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2025年09月12日
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カテゴリ: 障がい福祉
自閉症の大きな特徴の一つに、「コミュニケーションや意思伝達の障害」と言うものが有ります。これは自閉症の人が言葉を話すことが出来なかったり、話せてもオウム返しや単語での会話しか出来ない場合が多く見られるためです。 
お母さんやお父さんなど家族は子供が言葉を話さなくても、表情や態度で意思や要望を汲み取ることが出来てしまいます。しかし、家族が居ない場合や社会に出た際などに意思の疎通が出来ないと非常に辛い思いをしてしまいます。 
また、自閉症の子供に多いパニックも、自分の意思を相手に伝えられないことから発生してしまう事も多く見られます。 
このページでは自閉症の人が行うコミュニケーション方法、意思の表示と伝達に使える便利な道具などをまとめています。 
自閉症のコミュニケーション方法の種類 
自閉症の人がよく利用しているコミュニケーション方法や便利な道具・ツール類を調べてまとめてみました。 
言葉 
人間が行うコミュニケーション方法で最も一般的なのが言葉による会話です。 
会話により自分の意思や要望を伝えるほか、相手との話題を共有する目的が有ります。 
自閉症の子供の場合は「声が出ない」「言葉や単語が話せない」「単語しか話せない」「文章が話せない」「相手との会話のキャッチボールが難しい」など人により様々です。 
本人に声が出る場合や声を出そうとしている様子が見られる場合、その子供に有った発声練習を行うことで声や言葉を獲得できることが有ります。また言語や音声を専門に扱う言語聴覚士(ST)のリハビリを受けるのも効果が有ります。 
文字 
言葉が無い場合でも文字を理解していたり、文字を書くことが出来る自閉症者も多く見られます。 
その場合には紙とペンを使った筆談や、専用の筆談ボードやアプリケーションを使用することで文字によりスムーズなコミュニケーションをとる事ができます。 
筆談に関しては聴覚障害の分野から調べると、多くの情報や便利な道具を見つけることが出来ます。 
表情 
言葉などが無い子供の場合でも、表情などから意思や様子や気持ちなどを読み取る方法も有ります。 
基本的に、人間の「喜び」「怒り」「驚き」「感動」「恐怖」などの表情はどのような人でも共通しています。 
自閉症者との表情によるコミュニケーションではこちらが表情を見て一方的に受け取るだけですが、表情から受け取った様子や要望にこたえてあげることで、表情により相手とコミュニケーションが取れるということを理解するのも意思疎通の第一歩です。 
なお、顔色、顔の表情、視線などから様子を伺うことは「非言語コミュニケーション」と呼ばれるコミュニケーション方法に分類されます。 
クレーン現象 
自閉症の代表的な特徴の一つに「クレーン現象」「クレーン行動」と言うものが有ります。 
これは欲しい物ややりたい行動などの要求があるときに、相手の手を持ってクレーンを操作するかの様に動かし相手に行ってもらおうとする動きです。 
クレーン現象で要求が現れた場合には言葉で「○○が欲しいの?」「○○がやりたいの?」など言葉をかけてあげることでコミュニケーションの練習にもなります。 
成長し目的の物や行動の名称が理解できるようになるとクレーン行動はなくなり、言葉やクレーン現象以外の方法で要求できるようになります。 
身振り手振り 
手や体を使った身振り手振りで相手に意思を伝える方法も有り、身振り手振りも「非言語コミュニケーション」の一つになります。 
一般的な方法には、手を横に振った「嫌・嫌い・やりたくない」などの否定の表示方法、手でマルやバツを作っての意思の表示などです。 
ジェスチャーなどが出来るようになると、この後に記載している手話やマカトンサインの理解も容易になります。 
指差しが出来る場合には、実際の物や場所などを指し示してもらう方法も有ります。 
手話 
手話は主に聴覚障害者が行う手や腕の動きで会話を表現する方法で、言葉が無くても手話を使うことで相手との意思表示や情報のやり取りを行うことが出来ます。 
手話は非常に多くの単語や文字がありますが、基本的な意思表示方法や日常的な動詞や名詞を覚えて使えるようになるだけでも役に立つでしょう。 
マカトンサイン 
マカトンサイン(マカトン法)とは、聴覚障害者と知的障害を持つ人を対象に作られた動作によるコミュニケーション方法です。現在では知的障害者や自閉症者にも多く利用されています。 
手話のように手の動作でコミュニケーションを取りますが手の動きが手話ほど複雑ではなく、ジェスチャーのように実際の動作に似た動きで表すため、子供や知能の低い人でも視覚的に理解しやすくなっています。 
なお、マカトンサインは指導者や使用する人により動作や表現方法が若干違うことが有るので注意が必要です。 
マカトン法とマカトンサインとは 
