nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

nipparatの日記 囲碁 不思議体験 

Dec 17, 2005
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テーマ: 囲碁全般(752)
カテゴリ: 囲碁
 ネット棋院の「今週の感動」のパクリだが、あちらは開店休業みたいだから良いだろう。ネットで見たプロやプロ級の対局から、感動した場面を掲載するシリーズ。

 今日ネットで発見した、中国名人戦 古力七段(黒)対ユウ九段の一局から。以下の場面で、白1から3が策のある手順。
 白3は、次に白が下辺を2段に押さえて黒切り取った時にシチョウ当たりになる。先に3から打つと下辺白つけに対して、黒は上ハネになるのかどうかは分からないけれど、3は絶対に近い利きなのでこれが手順である。 
 さて、ここで黒の次の一手が今日の感動の一手である。私なら、受けしか思いつかない所であるが、その一手とは?


2005-12-17 14:34:43

 その一手は、以下の図の黒1である。非常に説明が難しいが、この後の変化を見れば何となく理解できる。下受けとの交換を利かしと見て、下辺のサバキの手がかりにしようという手である。
 このタイミングでないといけないのかどうかが素人には難しいが、左辺受ける前に左下を連打されると受けを省略して戦いに引きずり込まれてしまう感じになるので、この瞬間が最良の手順なのであろう。

2005-12-17 14:42:02

 上図黒つけから手順の妙も素晴らしいけれど、感銘を受けたのはもっと別の意味である。感動というより衝撃に近い。
 左辺肩つきされた瞬間に下辺つけるという発想そのものに衝撃を受けたのである。この碁は、ネットの実験的な碁ではなくて、タイトル戦である。
 柔軟というか迫力というか、私から見るとすごいと思うが、おそらく古力プロにしてみればごく自然の着想から生まれたものだと思う。

 根本的に碁の見方の広さが違うのだ。「碁は変化するもの」などとここでもよく書いているけれど、こういうのを見ると、ちっとも自分はわかってないなと思い知らされる。どうしても「カタツキから押さえられてはいけない」とか、「左辺を地にしなくては」という思い込みに発想が縛られてしまうのだ。
 その後の進行は以下。

2005-12-17 15:31:06

 互いに見事な手順で、黒は下辺で治まり一段落した。このようなダイナミックな動きの碁は見ていて最高に面白いし、プロの凄さにしびれる。





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Last updated  Dec 17, 2005 05:43:07 PM
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Comments

nipparat @ Re[1]:追悼 畑正憲氏(04/08) GO!さんへ  ぜひお楽しみください。今回…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) 11/11にしずおか囲碁まつりでまた伺う予定…
GO!@ Re[2]:追悼 畑正憲氏(04/08) nipparatさんへ 久能山東照宮は行ってみ…
nipparat @ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) あまり確認しておらず、返事が遅くなりす…
GO!@ Re:追悼 畑正憲氏(04/08) しばらくご投稿がなかったので、案じてい…

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