minute(ミニュート)のブログ 日刊ちょこっと福祉ニュース 今日の報告 オススメ商品も紹介中 by靖

minute(ミニュート)のブログ 日刊ちょこっと福祉ニュース 今日の報告 オススメ商品も紹介中 by靖

2025年09月29日
XML
カテゴリ: 障がい福祉

仕組みからわかる大規模言語モデル 生成AI時代のソフトウェア開発入門[本/雑誌] / 奥田勝己/著


【3980円以上送料無料】ChatGPT 大規模言語モデルの進化と応用/シン アンドリュー/共著 小川航平/共著

​​​​
にほんブログ村 PC家電ブログ パソコン教室・サポートへ にほんブログ村     ​ にほんブログ村 メンタルヘルスブログ ピアサポート・ピアカウンセリングへ ​​ にほんブログ村   にほんブログ村 介護ブログ 福祉・介護情報へ にほんブログ村
2022年末にChatGPTがリリースされてから2年半が経ちました。 
日本でも生成AI(Generative AI)やLLM(大規模言語モデル)の話題を耳にすることも多くなってきたのではないでしょうか。 
LLMとは、自然言語処理の技術を利用して人間の言語を理解することができるAIモデルです。 
しかし、多くの方々にとってLLMとは未知の存在であり、その機能や利用方法、可能性については十分に理解されていません。 
※ 
そこで、LLMの基本的な概念、その仕組み、種類、活用できる分野、そして運用に最適なIT機器について、分かりやすく解説します。 
後半には、今後の展望についても触れながらLLMがもたらす未来の可能性を探ります。 
少子高齢化と労働人口の減少が社会問題となっている昨今の日本にとって、AIの導入は最優先事項ともいえます。生成AIの基盤モデルであるLLMについて正しく理解し、きたるべきAI新時代に備えておきましょう。 
LLM(大規模言語モデル)とは 
※ 
LLM(Large Language Models)とは、日本語で「大規模言語モデル」とも呼ばれ、ChatGPTやGeminiといった生成AI系サービスの基盤となる技術です。 
2023年は「AI元年」と呼ばれたことからも分かるように、昨今のビジネストレンドは生成AI一色です。 
しかし、その基礎となるLLM(大規模言語モデル)は意外と知られていません。 
ここではまず、LLM(大規模言語モデル)とはそもそも何なのか、またLLMと関連性の高い用語について分かりやすく解説します。 
そもそも言語モデルとは 
LLMは日本語で「大規模言語モデル」と呼びますが、そもそもこの「言語モデル」とは一体どういうものなのでしょうか? 
※ 
簡単にいうと、言語モデルとはコンピュータが人の言葉を理解し、それを使って話すための「教科書」のようなものです。 
例えば私たちが学校で英語を学ぶとき、まず文法や単語を知り、それから多くの英文を読んで学習していきます。それと同じように、コンピュータも大量のテキストデータを学習してどの単語がどの後に来るのか、どんな文が自然なのかを学びます。 
言語モデルがあることで、コンピュータは私たちの質問に答えたり、新しい文章を作ったりできるのです。 
より身近な例を挙げると、スマホで次に打ちたい単語の予測が出るのも、言語モデルが搭載されたAIが文脈を判断しているからです。 
近年ではAI技術が急速に進展したことにより、今までとは比較にならないほど大規模なデータセットを言語モデルに学習させることができるようになりました。 
そのため、最新の言語モデルのことを「大規模言語モデル」と呼ぶようになったのです。 
生成AIとの違い 
目的 
自然言語処理と理解(LLM(大規模言語モデル))→新しいコンテンツやデータの生成(生成AI) 
基本技術 
Transformerモデル(LLM(大規模言語モデル))→生成モデル(例:GANs、VAE)(生成AI) 
使用例 
テキスト要約、翻訳、質問応答(LLM(大規模言語モデル))→画像生成、音楽生成、文章生成(生成AI) 
トレーニングデータ→大規模なテキストデータセット(LLM(大規模言語モデル))→大量の未ラベルデータ(生成AI) 
出力形式 
テキスト(LLM(大規模言語モデル))→新しい画像、音楽、テキスト生成(生成AI) 
