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英英辞典比較

英英辞典の比較


英英辞典についてのご質問が寄せられたので、今までに読んだ本や実際に使ってみた感じなども含めて自分なりの考えをまとめてみることにしました。

まず、英語学習者用の英英辞典には大きくわけて次のようなものがあります。

1.Longman Dictionary of Contemporary English (LDOCE-エルドスと呼びます。)

2.Oxford Advanced Learners Dictionary (OALDまたはALD)

3.COBUILD English Dictionary for Advanced Learners(COBUILD-コウビルド)

それぞれに色々な特徴があり、いわば一長一短あり、といった感じです。

まずは1.のLDOCE。

これは基本単語2000語のみで定義されているもので、初心者向けだと言えます。英英辞書を引いて、知らない単語が出てくるというある種のストレスは回避できます。ただ、この辞書の欠点は定義が「良く使われる順」に載っていることで、一番最初の定義を見て「あっ、これだこれだ。」とそのまま辞書を閉じてしまうことになります。これだと英語学習に大切な「辞書を"読んで"単語のもつイメージを頭に入れる」という作業が難しくなります。まあ英英辞典に慣れる、という意味ではまずまずおすすめです。

heel:the back part of your foot

symptom: a physical condition which shows that you have a particular illness

dog: a very common animal that people keep as a pet or to guard a building

次に2.のOALD(ALD)

これはその名の通り、「上級者向け」の辞書です。定義に使われる単語は約3500語。ということで、ある程度ボキャブラリーの豊富な人にはいいのですが、そうではない人にはかなりのストレスがかかってくると思われます。この辞書のいいところは、たとえばtakeなどの多義語を引くと、大まかな意味にわけて中見出しがあり、そこから検索できるということです。この特徴はLongmanにもあるのですが、個人的にはOALDの見出しのほうが早く目的地につける、と言った感があります。また、その中見出しだけを拾えば何となくtakeの持つイメージみたいなものが浮かび上がってきます。

heel:the back part of the foot below the ankle

dog: an animal with four legs and a tail, often kept as a pet or trained for work, for example hunting or guading buildings.

symptom: a feature which indicates a condition of disease, in particular one apparent to the partient.

最後に3.のCOBUILD

これは第2版まではタダの英英辞書だったのに、第3版からいきなりfor Advanced Learnersになっていて、私はまた新しいタイプの辞書なのかと思ったぐらいです。このCOBUILDは一番扱いにくい辞書ですが、上手く使いこなせれば他の2冊よりも学習効果が高い辞書と言えます。

定義は他の2つの辞書と違い、単語を文の中に組み込んで説明するものなので、「辞書を読む」ということで学習効果が高まること、そして読んだことから自分の頭の中で単語をイメージしやすいという利点があります。欠点は・・・欠点と言えるのかどうかわかりませんが、時間のない人には向かないような気がします(^^;; 私がCOBUILDを使うときは、たとえば英和を引いてピンと来ず、上記2冊を引いてもまだ良くわからないときです。そうすると今までもやもやしていたものが急に視界が開けるかのようにいい訳語を思いつくこともあるんです。あとは、英作文なんかをする時に、コロケーション(語と語のつながり)やどんな前置詞を取るのかなどを調べるのにも役に立ちます。

heel: Your heel is the back part of your foot, just below your ankle.

dog: A dog is a very common four-legged animal that is often kept by people as a pet or to guard or hunt.

symptom: A symptom of an illness is something wrong with your body or mind that is a sign of the illness.

このCOBUILDには、「for Learners」や「Student’s Cobuild」などの姉妹品もあります。こちらは収録語数が少ないのと、例文が少なくなっています。

おまけ:Concise Oxford Dictionary(COD)

どうしてこの辞書がほとんどの電子辞書に入っているのかがすごく不思議です。これはネイティブ向けの英英辞典、つまり私たちにとっての国語辞典のようなもので、とにかく定義に使われる単語が難しくてイヤになります。私が行っていた大学では「COD以外は辞書じゃない!」と怒鳴っていた先生もいましたが、まあ英語ができて当たり前の大学だったので仕方がないといえば仕方がないけれど、一般の英語学習者を対象とする電子辞書に入れるべき辞書ではないと思います。

dog: a domesticated carnivorous mammal probably descended from the wolf, with a barking or howling voice, an acute sense of smell, and non-retractile claws.

はあ?(笑)

だけど先日読んだ辞書関連の本には、定義に難しい単語が使われているものを使うことによって、語彙力がUPするという利点もあると書かれていました。電子辞書についているジャンプ機能を上手くつかえば、語彙力増加に役立つかも知れませんね。

<英英辞典の選び方>

体の部位(親指、ひじ、首など・・)を引いてみて、一番自分にわかりやすいと思ったものを選ぶのがいいそうです。あまり簡単な単語だと比べようがない場合もあるので、色々な単語を引いて比べてみるといいと思います。

かなり独断と偏見が入っていると思いますので、皆さんからのご意見もお待ちしております(*^^*)


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