にゃんでんかんでん

2005 10/21~11/14

                   ■■■    10月21日~ 11月14日に読んだ本のご紹介    ■■■

11/14
スイッチを押すとき
スイッチを押すとき(山田悠介)
 増加する青少年の自殺に終止符を打つため、政府が立ちあげた恐るべきプロジェクトとは…。生きる意味を問う衝撃のストーリー。だそうです。書評をいくつか読み、面白いとの声。読んでみました。
 が、私にはつまらなかった。そもそも自殺抑制のため青少年の深層心理を解明するプロジェクト【無作為に選んだ子供を親や友人全てのものから切り離し施設に閉じ込めて高ストレスの環境におく。どんな状況下で自分の心臓を止めるためのスイッチが押されるのか(自殺をするのか)を知るために・・・。被験者は毎朝のドクターチェックにより脳波や血流速度などの検査を受けさせられる。蓄積された膨大なデーターは心理学の専門家が解析。これによって若年層の自殺者数が年々減ってきた。とある】これに関して全然掘り下げられていない。そして話の展開もありきたり。最後にちょっとしたサプライズは用意されているものの、もっともっと細かく登場人物の心理を追うとか、実験がどう活かされているのかなど架空の話であってもそのあたりを突っ込んでもらいたかったです。

11/12
永遠の旅行者(上) 永遠の旅行者(下)
永遠の旅行者(橘玲)
 元弁護士・真鍋のもとに、見知らぬ老人・麻生から不可解な依頼の手紙が届いた。「20億の資産のすべてを、息子にではなく16歳の孫娘に相続させたい。ただし、日本国に1円も税金を納めることなく」というものだった。真鍋は調査を開始したが、依頼主・麻生騎一郎は入院中で余命わずか、息子・悠介は150億円の負債を抱えたまま失踪中、孫娘の美少女まゆは精神障害で自宅に引きこもって面会できない。債権回収業者や自称・後見人の不審人物がまゆの周辺を跋扈する。そんな中、かつてシベリア抑留者だった騎一郎は、これまでに一度も国家に税金を払ったことがなく、殺人の疑惑まであることがわかった。あらゆるスキームを駆使して恭一は依頼者に応えていくが、しかし、何故依頼者はそれほどまで国家に背を向けるのか?
実現可能なスキームを駆使した税務・金融情報のみならず、人間の欲望と絶望、金と愛情、国家と個人、人生の目的と意味までが描かれています。
 いや~、面白かったです。いかに税金を払わずにいるか。ちょっと興味があって手に取ったのですが、凄いです。生半可な知識ではない。凡人の私にはさっぱり、でしたが真鍋はやってのけるんです。
 お金の話はともかくとして、最後に待っている衝撃の真実!読み出した方は絶対最後まで読むべきです。

11/2
戦国自衛隊1549
戦国自衛隊1549(福井晴敏著 寺田克也画 半村良原作)
 太陽の強力電磁波から、情報・通信回路をシールドする前代未聞の実験。その実験中に、的場丈史一佐が司令を務める、陸上自衛隊・第3特別混成団が忽然と消えた。入れ替わりに過去の空間が、戦国時代の騎馬武者とともに現代に出現。第三混成団は過去の世界に飛ばされてしまったのだった。
このアクエリアス計画の開発に携わっていた神崎怜は、的場が作製した勝利不可能な図上演習において、唯一勝利を収めた鹿島勇祐を加え、第三混成団を現代に連れ戻す計画を立てる。行く先は1549年。天下を目指す群雄が割拠する戦国時代―。
 タイムスリップをした自衛隊が歴史を狂わせたために現在の世界が滅亡しようとしている。それを阻止するために当初の実験と同じ条件を整え新に自衛隊を戦国時代に派遣するという話なのですが、どんなに人が歴史を変えようと手を下しても歴史は自ら修正を加え、あるべき姿に戻ろうとする というのが面白い。本当にそうであるなら、未来から過去に既に何人もの人間が飛ばされているのかもしれないのですから。
 横長の珍しい本でしたが正直、横長は読みにくかったです。

10/29
東京タワー
東京タワー(江國香織)
 「恋はするものじゃなく、おちるものだ」。映画にもなったお話。東京タワーの見えるマンションに母親とふたりで住む大学生・透。透の恋人は母親の友達で人妻。人妻との恋におちた一途な透とその親友の耕二。耕二は 恋はゲーム と考えているような男。彼女がいながら 年上の女性とも付き合っている。対照的な二人の青年の 年上の女性との恋愛の物語。
 どんなに相手を想っても不倫は不倫。辛い結果が待っているのは必定。それでもおちてしまうのが恋なのでしょう。

10/27
容疑者Xの献身
容疑者Xの献身(東野圭吾)
 天才数学者でありながら冴えない高校教師に甘んじる石神は、愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか。数学だけが生き甲斐だった男の純愛ミステリー。
 5年前に離婚した夫にしつこくつきまとわれ、思わず殺してしまった花岡靖子。その時靖子に声をかけたのは、アパートの隣室に住む高校の数学教師・石神でした。石神は靖子のため 完璧なアリバイ工作をします。ただ一つ石神が物理学者の湯川学と大学時代の友人であったがために全ての計画が破綻してしまい、最後の切り札を使うことに。
 石神の純愛がとても印象的でした。あんなにも人は人を愛せるのだろうか。自分を犠牲にすることが出来るのだろうか と・・・。最後はとても切なく、涙が出ました。

10/25
六番目の小夜子
六番目の小夜子(恩田陸)
 津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年は、「六番目のサヨコ」が誕生する年だった。
 ドラマにもなったお話。大学合格率がかかったサヨコというゲーム。失敗したからといって誰かが死ぬわけでもなし、何て事のない ただの遊びなのに学校というのは不思議なところ。生徒の間ではひっそりと確実に受け継がれていきます。事故で亡くなった2代目サヨコと同姓同名の津村沙世子という転校生を向かえ、果たして本物のサヨコは誰なのか?と物語が不気味な雰囲気を漂わせてきます。そして秋、学園祭で上演される「六番目の小夜子」。何かが起こるのでは?という予感が不安と恐怖になって行きます。
 不思議な怖さがあるお話でした。

10/24
東京タワー
東京タワー-オカンとボクと、時々、オトン-(リリー・フランキー)
 前半は、福岡の小倉で生まれたボクの少年時代の話。後半は、東京での学生暮らし、病気をかかえ上京してきたオカンとの共同生活および闘病、そして愛するオカンの死。ときどき会うオトンとの事も交えながらお話は進みます。
 母の愛は無償の愛。どんな幸せよりも子供の幸せを願うもの。そんな 愛にあふれたお話でした。作者のオカンはとても素敵な人でした。ただいるだけで明かりを照らし、安らぎを与えてくれる人。作者の周りの人たちまで自分のお友達になってしまうような おおらかで優しいお母さん。どんなに親孝行をしてもしきれないのかもしれません。でも出来るうちに少しでも。そう思いました。 

10/21
超簡単!ブログ入門
超簡単!ブログ入門-たった2時間で自分のホームページが持てる-(増田真樹)
 誰もが簡単にホームページを作れるということで、ブログの開設者が急増している。本書では、ブログでの構造や文化の解説から、実際にブログを開設し活用する方法までを紹介。
 既にブログを始めている人にはあまり必要ではない本でした。ブログの良さは、やってみればわかりますもの。
ブログを知らない人のためにブログとはどういうものなのか説明し、ブログサービスの紹介をしてくれています。この紹介のページは比較検討の際、とても役立つと思います。



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