代表例 
GPT-3.5、GPT-4、BERT、Gemini 1.5(LLM(大規模言語モデル))→ChatGPT、DALL-E、Gemini、Midjourney(生成AI) 
生成AI(Generative AI)とLLM(大規模言語モデル)は非常によく似ているので、よく一緒ごたにされていますが、厳密には異なります。 
生成AIとは、その名の通り新たなコンテンツを「生成」できるAIの総称です。ChatGPTやGeminiがこれに該当します。 
それに対しLLMとは、膨大なデータセットを用いて言語の理解と生成を行うAIモデルのことです。GPT-3.5やBERTなどがこれに該当します。 
かなり厳密に説明すると階層構造などで異なる点はあるのですが、どちらもAIの一種です。 
※ 
しかし、LLMはその中でもテキストの理解や生成に特化しています。 
生成AIのように、画像や音声、動画を生成することはできません。 
NLP(自然言語処理)との違い 
定義 
大量のテキストデータを用いて訓練された深層学習モデルLLM(大規模言語モデル)→コンピュータが人間の言語を理解、解釈、生成する技術全般(NLP(自然言語処理)) 
範囲 
特にテキスト生成と理解に特化(大規模言語モデル)→感情分析、機械翻訳、テキスト要約、名前付きエンティティ認識など幅広い(NLP(自然言語処理)) 
技術的背景 
ディープラーニングとTransformerアーキテクチャの進化に依存LLM(大規模言語モデル)→1950年代から存在し、アルゴリズムや手法の進化とともに発展(NLP(自然言語処理)) 
計算コスト 
高い計算リソースと強力なGPUを必要とするLLM(大規模言語モデル)→比較的少ない計算リソースで実行可能(NLP(自然言語処理)) 
応用例 
高度なテキスト生成、会話型チャットボット、コード生成などLLM(大規模言語モデル)→感情分析、機械翻訳、テキストマイニング、テキスト要約など(NLP(自然言語処理)) 
LLM(大規模言語モデル)と非常に関係性が深い用語の一つに「NLP(自然言語処理)」があります。 
※ 
NLP(自然言語処理)もLLM(大規模言語モデル)と同じように、コンピュータが人間の言語を理解し、解釈し、生成する技術です。 
NLPは、感情分析や機械翻訳、テキスト要約、名前付きエンティティ認識(NER)など、幅広いタスクを含む広範な分野を指します。 
これに対し、LLMはNLPの一部であり、大量のテキストデータを用いて訓練された深層学習モデルのことを指します。 
つまり、NLPは言語に関するさまざまなタスクを包含する広い概念であり、LLMはその中で特に高度なテキスト生成と理解を実現する技術です。 
最近では、LLMが多くのNLPタスクを効率的に処理できるようになったため、その境界はますます曖昧になっています。 
機械学習との違い 
主な目的 
テキストの生成・理解(LLM(大規模言語モデル))→データからパターンを学習し、予測・分類(機械学習) 
応用範囲 
テキスト(LLM(大規模言語モデル))→テキスト、画像、音声、数値データなど(機械学習) 
学習データ 
大量のテキストデータ(LLM(大規模言語モデル))→多様なデータタイプ(機械学習) 
生成内容 
文章、会話(LLM(大規模言語モデル))→予測モデル、分類モデルなど(機械学習) 
応用例 
チャットボット、文章生成(LLM(大規模言語モデル))→画像認識、音声認識、予測分析(機械学習) 
テクノロジー 
機械学習、深層学習(LLM(大規模言語モデル))→機械学習、深層学習、強化学習(機械学習) 
機械学習は、コンピュータにデータを与え、それをもとに学習させる技術(教師あり学習)のことを指します。 
※ 
機械学習により、コンピュータは新しいデータに対して予測や判断を行うことができるようになるのです。 
例えば、手書きの数字を認識するためのモデルを学習させる場合、大量の手書き数字のデータを与えて、どの数字がどのような形をしているのかを学習させます。 
一方、LLM(大規模言語モデル)は、テキストデータを集中的に学習させた深層学習モデルの一種です。 
