第六幕


〝良樹〟美園とは幼なじみで
幼稚園前からのつきあいがある。
カナリの無愛想で人をあまりよせつけない。
しかし何気にモテるらしい・・・。

美園:「ねえ、良樹、前世ってあると思う?」
良樹:「・・・!!?さあな。なんで?」
ふだんは美園が話しかけても見向きもせず、まともに返答もしない。
なのにまとも(?)な返答に、聞き返してきた良樹に美園は驚きつつも嬉しかった。

美園:「なんかね~・・・気になるから。どう思う?」
良樹:「別に。あるんじゃないの?」
美園:「じゃあ良樹の前世ってなんだろーねー!」
良樹:「知りたい?」
美園:「え?・・・」
美園は本気で良樹の前世が気になった。
それに良樹の言葉は自分の前世を知っているように聞こえた。
良樹:「冗談だよ。バカじゃねー?」
マジなカオをして自分を見ていた美園に言った。
美園:「あっそうだよね。ホントに知ってるのかと思った。
    ビックリした~」

美園はそのまま前を見て授業を聞いた。
だが良樹の言った言葉がまだひっかかっている。

            〝知りたい?〟
深い意味はない。ただ冗談で言ったんだ。
そう思っていても、すごくひっかかっている。

美園:『どーせ理科だしいいや!寝ちゃえ!』  zzz・・・



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