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2012年02月07日
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カテゴリ: 読書


 『航空テクノロジ-の戦い』
 ― 「海軍空技廠」技術者とその周辺の人々の物語
 碇義朗(著)
 光人社NF文庫 1996/3/12


 第二次世界大戦の敗戦を「科学技術の敗戦」ととらえる技術者の声が多く伝えられる。

 敗戦後、加工貿易国として技術立国をはかり飛躍的な経済成長を果たした日本。

 発展を継続する原動力となった技術開発の基盤のひとつが、帝国海軍の航空技術廠にあった。

 目標設定に関する科学的実験、調査、検証のスタイルが軍の機関により養われた。



 目次
 第一章 ふくれ上がる頭脳と技術の集団
 第二章 急速に悪化する戦局のはざまで
 第三章 戦時動員者のリーダーとして
 第四章 飛行機を作った少年たちの自負
 第五章 間一髪だった爆弾と魚雷の完成
 第六章 繰り返された機体の強度試験
 第七章 急がれた空中分解の原因解明
 第八章 アメリカに立ち遅れた艤装技術
 第九章 防御に欠かせないゴム技術の確立
 第十章 風防ガラス改善のための努力〔ほか〕
 第十一章 バランス感覚を欠いた設計思想
 第十二章 実戦に耐えるエンジンへの改良
 第十三章 戦闘機の運命を決定した選択
 第十四章 代用鋼に苦しんだ「誉」の開発
 第十五章 「アツタ」をめぐる生、そして死
 第十六章 金属材の不足を補う苦肉の策
 第十七章 「プラスチック」黎明期の人々
 第十八章 ばねがとりもった四十八年の縁
 第十九章 逆境の中から出発して得た栄光
 第二十章 「人材養成」の場としての役割


表面化した日本機の弱点
 P.134
 …(略)…
 燃料のガソリンやオイルの質が悪かったこともあるが、プラグ、発電機、高圧電纜(ハイテンション・コード)などの品質、性能、あるいは燃料、潤滑油電気系統などの配管や配線-つまり艤装に関することが、機体やエンジンそのものの設計技術に比べて、いちじるしくおくれていたことによるものだ。
 だから日本の飛行機は、出撃から帰ってくると、あとの整備がたいへんだったが、アメリカの飛行機は特に整備を必要とせず、燃料や弾薬さえ補給すれば、そのまま何度も出撃が可能だったから、双方の稼働率に大きな差が出た



【送料無料】海軍空技廠


 敗戦国日本とドイツは軍事議事術開発で養われた研究開発技術を民生に活かし工業技術を発展させた。

 軍事技術開発で技術が発展することはよく述べられている。

 それが生活の質の向上に活かされなければ意味は少ない。

 先端技術を軍事で独占することの怖さと愚かさを読み取りたい。










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最終更新日  2012年02月07日 19時43分39秒
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