大量のテキストデータを学習することで、文の構造や文脈を理解し、新しい文章を生成したり、質問に答えたりすることができます。 
※ 
つまり、機械学習は広い範囲のデータタイプに適用可能な学習技術であり、LLMはその中でも特にテキストデータに特化した技術です。 
LLMは機械学習の技術をベースにしているため、共通点も多いですが、その応用範囲や特性においては異なる点が多々あります。 
LLMの簡単な仕組み 
LLM(大規模言語モデル)と聞くと、少し難しそうな印象を抱きがちですが、仕組み自体は非常にシンプルです。 
ここでは、LLMの仕組みをなるべく分かりやすく解説します。 
トレーニングに必要なデータを収集して整形 
※ 
LLM(大規模言語モデル)のトレーニングには、大量のテキストデータが必要です。 
まず、インターネット上のウェブページ、書籍、論文、ニュース記事などからデータを収集します。 
次に、収集したデータを前処理します。前処理には、不要な情報の削除、テキストの正規化、トークン化(単語やフレーズを識別可能な単位に分割)などが含まれます。 
この整形されたデータが、モデルが言語パターンを学習するための基礎となるので、どのようなデータセットを収集するのかで完成するAIの性能も変わってきます。 
なお、こうして整形されたデータセットは、数百万から数十億の単語を含むことが一般的です。 
ニューラルネットワークを利用して基盤モデルを形成 
※ 
LLM(大規模言語モデル)の形成にはニューラルネットワークが不可欠です。 
ニューラルネットワークは、人間の脳の神経細胞(ニューロン)を模倣した構造を持つ計算モデルで、多層の「ニューロン」から成り、入力データを処理しながら次第に複雑なパターンを学習します。 
多くのLLMで使われるニューラルネットワークは、主にトランスフォーマーモデルというアーキテクチャに基づいています。 
トランスフォーマーは「Attention Is All You Need」という2017年の論文で発表され、自己注意機構(Self-Attention Mechanism)を備えているのが特徴です。 
この機構は、各単語の重要性を評価し、文全体の文脈を理解するのに役立ちます。 
例えば、文中の「猫がマットの上で寝ている」というフレーズでは、自己注意機構が「猫」と「寝ている」という単語の関連性を捉え、「猫が動作を行っている」という文脈を理解します。 
これにより、トランスフォーマーは単語の並びだけでなく、文全体の意味を効果的にモデル化することができるのです。 
このようにして形成された基盤モデルはLLMの核となり、大量のデータからパターンや規則を学習するための基盤となります。 
機械学習で基盤モデルをトレーニング 
※ 
基盤モデルが形成された後、このモデルを機械学習を用いて大規模なテキストデータセットでトレーニングしなければなりません。 
機械学習のトレーニングプロセスでは、モデルは入力されたテキストデータから次に来る単語やフレーズを予測するように学習します。 
具体的には、大量の文書を解析して単語の出現頻度やパターンを学びます。なお、このプロセスには非常に高性能なGPUが必要で、数週間から数カ月かけて行われるのが一般的です。 
トレーニングの結果、モデルは言語の構造や文脈を深く理解し、人間に近い自然な文章を生成する能力を獲得します。 
ファインチューニングを行って最適化 
※ 
最後に、トレーニングされた基盤モデルを特定のタスクに最適化するために、ファインチューニングを行います。 
「チューニング」という言葉からも分かるように、トレーニングされた基盤モデルをさらに特定の分野に強くなるように調整するイメージです。 
ファインチューニングでは、特定の用途やドメインに関連するデータセットを用いてモデルをさらに訓練します。例えば、医療文書の解析や法律文書の自動生成など、特定の業界や用途に応じた調整が行われます。 
この段階でモデルは専門知識やニュアンスを学び、より高い精度でタスクを遂行できるようになるのです。 
ファインチューニングにより、モデルは一般的な言語理解から特定の応用分野での実用性を高めることができます。 
LLMの種類一覧 
