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袴田巌さんが釈放された、
再審でどうなる解らないが、
再審開始決定の決め手として、
静岡地裁は、
物証が捏造された疑いに言及しているので、
無罪になる可能性が高い、
冤罪は晴れても、
それからが失われた歳月を思う、
袴田さんの無念の日々の始まりだろう、
大学を2年留年して卒業した僕は、
この一家惨殺事件を、
社会人2年目の出張の、
夜汽車の車中で読んだ新聞で知った、
犯人逮捕に至るまでの一連の記事は熟読し、
世の中にはこんな凶悪犯もいるんだ、
と袴田さんの顔写真に、
怒りと軽蔑の視線を浴びせたものである、
その頃は凶悪な殺人事件が、
今に比べると少なかったのか、
事件を報じる新聞記事は、
読み返すことが多かった、
ところで、
袴田さんの場合は、
実のお姉さんを始めとして、
その無罪を信じ、
たゆまず支持し訴えてくれる、
人たちに恵まれていた、
その意味では幸せな人である、
でも、親きょうだいもなく、
いても見放され、
強力な支持者がいない人は、
どうなるだろう、
無実を叫んでも認められることもなく、、
再審の道は閉ざされ、
この世の不条理を呪い、
絞首台の露となったかもしれない、
人が人を裁くのだから、
間違いはないとは言えない、
極刑が執行された後では、
たとえ冤罪だったとしても、
偶然に、
冤罪を確信させる驚愕的新事実が発見されない限り、
冤罪が晴れることはないだろう、
そう考えると怖い、
死刑制がなければ、
少なくとも冤罪者が無念のうめきを発して、
人生を終えることだけは防げる、
冤罪事件として知られる、
「徳島ラジオ商殺人事件」で、
夫殺しの罪に問われた富士茂子さんは、
懲役刑で服役した、
再審請求により再審が決定したとき、
すでに富士さんは肝臓がんで他界していた、
遺族が遺志をついでの再審請求が認められ、
再審で無罪の判決が出ている、
名誉は回復しても、
病死した富士さんの濡れ衣の無念は、
晴らしようがない、
さて、
絶対冤罪にならない方法、
ペースメーカーのように、
精巧な機器を体に埋め込んで、
自分の行動の一部始終を記録させる、
今の技術水準なら、
そういう機器を開発するのは、
さほど難しくないだろう、
でも、
こんな機器ができたとしても、
実際に活用する人は、
極めて限られるだろう、
自由な気持ちも解放感も得られないから、
とかくこの世は生きづらい。