脳の不思議の話。
※シチョウ逃げ出し
GO!さんの記事にシチョウの行く先に相手の石しかないのに、自分の石を何本も逃げ出してしまったというのがあった。これはアマに多い「脳内碁盤の性能不良に起因するポカ」とは明らかに違う。信じられない大錯覚。
本来ならあり得ないのだけど、ありえない事が起こるのが人の脳。コンピューターのようだけれど実はとんでもなく危うい。「言った、言わない」「見た、見ない」なんて場面(しかも両者が正しいと確信して)が絶えないのは当たり前のはずだ。
※私の対局での錯覚事件
碁でも魔法にかかったような体験が何回かあるけれど、ある大事な試合でのこと。息詰まる戦いも終わりが近づき、簡単な攻め合い勝ちで勝負ありの場面。難しい読みが必要な局面でもなく、あまり読まずに勝ちを確信していた。
で予定通りの進行になり、いよいよ決め手の次の一手を打とうとして一応読みを入れる。やはり攻め合い勝ち。しかし「ここに相手の石があると、逆に私がダメだな。」「いや、あっても勝ちかな?」と余計なことを考えているうちに信じられない現象が起きた。「ないはずの相手の石がある。」のを真実と思いこんでしまったのだ。
「あれおかしい。攻め合い勝ちのはずだったのに勝ちが見えない。」「やばい、ここまで来て引き返せない。」「しまった。なんとか別の打開策を考えなければ。」となり、結局別の手を打ったのだが私がつぶれてしまった。局後に検討してすぐ気がついて愕然とした。
※プロの錯覚
※万引き恐怖
先日新聞に興味深い記事を発見。ヤクザの親分がコンビニですぐ近くに店員がいるのにペットボトル1本を手に取りレジを通らず そのまま車に乗り込んで去ってしまい、後で警察に通報されたとのこと。「金に困ってもない親分がどうして」という記事
ただ、これ人ゴトとは思えないのだ。実は私も危うい経験が2回半ある。一度目は、スーパーで買い物をしてたくさんの食品を籠に入れた状態で、レジを素通りして駐車場に行き車に荷物を載せようとしてはっと気づき引き返したという体験。二度目はコンビニでのし袋を一枚手に取りそのままドアの外に出てしまい、はっと気づき戻った体験。いずれも、考えごとをしながら次の行動に頭が行っていた。先のプロ棋士の錯覚と似ている。
半というのは、仕事の徹夜明けで疲労困憊の状態の時、売店でジュースを手にとりその場で飲み干し、店内にごみ箱がないか探しているうちにハッとした体験。いずれも一歩間違えばたいへんだった。
あえて恥になるような事を書いたのは、今後私が万引きで捕まって新聞に「何であの人が!」と出た時に、読者の皆さんに「そういうことでは。」と解釈していただけるかなと思ったからである。
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