一口にLLM(大規模言語モデル)といっても、現在では多くのLLMが登場しています。 
ChatGPTに代表されるGPT-3.5(またはGPT-4o)をはじめとして、今後もLLM開発競争が加熱していくことは、想像に難くありません。 
そこでここでは、2024年7月時点の代表的なLLMを6つ厳選してご紹介します。 
以下に紹介する6つのLLMさえ把握しておけば、現在の大まかなLLMの種類について理解できるはずです。 
①        GPT-4o(OpenAI) 
開発者→OpenAI 
計算速度→平均応答時間:320ミリ秒 
データ量→数十億の画像と数万時間の音声データを含む大規模なデータセット 
パラメータ数        約1兆パラメータ→ベンチマーク→MMLU:88.7 GPQA:53.6 MATH:76.6 HumanEval:90.2 
DROP:高スコア 
現状で最も利用されているLLMがChatGPTに搭載されている「GPTシリーズ」です。 
その中でも、最新モデルの「GPT-4o(フォーオー)」が性能的には最も上になります。(※「4o」は「4 omni(オムニ)」の略) 
GPT-4oは、テキスト、画像、音声など多様なメディアを理解し、処理する能力を持つマルチモーダルモデルです。 
前モデルの「GPT-4 Turbo」よりも3倍以上の速度で動作し、計算効率が大幅に改善されました。 
テキスト生成能力自体も飛躍的に向上しており、前モデルでは日本語生成能力に若干の不安がありましたが、GPT-4oでは違和感をほとんど覚えません。 
音声入力やMacアプリにも対応したため、今後のLLM市場ではまず間違いなくGPT-4oが主流になるでしょう。 
LLMの「ベンチマーク」とは? 
なお、LLM(大規模言語モデル)モデルの性能を評価するために、よく「ベンチマーク」という評価指標が採用されています。 
ベンチマークは、言語モデルがさまざまなタスクにどれだけうまく対応できるかを測定し、他のモデルと比較するために使用されます。 
よく使用されるベンチマークは以下の通りです。 
1MMLU(Massive Multitask Language Understanding) 
 概要:幅広い知識と問題解決能力を評価 
対象:小学校の数学、米国の歴史、コンピュータサイエンス、法律など 
2GPQA(Graduate-Level Google-Proof Q&A) 
 概要:専門的な高品質質問への回答能力を評価 
対象:生物学、物理学、化学などの難解な選択式質問 
3MATH 
 概要:中学校および高校レベルの数学スキルを評価 
対象:対象:算術、代数、幾何学など 
4 HumanEval 
 概要:コンピュータコードの正確性を評価 
対象:コード生成タスク 
5 DROP(Discrete Reasoning Over Paragraphs) 
 概要:複数の文にまたがる情報の理解と操作能力を評価 
対象:値の加算、カウント、ソートなど 
これ以外にもさまざまなベンチマークが存在しますが、どのベンチマークを発表するかは各LLMによって異なります。 
そのため、あくまでもLLMの性能を「大まかに」推し量る指標として見るのが一般的です。 
②        BERT(Google) 
開発者 
Jacob Devlin、Ming-Wei Chang、Kenton Lee、Kristina Toutanova 
計算速度 
約1.2ミリ秒(NVIDIA A100 GPU使用時) 
データ量 
BookCorpus(8億語)、English Wikipedia(25億語) 
パラメータ数 
BERT-Base:1億1千万  BERT-Large:3億4千万 
ベンチマーク 
GLUE:複数のタスクで高スコア 
SQuAD v1.1:F1スコア 93.2 
SQuAD v2.0:F1スコア 83.1 
DROP:高性能、具体的なスコアはモデルバージョンと設定に依存 
Googleが開発したBERTは、自然言語処理(NLP)の分野で革命をもたらした大規模言語モデルです。 
※ 
BERTは、Bidirectional Encoder Representations from Transformersの略で、トランスフォーマーアーキテクチャを採用しています。 
