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2015年08月30日
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カテゴリ: 自動車

 企業としてのVWと日本は、日本人が親しみを感じているほど、親しい関係ではない。

 国という単位でみても、ユーロの恩恵で経済が順調なドイツは、日本をライバルの一つとしかみていない。

 高級車の位置づけのベンツ、アウディが日本市場の顧客に合わせた活発な展開で販売を伸している。

 タイムリーな商品展開と販売・整備拠点の大幅増をはかれなければ、日本のVWはトヨタの足元に近づくことさえできない。




 ダイヤモンドオンラインの記事では、下期の販売計画をゴリ押しした本社に反発したフォルクスワーゲングループジャパン(VGJ)の庄司社長が解任された、と説明している。

 今回の社長交替劇は、世界のVWが日本市場をそれほど重視していない=長期的な戦略をとる気はない、ということの証左だろう。







「ゴキゲン♪ワーゲン」のVWに何が!?
日本法人社長の唐突な辞任劇が生んだ波紋
 2015年8月18日 ダイヤモンドオンライン
 佃 義夫 [佃モビリティ総研代表]

 VW日本法人社長が突然辞任
 順調だったはずの同社にいったい何が?


 世界の新車販売で今上期、フォルクスワーゲンがトヨタを抜いて首位奪還というニュースが流れた矢先に、VW日本法人の社長が突然辞任することが明らかとなり、「VWに何が起きたのか?」と、輸入車業界で大きな話題を呼んでいる。

 7月31日付けでフォルクスワーゲングループジャパン(VGJ)は、庄司茂代表取締役社長の辞任を発表。これがまさに突然のことで、VGJは「本人の意向」と社長の辞任理由をコメントしたものの、その真意はどうも異なるようだ。

 …(略)…





 この記事はVWと日本企業との関係をコンパクトに紹介している。

 親しみのある「外車」であるVWのイメージは、一朝一夕にできたものではない。




 VWと日本の自動車業界の間に
 横たわる「浅からぬ因縁」




 古くは、VWの「サンタナ」の生産販売で同社と提携した日産が、苦労して提携を解消した過去がある。また、VWトヨタとの提携では、トヨタがデュオ事業部による販売委託契約によって日本国内でのVWの販売を展開したことがあるが、その提携も2010年に解消。その後、トヨタ販社がデュオ店と直接契約を行う形となっている。

 極めつけは、ヤナセとの関係である。VWが日本に進出するきっかけとなったのは、1953年にヤナセがビートルとトランスポーターの正規輸入を始めたことだ。以来、ヤナセが輸入元として全国のヤナセ販売店でVW車が売られていた。

 しかし、日本での販売拡大を狙ったVWは、ヤナセでの販売に加えて、新規編成のファーレン店、トヨタの販売網によるデュオ店という3チャネルによる拡販を計画した。そして、ヤナセから輸入代理店権を取り上げたのである。




 1992年の年末を境に、ヤナセはVW車の販売を一切停止し、同じドイツ車である「オペル」の販売に切り替えた。当時、筆者は梁瀬次郎・ヤナセ社長から「VWは、長年の信頼関係を裏切った。ヤナセにとって最大の屈辱だし、ビジネスのやり方として許せない。VWとの交渉の裏話は、墓場まで持っていく」と、その怨念を強烈に語ってもらったことがある。

 時代は変わったが、スズキとの包括提携交渉がこじれて国際裁判に持ち込まれても、いまだに決着がつかないという例もある。「ドイツ国民車製造会社」を原点とするVWが、グローバル戦略において「覇権主義一本やり」へと今後も進むのか、それとも方針を改めるのか。本国におけるドクターピエヒ辞任後の同社の動きに、注目が集まる。

 いずれにしても、VWに限らず日本の輸入車業界は、国産車各社の熾烈な販売競争の狭間にあり、軽自動車シェアの高まりも相まって、よりシビアな戦いを強いられることになるだろう。「もちろんブランド力もあるが、要は商品力次第」と、筆者がよく知る輸入車法人の元トップは言う。

「認証の問題もあるが、ただ高い販売ノルマだけでなく、タイムリーな商品投入が欲しいんだけどね……」

 …(略)…





 15年間1位だった日本での輸入車ブランドナンバー1座を明け渡したことよりも、販売台数の伸びが足りないことにVW本社はいらだっているようだ。

 VWにとって世界で13番目、大きな市場の拡大が見込めない市場である日本の社長が、市場の特性などを理由に本社の販売拡大の意向を聞き入れなかったから交替させた。

 外資系日本法人では「よくあること」と見受けられる。


http://www.volkswagen.co.jp/ja.html
 フォルクスワーゲン グループ ジャパン 株式会社



 中国市場での販売成功でVW本社は妙な自信を持ってしまったのかもしれない。

 ブランド力でVWはけっしてベンツを上回ることができないことを忘れてしまったようだ。

 今回の社長交替劇は、輸入車の勝ち組とされるベンツ、BMWには大きなチャンスとなる。

 そしてトヨタにも好機だ。





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最終更新日  2015年08月30日 07時40分14秒
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