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2024年09月16日
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テーマ: 放射能汚染(397)
カテゴリ: 地震、原子力
 廃炉工程で最難関と位置付けられる核燃料デブリの試験採取は、英国で開発したロボットアームの改良が遅れるなどして計画は3度延期され、当初計画より約3年遅れた。
 2024年8月22日、準備段階で初歩的ミスが発覚し、開始直前に延期を決定。廃炉工程で最難関と位置付けられるデブリ採取は出だしでつまずいた。東京電力が現場の確認を協力企業任せにしていた実態も明らかになった。
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 福島第一原発の原子炉の廃炉の工程は大きく3期に分けられる。
・第1期:使用済み核燃料の取り出し開始まで
・第2期:燃料デブリの取り出し開始まで
・第3期:建屋の解体や廃棄物の処分を含む、廃炉の完了までの期間
 核燃料デブリの取り出しは第2期の終了にあたる。実施方法が不明なもの、好機の分からないものを第3期にまとめたような工程となっている。
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 9月10日、東京電力福島第一原子力発電所のメルトダウン事故で溶け落ちた核燃料デブリ」を取り出す作業が始まった。
 午前7時20分、2号機の格納容器内部に釣りざおのような装置が押し入れられた。10日8時前、弁の入り口からおよそ60センチまで進めたところで、この日の作業は終了した。
 取り出された核燃料デブリは、茨城県内の分析施設で硬さや成分などを分析される。
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 試験的取り出しでは、内部に通じる配管の弁を開けて装置を入れてゆく。事前に配管の出入り口付近を金属製の箱で囲い、内部の気体が外に漏れ出さないようにする。
 作業員の被ばく線量を抑えるため取り出すデブリは3グラム以下にとどめ、この金属製の箱の中で放射線量を測って、表面から20cmで1時間あたり24ミリシーベルトを超えた場合には、格納容器の中に戻すことを計画している。
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 平成31年の2号機内部調査で、核燃料デブリから、毎時43シーベルトという人が近づけば数分間で死に至る放射線量が確認された。
 非常に強い放射線を放つ核燃料デブリは福島第一原発の3つの原子炉あわせて約880トンあると推定されている。
 政府と東電の計画では2030年代初頭に大規模な取り出しを開始することになっている。
 内部の調査が進んでいない1号機の調査方法、各原子炉の核燃料デブリを砕いて運び出す装置の開発、取り出した核燃料デブリをどこに運び、どのように保管するのかなどの課題解消は今後。
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最終更新日  2024年09月16日 06時00分11秒コメント(0) | コメントを書く
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