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2020年11月06日
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テーマ: ホンダ(47)
カテゴリ: 自動車
 F1を撤退したホンダは、四輪事業の縮小路線をとっているのでは、との記事を発見。
 2輪と4輪の電動化技術開発と実用化のインパクトの大きさを考えようとしないジャーナリストからホンダへの一言。
 最近気になるのはトヨタやホンダを語るモータージャーナリストの視野の狭さ。
 どちらのメーカーも世界を視野において語らなければ何も見えてこない。
 残念なことである。

       ​
第632回:
F1撤退だけじゃない
縮小がウワサされるホンダの四輪事業に未来はあるか?
エディターから一言
2020.10.22 webCG
 F1撤退の報とともに、にわかに注目を集めているホンダ四輪事業の苦境。
 技術開発や製品ラインナップの縮小がウワサされているが、収益性を回復させながらもホンダが手放すべきではない価値と財産とは? 

 モータージャーナリストの大谷達也が語る。
        ​
お荷物と化しているホンダの四輪事業
 ホンダの四輪事業が苦境に立たされている。
 2020年度の第1四半期(4-6月)、ホンダは1136億円の赤字を計上した。
 新型コロナウイルスの影響で計画どおりにクルマが売れなかったのはやむを得ないことだが、同じ時期に二輪事業が112億円の黒字だったのに、四輪事業が1958億円もの営業損失を生み出したのだから、責任の所在は明らか。
 ファンにとっては涙が出るほど悲しいことに、四輪事業はいつの間にかホンダのお荷物となっていたのだ。
 だから、F1参戦を2021年限りでやめるのも致し方のない判断だった。
 「2050年カーボンニュートラルの実現」を目指して「先進パワーユニット・エネルギー研究所」を設立したのも事実だろうが、そもそも本業で儲(もう)かっていないのだから、直接的な利益を一円も生み出さないF1に年間数百億円も投じるのはいかにも非合理的。
 経営陣がそう判断したとしても不思議ではない。
 でも、これで本当にいいのか? 
 そうやって経営の合理化を図っていく先に、ホンダの本当の繁栄はあるのだろうか?
  …(略)…
        ​
 だから、近視眼的な「儲かった、儲からなかった」だけで経営方針を決めるようでは成功はおぼつかない。
 コストカッターの名で知られたカルロス・ゴーン氏が、日産の経営健全化には貢献できても自動車メーカーとしての企業価値向上にあまり貢献できなかったのは、ここに理由があったはずだ。
 ましてやホンダは技術が売り物の会社。
 別の見方をすれば、技術に投資することで企業の価値を高めてきた自動車メーカーだ。
 そこに手をつけずに利益を増やすのは簡単ではないが、時には無謀とも思える挑戦にも果敢に立ち向かう姿勢がなければ、ホンダはホンダでなくなってしまう。
 私は、ホンダの「収益性を向上」させる経営方針が、ややもすればモデルラインナップの縮小や新規技術開発の凍結といった「単純な縮小路線」になりかねないことを深く懸念している。
 プラットフォームやパワープラントの統廃合による開発の合理化は避けて通れないかもしれない。
 収益性が低いスポーツモデルの数が減ってしまうのは残念だけれど、背に腹は代えられない。
 けれども、これぞという領域には大胆に投資していただきたい。
 そうでなければ、早晩ホンダは「その他、自動車メーカーのひとつ」に成り下がるだろう。
 ホンダの経営陣には、ぜひとも絶妙なセンスを発揮してほしい。
 そうやって、本当の意味でホンダらしい成功を手に入れない限り、ホンダF1を心から応援してきた私たちの思いは報われない。
  ― 引用終り ―
        ​
 かつてモータースポーツをDNAの一つに据えたホンダのF1参戦は、ホンダのブランド価値の向上に貢献している。
 エコノミストはF1やモータースポーツを「道楽」と捉えている向きが多いようだが、ホンダにとってはアイデンティティを構成する柱の一つだ(だった)。
 苟もジャーナリストなら、韓国・現代自動車より低位の量産台数の比較ではなく、ホンダの世界ブランド価値での比較も考察していただきたい。

 決算書で赤字事業を語るなら、四輪販売に起因すると思われる金融事業の収益(黒字)を加算してから、四輪事業の収支を語って欲しい。
 ホンダの経営陣は四輪事業は「赤字だから縮小」と単純には考えていないはずだからだ。
 効率の悪い日本市場を諦めずに収益性を回復することに苦悩しているのだろう。
        ​
 ゴーン氏は、台数が売れなくともフェアレディやGTR、スカイラインをやめなかったし、モータースポーツ参戦を著しく縮小はしなかった。
 自動車のブランドがもつ幻想(ステータス・シンボル、ロマン)を重視したからだ、と量産にばかり目が向いているホンダに説くとジャーナリストの価値があがる。 
 また、スポーツモデルの減少についてはホンダだけの問題ではなく、CAFE(企業別平均燃費基準)の影響も十分考慮すべきだ。
 燃費の優等生ではないスポーツモデルのEV化(HEV含む)は、世界の自動車メーカーで急速に進む可能性が高い。

次期シビックタイプRはハイブリッド化へ!
特集・ホンダ新車戦略
ベストカー11月26日号
2020年10月26日 ベストカーweb
        ​
 この文脈で考えると、エンジンがパワーユニットに代わっても内燃機関にこだわり続けるF1が、全く時代の潮流と合っていないことが分かる。
 ホンダのフォーミュラEへの参戦について、具体的な動きをつかみ、情報を公開してこそジャーナリストらしい行動。
        ​
 「その他、自動車メーカーのひとつ」になったら、ホンダの存在価値がなくなることを、ホンダの経営陣は誰より深く考えているだろう。









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最終更新日  2021年11月14日 09時21分27秒
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