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2015年03月25日
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カテゴリ: 地震、原子力


 人形峠は岡山県と鳥取県の県境の峠。

 峠付近の三角点「人形峠」の標高は740.20m。

 1959年、原子燃料公社(のちの「動力炉・核燃料開発事業団=動燃(現在の「日本原子力研究開発機構」)によるウラン採掘開始。

 国産ウランによる原子力開発には大きな期待が寄せられたが、採掘されたウラン鉱石は低品質で採算に合わないため10年で閉山。

 閉山までに採掘された鉱石は約8万6000トン。




 採掘に携わった1,000人強の坑内労働者の少なからぬ人が体調を崩し、京都大学原子炉実験所の小出裕章氏は「このうち65人が肺ガンで死亡した」と推計した。






 動燃は、採掘の過程で出たウラン残土をそのまま野積みして放置。

 その現場の風下にあたる鳥取県の方面の約100人住民のうち11人がガンで死亡。




 2001年、ウラン濃縮原型プラント閉鎖。

 ウラン残土約45万立法メートル、約100万トンが人形峠周辺の約20か所で野積みのまま放置された。

 その一箇所、覆土された中津河堆積場は2009年末時点で最大で毎時0.3μSvの放射線量を記録。

 年間では1mSvを超える線量。

 小出氏はこう語る。

 「ラドンは通常の空気には1立法メートルあたり10Bq程度存在します。
法令では、坑道などでは3000Bq以下、一般居住区域に流す場合には20Bq以下と定めていますが、人形峠の坑口でのラドン濃度は最大で10万Bqもありました」






 ウラン濃縮プラント閉鎖後は放射性廃棄物の処理技術の研鑽を主業務としており、日本原子力研究開発機構人形峠環境技術センターが開設され、研究が続けられた。

 1988年、残土問題の報道、発覚
 1990年「ウラン残土の撤去に関する協定書」
 1993年「ウラン残土撤去にかかわる確認書」



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 2008年、人形峠の鳥取県側残土処理施設完成。

 残土は施設で加工処理され「人形峠製レンガ」として国内に販売、文部科学省の新庁舎、各地で花壇や歩道の整備などに使用された。

 レンガは文科省の発表で、0.022mSv/時間。

 「核に反対する津山市民会議」が撤去された跡地にツアーを組み、開発機構も参加して計測したところ、残土跡地で最高0.9mSv/時間、レンガで最高0.35mSvで到底安全とはいえない。

 2006年に開館した妖精の森ガラス美術館では、ウラン化合物を利用して、極微量のウランを着色材として加えた、暗闇で蛍光を放つウランガラスの製作を行っている。



 人形峠は閉山から40年、「残土問題の発覚(1988年夏)」から20年以上も経過しても復旧しなかった。

 福島第一原発周辺、中間貯蔵施設の放射性残土処理問題も同じように時間を要すると考えられる。

 吸入摂取による内部被曝の健康被害も発生する可能性は濃厚。





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最終更新日  2015年03月25日 06時01分33秒
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