マカトン法とマカトンサインとは会話の出来ない聴覚障害と知的障害を持つ人を対象に作られたコミュニケーション方法です。 
マカトンは「言葉による会話」「手話のような動作によるサイン」「線画によるマークやシンボル」の3つの方法を用います。このうち「手話のような動作によるサイン」の部分をマカトンサインと呼んでいます。 
現在では知的障害者、自閉症者やダウン症者などの障害を持つ人にも多く利用されています。海外では発達初期の子供へのコミュニケーション方法や、発達が遅れている子供への言語と文字の理解を促すためにも使われています。 
マカトン法のなりたち 
1972年から1973年にかけてにイギリスの言語療法士であった、マーガレット・ウォーカー(Margaret Walker)、キャサリン・ジョンストン(Katharine Johnston)、トニー・コーンフォース(Tony Cornforth)の3名を中心に作られた意思疎通のためのコミュニケーション手段です。 
彼ら3名の頭文字を取り「Makaton(マカトン)」と呼ばれています。 
マカトン法の概要 
マカトン法は「動作によるサイン」「線画によるマークやシンボルの表示」の2つの方法を、実際に言葉で話しながら行います。これはマカトンが言葉の理解を補助する目的であるためです。 
場合によってはボディランゲージ、表情、アイコンタクトなどを使用して多くの情報を相手に与えて理解を深めさせることも有ります。 
実際に話しながら動作を行ったり線画を見せることで、目と耳からの情報が一致しコミュニケーションを取れるように促すことが出来ます。 
また、話と同時に動作や線画を見せるため一般的な口語文とマカトンのサインやマーク・シンボルが一致しやすいという特徴も有ります。 
マカトンは日常生活に必要とされる約450個の語彙(日本では330前後の語彙)が用意されています。また、線画で使用される絵には11,000近くの種類があり、個々のニーズやレベルにより使用するものを調整することが出来ます。 
マカトンには場面ごとに1から9までのステージがあり、家庭内のことから社会にでて必要な項目まで場面ごとに分類されています。 
ステージには「基本的生活」「家庭生活」「戸外生活」「集団生活・学校生活」「地域社会」「広い生活」「数量・時間・日時等」「趣味・行事・食べ物など」「その他オプション」が有ります。 
なお、マカトンは手話のように目的や会話の全てを伝える必要が無く、サインであるため意思が疎通できれば1単語だけのコミュニケーションでも問題はありません。 
マカトンの線画 
マカトンの線画は単純なデザインで理解をしやすいという特徴があります。また、線画であることから絵が下手でも必要に応じて描写をして利用する事もできます。 
線画も絵カードのように文字や色を追加したり、複数の利用や並び替えで意思を伝える事もできます。 
マカトンサイン 
マカトンサインはマカトンの中でも手話のような動作により、相手へ意思表示をするものです。 
マカトンサインは動作がジェスチャーやパントマイムのように、実際の動作に似た動きをしているので、子供や知能の低い人でも視覚的に理解しやすいという特徴が有ります。 
赤ちゃんが使うベビーサイン(会話の出来ない赤ちゃんと意思疎通を行うジェスチャー方法)の動作とも似ている項目も有ります。 
手話との違いは単語が手話よりも少なく、動作も簡略化されているので、身体に不自由が有る場合や知能が低い場合でも動作を行いやすいという特徴が有ります。 
手話は1語を2つ以上の動作で表す複合的な動作が多く有りますが、マカトンサインは基本1語を1動作で表します。 
自閉症の子供がよく使うマカトンサインには「ちょうだい」「お願い」「終わり」「もっと」「美味しい」「トイレ」等が有ります。 
マカトン法を習うためには 
マカトン法はイギリスの「​ The Makaton Charity ​」が中心となり、日本では「​ 日本マカトン協会 ​」がマカトン法の普及と研究を推進しています。
マカトン法を習うためには日本マカトン協会が行っている各種ワークショップで研修を受けることが出来ます。 
なお、このワークショップは比較的大きい地方でしか行われず、開催回数も少ないため気軽に参加するのは少し難しくなります。 
簡単なマカトンサインは作業療法士や言語聴覚士、発達障害専門の療育センターなどでも教えてもらえる場合も有ります。 
◎ 
言葉でのコミュニケーションが難しい場合でも、線画の理解やマカトンサインを使えるようになる事で、相手との意思疎通を行う事が出来るようになります。 
その為、子供が欲求やストレスを貯めることなく、お互いに気持ちよく生活や行動が出来るようになります。 

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最終更新日  2025年09月12日 19時37分28秒
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