くの耐えられない…。」

マッシーは一口飲物を飲んだ。
そして考えたような間があって、言った。

「同じフラれるらなら、
当たって砕けてみれば?」

「はは…。
勘弁…。」

私は軽く笑う。

私は知ってる。
彼がマッシーが片想いしてた時の表情をしてたこと。

うまくいかない恋。

それがどんなものかわからないけど、
多分、年末はその人と会えないから、
一人でいたくなくて、みんなと過ごそうとしたんじゃないかと。
だから私を誘ったんじゃないかと思った。

そんなつまんない推測だけが、私の心をひどく痛ませる。

確認なんて、したくない。

マッシーは、ポンポンって私の肩を叩いた。

「何か歌う?」

「うん、歌おうかな~。」

「入れてあげようか?どれ?」

「んーとね~、暗いのヤメよっと!
元気出したいしぃ~。
あ!コレ入れて!コレ!
マッシー、コレ歌わない?」

マッシーは笑顔でその曲を入れた。

「飲んじゃおっか~?」

「いいね~!飲もうか~!」

私たちは顔を見合わせて笑って、
大きな声で沢山歌った。

フリもつけた。

その日は何だか帰りたくなくて、
マッシーの家に泊まることにした。

電話してマッシーに代わったら、親はスンナリ許してくれた。
大学生ばんざい!

マッシーのお母さんも慣れたようなもので布団を用意してくれてて、
大晦日はありがとうね~と言った。

私は胸がチクチクしながら、
いいえ~と答えた。

途中のコンビニで買った、缶カクテルを飲みながら、
おつまみを食べる。

「先生と…したの?」

「はは~、いきなり何よ、ソレ~?」

マッシーが照れたのか、すんなり口を割らない。
あ、コレは何かあったな。

「いいじゃん!教えてよう。
アリバイ工作したんだから。どうだった?」

私はニヤニヤ笑う。

「ん~、何て言うか、
したような、そうじゃないような…。」

「そっかー、いいなぁ~。
好きな人とそんなことになれて。」

私はしみじみと言った。

「私ね~、告白しようと思ってたの。
公園で手を繋がれた時に、
やっぱり好きだなって思って。」

「え?!手繋いだの?」

「うん。ちょっと人混みではぐれそうになりそうで。
でもすぐに離したよ。
だから…それだけなんだけど。
でも、結局言えなかったの。
それに、彼女できたかも聞けなかったし。
今思うと聞かなくて良かったよ…。」

私もマッシーも無言でおつまみのチーズタラをモグモグ食べた。

「痛かったよ、めちゃめちゃ。」

マッシーがいきなり言った。

「もう、死ぬかと思った。
血がドバドバ出ちゃって。
ホント、二人で慌てたね!」

マッシーの必死な形相に私も合わせて真剣に聞く。

「え?そうなの!
先生、経験者じゃないの?」

「うん~、下手なのかなぁ?
よくわかんないけど、経験者だと思ったよ。
でも痛かった!」

マッシーが軽い調子で言った。

「下手って!
マッシーひどいよ、それ!
スギモト先生可哀想じゃん!」

私が大笑いして、声も大きかったらしい。

「しーっ!しーっ!」

マッシーが笑いながら言って、
私も口を押さえる。

もしかしたら、私を元気づけるために、
ワザとそんなふうに教えたのかもしれない。

そうじゃなきゃ、こんな話、
照れ屋なマッシーは、しなかったかもしれないよね。

「ありがとね。」

「何が~?」

「教えてくれて。」

「カリナも覚悟だよ。」

マッシーは横目でジロリと私を見て、言った。

「まだまだ先だけどね。
まずは彼氏みつけなきゃ。」

「お見合いじゃないの?」

「あはは!そうだった!
結婚した途端に逃げられたりして!」

「結婚してそんなことで逃げるような男は願い下げだよ!」

二人でゲラゲラ笑った。
マッシーにありがとう、って。
そんなことじゃなくてありがとう、って、
心の中で何度も言ってた。

でももうこの時は思ってた。
もう誰も好きになりたくないな…って。

胸が痛いよ。

付き合っても無いのにこんなに痛いなら、

もう恋なんて、したくない。




前の話を読む

続きはまた明日

目次





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最終更新日  2009年11月26日 19時50分49秒
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