マンハッタンで考えてみた

マンハッタンで考えてみた

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

natural life in NYの田舎 @ あけましておめでとうございます! すてきなコメントありがとうございます。 …
goodgest2 @ 明けましておめでとうございます!! こちらのブログが更新されていたので真っ…
舎路人 @ Re:明けましておめでとうございます。(12/31) おめでとうございます。日本にいたんです…
さんちゃん0707 @ Re:良いお年を!(12/31) 年越しそばは食べましたか? いつも素敵…
ひまわり娘! @ いわをくんへ こんにちは。連絡ありがとう。 NYに戻っ…
2008.08.28
XML
カテゴリ: てくてくNY散歩
Morris-Jumel Mansion f

ノックすると中から開けてくれる、長閑な建物です。

マンハッタンはもともと南から開発されていきました。オランダ統治時代、ウォール街(Wall Street)はその名の通り壁があり、壁より南側を生活圏としていました。やがて富裕層の別宅が北側にできました。ダコタアパートもダウンタウンから見ると「ダコタのように遠い」という意味で付けられたと聞きます。そういう理由でアッパーマンハッタンには、植民地時代の歴史を感じられる建物が数件あります。1784年に建てられた農家 Dyckman Farmhouse もその1つです。今までダイクマンハウスがマンハッタンで一番古いのだと思っていましたが、さらに古い歴史的な建物が近所にありました。1765年に建てられた Morris-Jumel Mansion です。

Morris-Jumel Mansion

突き当たりにワシントンが会議を開いた八角形の間。
下はワシントンの寝室。

 名前の通り、もとはイギリス人のモーリスさん(Roger Morris)が独立戦争前の1765年に夏を過ごす別荘として建てました。ここは丘の上に建ち、イースト川とハドソン川から風が心地よいです。モーリス一家は戦争に突入するとイギリスに戻ります。その後、独立戦争時、ワシントンが総司令部を置いたことで有名な邸宅です。

 1776年秋に1ヵ月間、ワシントンはここに住みました。1776年9月16日ハーレム・ハイツの戦いが起こり、その際この邸宅を使いました。この辺りは不思議な地形で、西から東へ歩くと途中で崖になっています。今では階段が設置され自由に行き来できますが、この崖を利用してNY近郊の戦いで唯一の勝利を挙げます。

Morris-Jumel Mansion

【上】Mmeの部屋。ジュメル夫妻には子どもがいなかったため、スティーブンの姪Mme(Mary)を養子にします。中ほどの机はアーロン・バーが義理の子に手紙を書いたと言われているため「アーロン・バー・デスク」と言われているそうです。【下】アーロン・バーの寝室。

 独立戦争後、しばらく旅館として開放したあと、もう1人のマンションの名前、ジュメル一家が入居します。1810年、フランスからの移民Stephen Jumelとその妻Elizaでした。邸内にステンドグラスをはめ、徐々にアンピール様式(ナポレオン1世3世統治下に流行った様式)に室内を装飾しました。当時のベッドなどインテリアはそのまま残っているので今でも楽しめます。

Morris-Jumel Mansion 2

下は晩年まで過ごしたイライザの部屋。化粧室には移動式トイレがありました。
椅子の上にクッションがあって、とるとトイレになっています。

 イライザは夫のスティーブンが亡くなったとき、莫大な遺産を受け継ぎまさにメリー・ウィドウに。やがて副大統領職を終えたばかりのアーロン・バーと結婚します。この結婚生活は短く、結婚1周年にはイライザから離婚を申し出たそうです。

 この邸宅はなかなか運命ぽいものを感じます。アーロン・バーと聞いたときから、どこかで耳にしたなぁ・・と思ったら、初代財務長官のアレクサンダー・ハミルトン(10ドル紙幣の方)とNJで決闘した相手でした。ハミルトンはワシントンが大統領時代にこの邸宅に再訪した際、ともに晩餐した1人です。決闘・・なんて聞くから「危険な関係」のように剣でしたのかと思ったら、銃のようでした。19世紀に入って決闘・・なんてやはりスキャンダラスなことで殺人罪で問われたものの逃亡し、副大統領の任務は全うしたそうです(任期中に決闘したらしい)。



Morris-Jumel Mansion
65 Jumel Terrace, New York, NY 10032





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.08.30 05:08:20
コメント(2) | コメントを書く
[てくてくNY散歩] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: