発達障がいな息子たちとの日常

発達障がいな息子たちとの日常

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2013.11.07
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カテゴリ: カテゴリ未分類
母が亡くなって2週間が経ちました。
二(ふた)七日も終えました。

お悔やみをいただいた皆さんには
ご心配、ご迷惑をおかけして
本当にすみませんでした。

皆さんのおかげで
心が折れずに頑張れました。

2週間が経ってもまだ
あの葬儀が母のものだったとは思えません。

他人事のような気がします。

なので、
きちんと母のことを記録しておきたいのと
自分の気持ちを吐き出したくて
書き残すことにしました。



末期ガンと診断されたのは8月。

なんとなくお腹が張ってドーンとする、とか
だるくて動きたくない、とか
あんまり食欲がない、など
普段ほとんど不調を口にしない母が
そんなことを言うようになって

病院へ行くように再三言っていたようですが
なにしろ健康が取り柄の母ですから
そのうちお腹も治る、
だるさも食欲不振も、夏バテしてるだけだ、と
まったく病院に行く気がなく。


今年の2月に
鼠径ヘルニアの手術を受けたところで
お腹にはネットを入れていました。

その担当医から
「異物がお腹に入ったので、違和感は残ると思います」
と言われていたので
お腹の張りもそれだと思い込んでいたのです。

でも
さすがに2週間ほどその状態が続いて
父が強く言ったので
ハイハイ、という軽い気持ちで受診したのですが
いくら混んでいる市民病院で予約が無かったとはいえ、
朝行って、お昼ごろに
「CTを撮ると言われてもう少しかかる」と電話があったきり、
午後3時を回っても帰ってこないのがおかしい、と
父から私に電話がありました。

ちょうどその電話の最中に
両親と同居する長兄が帰宅、
そのまま病院へ走ってくれました。

兄が病院へ行った時には
MRIを撮る順番を待っているところだったそうで
予約もなく受診して
その日のうちにCTやMRIを撮るということがどういうことか、
さすがに本人にも分かるので
不安でいっぱいだったと思います。

そして
ちょうど兄も一緒だったということで
医師から告げられたのは
「肝臓ガンの、ステージ4です。すい臓からの転移のようです」


兄からそう電話をもらっても
は?!と言ったきり声が出ませんでした。

その時の説明では
ステージ4となると抗がん剤を投与しても
治療効果は期待できない、
しかも母のように高齢では
抗がん剤によるリスクの方が高く、
あまりお勧めできない、とのこと。


そんなこと言ったら
それはつまり
何もせず“その時”を待つしかない、ということ?


その説明に納得がいかず
愛知県がんセンターでセカンドオピニオンを受けました。

そちらの先生は
こちらの病院での検査結果と、母の状態を見て
抗がん剤投与は十分できる、との見解を示しました。
そして
一日でも早い方がいいので
こちらへ移ってでも投与を始めてはどうかと言ってくれました。

親子3人、
目の前がパーっと明るくなった瞬間でした。
家からは遠いけど
助けてくれるのなら、と転院を決めました。


その結果を持って市民病院へ両親を連れて行った兄から
「入院して抗がん剤をやることになった」と電話があったものの、
その入院先ががんセンターではなく
市民病院と聞いてまたびっくり。

できないと言ったんじゃなかったの?!

市民病院の先生は
がんセンターで診てくれた先生がガン治療の権威であり
その先生ができると言ったのであれば
こちらでもやります、と。

なんだそれは!

と、不信感は生まれたものの、
どうせなら、近い病院で入院できる方が助かるし
母も
よく慣れた病院の方が安心だ、ということで
お願いすることになりました。


そして8月26日、入院。

入院の日に
改めて先生から説明がありました。
私はその先生と会うのは初めてでした。


病名としては、すい臓ガン。
すい臓もすでに末期の状態で
そのすい臓ガンが血液を通して肝臓へ転移、
肝臓にも無数にガンができていて
ステージ4にあたる。

すい臓ガンは治らない。
肝臓は、すべての血液が通る臓器なので
どのガンからも転移しやすい。
ガンの治療には、手術と抗がん剤投与があるが
手術は、ガンをすべて取り除ける場合にしかできない。
今の、無数に散らばっている状況では
肝臓を丸ごと取り除かなければならず、
肝臓なくしては人は生きられないので
手術という選択肢はない。

抗がん剤は高齢者にはリスクが高いので
内服薬という方法もあるが
抗がん剤ほどの効果はない。
抗がん剤というものは、
増殖の早い細胞をやっつけるものなので
ガン細胞だけでなく
髪や血液の細胞にも作用してしまう。
そのために、
髪が抜けたり、血液のバランスが崩れてしまう。
白血球が減ると免疫力が低下し、
赤血球が減ると酸素が送られなくなり貧血になり、
血小板が減ると止血しにくくなる。
白血球は減っても増やす薬があるが
赤血球、血小板には薬はないので、輸血しかない。
輸血にもリスクがないわけではない。

それらをすべて理解、納得の上で
あくまでもご本人の意思によっての抗がん剤投与となります、と。


そして、
「今の状況での抗がん剤投与は、
治療ではありません、延命です」。

胸を突かれるひとことでした。

先生は淡々と説明していましたが
母にとっては辛すぎる話だったでしょう。
終始黙って聞いていました。
父は
まるで自分が受けるかのように「お願いします」と即答でしたが
お母さんのことなんだよ、と母に意思を確認すると
「入院すると決めた時に覚悟はしてきたよ」。


そして
抗がん剤投与が始まりました。





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Last updated  2013.11.07 18:05:29
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まりこ@ ブログを読ませていただいて お母さま・お義母さまが相次いで旅立たれ …
どんどこ母さん @ kazuyorちゃん >認めたくなくて子供に向き合わない親御…
どんどこ母さん @ haruharu318さん >おつかれさまでした。ついこの間、前の…
どんどこ母さん @ Re[1]:学童最後の日(09/29) 温かいメッセージありがとうございます。 …
kazuyo@ よいことだネ すごくいいことだよ。私達家族の救いの神…

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