大量のラベルなしテキストデータを用いて事前学習され、その後、特定のNLPタスクのために微調整されました。 
BERTの最大の特徴は、文脈表現の学習にあります。従来のモデルは一方向からの学習が主流でしたが、BERTは双方向からの学習が可能で、これにより文脈の理解が格段に向上しました。 
また、BERTは多くのNLPベンチマークで最高レベルの結果を達成し、テキスト分類、固有表現認識、質問応答など、多くの応用タスクで広く採用されています。 
多くのGoogleサービス、例えばGoogle SearchやGoogle Translate、GmailなどでもすでにBERTの技術が利用されており、サービスの性能向上が図られています。 
③        LaMDA(Google) 
開発者→Google 
計算速度→非公開 
データ量→1.56兆語 
パラメータ数→1370億(非埋め込みパラメータ) 
ベンチマーク→非公開 
GoogleのLaMDA(ラムダ)は、Language Model for Dialogue Applicationsの略で、会話型の大規模言語モデル(LLM)です。 
※ 
最大の特徴は、特定のトピックや質問に限定されず、幅広いトピックについて自由に会話ができる点にあります。 
つまり、ユーザーがどんな質問をしても、LaMDAはそれに対応する適切な回答を生成する能力を持っています。 
LaMDAにもトランスフォーマーアーキテクチャが採用されており、文の関連性を深く理解し、次に来る単語を予測することが可能です。 
他のLLMとの大きな違いは、LaMDAが会話型のモデルとして特化している点です。そのため、ユーザーとの自然な対話を実現し、新しいカテゴリの有用なアプリケーションの開発が期待されています。 
なお、2022年6月に「LaMDAが意識を持つのではないか」という記事をワシントンポスト紙が掲載したことでも話題になりました。 
④        PaLM(Google) 
計算速度→CPU上で1.5倍、GPU上で2.5倍の速度改善(PaLM 2) 
データ量→約3.6兆トークン 
パラメータ数→PaLM:5400億パラメータPaLM 2:3400億パラメータ 
ベンチマーク→MMLU:81.2 HellaSwag:86.8 ARC-E:89.7 
Googleの「PaLM(パルムまたはパーム)」は、多言語対応と多様なタスク処理の能力を兼ね備えた大規模言語モデルです。 
2022年4月に発表され、その進化版「PaLM 2」は2023年5月に登場しました。 
日本語を含む100以上の言語でトレーニングされており、ロジック、数学、推論などの高度なタスクを処理できます。 
また、PythonからPHPまで、さまざまなプログラミング言語でのコード生成も可能です。 
ほかにも、言語翻訳、テキスト・コード生成、複雑な文章の要約、質問応答など、一般的なLLMに求められる大抵のことができます。 
すでにGoogle検索エンジンにも組み込まれており、ユーザーが検索クエリに対してより正確で関連性の高い結果を得られるよう支援しています。 
⑤        LLaMA(Meta) 
開発者→Meta社 
計算速度→NVIDIA H200 GPUで3000トークン/秒Groq Cloudで800トークン/秒 
データ量→15兆トークン 
パラメータ数→80億〜4000億(トレーニング中) 
ベンチマーク→HellaSWAG:85.6 MMLU:82.0 DROP:79.7 GPQA:39.5 
MATH:30.0 HumanEval:81.7 
Meta社(旧Facebook)が開発したLLaMA(ラマ)は、2023年2月に発表された大規模言語モデルです。 
※ 
LLaMAは、15兆トークンものデータでトレーニングされており、その結果、非常に高い精度と多様な応用が可能です。 
最新モデルである「LLaMA 3」は、特に推論速度が優れており、NVIDIA H200 GPUを使用することで1秒当たり3000トークン、Groq Cloudでは800トークンの生成速度を実現しています。 
