良く冷えた朝だった
さて、そろそろ出勤しようかねぇ・・・部屋の中を見回したら、雪ちゃんがいない。
アレ?さっきまで、そのへんでゴロゴロしていたと思ったんだけど。
トイレを覗き、タワーを見上げ、台所の隅や玄関も見たけれど、いらっしゃいません。
ということは、ココですかね?布団の上からポフポフと探ってみる。
あ、いたいた。
毛布をめくると、布団の間に入り込んだ雪ちゃんが、とても迷惑そうな顔で見つめ返してきた。
・・・じゃ、おかぁさんはお仕事に行ってきます。
寒い朝は、布団に潜ったまま見送りもしてくれない雪ちゃんなのであった。
背後にある猫さんの置物は、ウサギの毛が使ってあるっぽい。
ときどき雪ちゃんはガブガブしている・・・
「鹿児島の『茶碗蒸しの歌』を覚えたいんだけど、歌詞がわからなくて」と云いだした。
フンフンフン♪とメロディーを聞かせてくれたが、知らない歌だ。
「茶碗に虫がついてるとかなんとかいう歌なんですけどね」
そこまで聞いて、にゃおんの記憶の引き出しがガタガタと開き始めた。
「えーっと、ちょっと待って・・・それって、こんな歌?」
♪うんだもこーりゃーいーけなもんさ
♪あたいがどんのーちゃーわんなんさ
♪ひにひにさんどもあるもんせーばー
♪きれいなもんぐわんさー
♪ちゃわんにつーいたむっしゃろかい
♪めごなどけあるくむっしゃろかい
♪まこーちげなこちゃワッハッハ
「あー、それそれ。良く知ってましたねー」
「中学校の修学旅行で、バスガイドさんが歌ったんですよ、たしか」
やはり、にゃおんはどーでもエエことだけは良く覚えているようである。
【本日のビール】
生ビ