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2020年01月19日
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カテゴリ: 航空&ミリタリー
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 空前絶後の量産規模を誇るM4シャーマンは4万9234両生産された。
 生産期間は3年3か月。
 大量に生産されただけに、何をもってM4シャーマンとするかを質の面からの定義するのは困難。
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 量産を前提に鋳造の砲塔、車体ではじまったが、のちに鋳造と溶接、両者混用で生産された。
 砲塔と車体の概形が同じならM4シャーマンということだろう。
 車体と砲塔の組合せ3種、エンジン5種、サスペンション2種。
 戦車の要諦ではあるが、主砲と砲塔のバリエーションは類例をみる。
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「戦いは数」どう支える?
「偉大なる大量生産」の実現
2019年11月8日 乗りものニュース
  …(略)…
偉大な戦車の生産期間は
わずか3年3か月
 自衛隊も使用したM4「シャーマン」は、アメリカを象徴するような戦車です。
 もともとは、第2次世界大戦のヨーロッパ戦線で、ドイツ軍戦車に対抗できる性能を持つ近代戦車の必要性に直面したアメリカが、既存のM3戦車のシャシーを流用し、上モノだけ作り変えて誕生させた中戦車でした。
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 M4「シャーマン」の木製モックアップ(実物大模型)が1941(昭和16)年5月に製作されると、同年9月には試作車が早くも完成します。
 この試作車で各種試験を行うと、なんと翌10月には軍にM4として制式採用され、4か月で生産ラインが作られて、1942(昭和17)年2月から大量生産がスタートしました。
モックアップから量産開始まで、わずか9か月 です。
 しかも当初から 月産2000両が目標 でした。
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 量産準備中の1941(昭和16)年12月に、日本が真珠湾攻撃を行い、アメリカも本格的に第2次世界大戦へ参戦します。
 この参戦で、様々な民間企業が兵器生産に駆り出されたことで、 M4「シャーマン」も従来の戦車工場だけでなく、自動車工場をはじめ、工作機械や蒸気機関車の工場など10か所で生産 されることになりました。
 M4「シャーマン」の真価はここから発揮されます。
 当初、車体と砲塔は鋳造製で、エンジンは航空機のものを転用した 星形空冷ガソリンエンジン が用いられましたが、すぐに 大型トラック用のディーゼルエンジンを2基 搭載したタイプの生産が始まりました。
 航空機用エンジンは当然、航空機製造に優先して供給されるため、戦車に回される数は航空機の需要に左右され不安定でした。
 そこで、大量生産するにあたりトラック用のディーゼルエンジンを用いることにしたわけです。
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 その後もエンジンの供給不足を補うために、ほかの 航空機用エンジンを流用 したり、 自動車用ガソリンエンジンを5基連結して搭載 したりするなどした結果、 エンジンだけで5種類 もあるM4「シャーマン」の各タイプが、同時並行で各地の工場にて生産されました。
 この大量生産体制は、太平洋戦争終結直前の1945(昭和20)年5月に終了しましたが、M4「シャーマン」はわずか 3年3か月ほどのあいだに、総計4万9234両も生産 されました。
1か月あたりでは約1262両 になります。
最後の現役「シャーマン」退役は2018年!
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 M4「シャーマン」の各タイプは、基本的に搭載するエンジンで分類されますが、ほかにも、 車体構造で鋳造と溶接、両者混用の3種類 あり、さらに 主砲も75mm砲、76.2mm砲、105mm砲の3種類 サスペンションも初期型と後期型の2種類 あります。
 これらを混乱なく生産し続けられたのは、アメリカが大量生産能力だけでなく、優れた生産管理能力も持ち合わせていたからでした。
 さらには、 M4「シャーマン」の後継として、より優れたT20中戦車を開発していた にもかかわらず、量産開始にともなう生産ラインの混乱と、生産効率の低下を嫌って、これの制式採用を見送ったことでした。
 いかにアメリカが性能よりも数をそろえることに腐心していたかわかります。
  ― 引用終り ―


 シャーマンは、 ウィリアム・テカムセ・シャーマン という、南北戦争の時の北軍の将軍の名に由来する。
 大量生産されたM4「シャーマン」は、第二次世界大戦が終結し多数が余剰となった。
 第二次世界大戦終了後、決定的になった米ソ対立(=東西対立)に備え、他の兵器類ととともに、 M4シャーマンが米国の友好国約40か国に供与 された。
 共産陣営との防波堤である日本の陸上自衛隊にも供与された。
 トランプ大統領のようにケチなことは一切言わなかった。
 このあたりはソ連の傑作戦車 T-34が社会主義諸国に供与された 構造と同じ。
 M4「シャーマン」は、イスラエルやチリのように独自改良(魔改造)を加えて性能向上を図った国もあった。
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 2018年、南米パラグアイから世界最後の現役「シャーマン」が退役。
 1941年の誕生から77年の時が経っていた。





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最終更新日  2020年01月19日 16時00分08秒
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