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「よい子に読み聞かせ隊」を結成したのであります。
翌2000年3月10日、西宮市立瓦林小学校で体育館を埋めた
全校児童、PTA、地域の人たちを前に読み聞かせ公演を行ったので
ありますが、これはワガハイにワガハイと「よい子に読み聞かせ隊」は
何を今の子どもたちに伝えていくべきかがはっきりと定まる節目の
公演になったのであります。
実は呼ばれる前、在学児童には5年前の阪神大震災時、乳児、園児だった
者が多く、今なお夜中に叫び声を上げるなど、トラウマを抱えている児童が
少なくないと聞かされていたからであります。
ワガハイ、何日か何を読むか語るかで悩んだのであります。
楽しい、笑いの渦が巻き起こるような絵本を選ぼうかとも考えたので
あります。
しかし、一人で始めたときを含めると2年近くの活動で、ワガハイは心から
感動して流す涙こそトラウマを和らげると確信を持つようになったので
あります。
絵はフランソワ・ブレです。
悲しみをこらえて書いているようにも見え、嬉しい知らせの手紙を
夢中で書いているようでもあります。
たまたまでありますが、アンデルセンが好きで、その童話や、自作のものも
含めて悲しい場面、可哀想な場面の出てくる絵本を多く読み、語ってきて
園児、児童が流す涙を多く見てまいったのであります。
そういう子たちが公演が終わったときには生き生きとした表情になっている
のであります。
「すっきりした」
「元気が出てきた」
などと、子ども達に言われることもよくあるのであります。
親御さんから優しさが出てきた、素直になったなどの手紙、メール、
書き込みなどをいただいたこともあり、瓦林小学校でも涙を流して貰おう
と心に決めたのであります。
結果は多くの児童に涙を流して貰い、深く感動して貰ったのであります。
公演後のサイン会には親子の長蛇の列ができ、夜にかかってもまだ列は
切れなかったのであります。
この日以来、「よい子に読み聞かせ隊」は子どもに深い感動を与える絵本を
中心に読み聞かせを行うようになったのであります。
それを通して命がいかに貴いものか、生きることがいかに素晴らしいことかを
一貫して伝えていくようになったのであります。
中越地震、玄界島地震、豪雪災害など、災害の時には避難所などの慰問も
やってきたのでありますが、そのことに関しては一貫してぶれたことはないので
あります。
今回の未曾有の災害は状況がはっきりしてくるたびに辛さ悲しさが募る
いっぽうなのであります。
しかしながら、子供達の心のケアに真剣に取り組まなければいけない時期に
さしかかっていると思うのであります。
ワガハイと「よい子に読み聞かせ隊」がはたしてどれだけのことが
できるのかは解らないのであります。
ただ、今まで続けてきた活動で確信できたことをぶれずに頑固に出して
いけば子供達の心を平安に導くお手伝いができるのではないかという思いを
新たにしたところであります。
明日から始める避難所巡りは、随時で、僕一人でやる場合も出てくると思う
のでありますが、長期にわたって続けていくつもりであります。
本音は子どもたちと一緒に物語世界を広げてともに感動し、楽しんできたい
のであります。
読み聞かせ
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