これにより、リアルタイムの応答や大量のデータ処理が必要なシステムにも対応できます。 
各種ベンチマークテストでも高い評価を受けており、HellaSWAGでは85.6、MMLUでは82.0、HumanEvalでは81.7という優れたスコアを記録しています。 
GPTシリーズには若干及ばない印象ですが、Meta社はメタバースの構築に向けて自社LLMを開発する必要性に迫られているため、今後もLLaMAの性能向上には期待できるでしょう。 
⑥        NVIDIA NeMo(NVIDIA) 
名称→NVIDIA NeMo 
開発者→NVIDIA 
利用用途→Generative AIモデルの構築、カスタマイズ、デプロイ 
特徴→エンドツーエンド、エンタープライズグレード、ROIの向上、柔軟性、オープンソース、トレーニングと推論の加速 
対応プラットフォーム        Microsoft Azure、Amazon Web Services、Oracle Cloud Infrastructure、NVIDIA DGX SuperPODs、NVIDIA DGX Foundry 
NVIDIA NeMoは、AIの開発を手助けするフレームワークで、大規模言語モデルの作成から運用までをサポートします。 
厳密にはLLMではありませんが、LLMを開発する上で欠かせないフレームワークの一つです。 
NVIDIA NeMoはGitHubでオープンソースで提供されているほか、NVIDIA GTCカタログでパッケージ化されたコンテナとして、また企業向けのNVIDIA AI Enterpriseサブスクリプションとして利用可能です。 
さらに特定のビジネスニーズに合わせたカスタマイズも可能で、テキストやビジュアルコンテンツの生成など、多岐にわたる用途で利用できます。 
なお、生成AIモデルの体験はこちら(https://build.nvidia.com/explore/discover)から、90日間無料の評価版も準備されています。 
LLMを活用できる分野 
生成AI(Generative AI)の発展が目覚ましい昨今、基盤モデルとなるLLM(大規模言語モデル)の開発競争は熾烈になりつつあります。 
というのも、LLMはIT業界だけではなくさまざまな分野で活用できるからです。 
LLMを活用できる主な分野 
医療→患者の症状分析、医療文献の検索と要約、チャットボットを使った患者支援 
金融→自動化された投資アドバイス、市場データの分析と予測 
法律→法律文書のレビューと要約、契約書の自動生成、法律相談のチャットボット 
教育→パーソナライズされた学習支援、教材の自動生成、言語学習の補助ツール 
マーケティング        コンテンツの自動生成、ソーシャルメディアの分析、カスタマージャーニーの最適化 
エンタメ→ニュース記事の自動生成、スクリプトの作成支援、ユーザー向けのパーソナライズドコンテンツの提供 
小売業→パーソナライズされた製品推薦、在庫管理と需要予測、顧客対応の自動化 
製造業→プロセスの最適化、予防保全のためのデータ解析、品質管理の自動化 
このように、LLMはさまざまな分野で活用が期待できます。 
※ 
しかし、日本でLLMを活用したビジネスを展開するには「日本語」に特化した国産LLMを開発する必要があります。 
現状、一般的に利用されているLLMはほとんどが海外製であり、その多くが英語のデータセットでトレーニングされている状況です。そのため、どうしてもほとんどのLLMで日本語出力に若干の違和感を覚えてしまいます。 
日本語は、数ある言語の中でも最上級に難しい言語であるため、今後日本語データでトレーニングされた革新的なLLMが登場すれば、日本でのLLMの活用はさらに加速することになるでしょう。 
LLMで実現できること 
LLM(大規模言語モデル)は、膨大な量の言語データを学習しているAIモデルですが、具体的にどのようなことを実現してくれるのでしょうか? 
参考までに、LLMで実現できることを以下の表にまとめました。 
※ 
LLMで実現できること 
文章の要約→長い文章や文書を短く要約して文字起こし 
SEOサポート→キーワードの提案やSEOコンテンツの生成 
翻訳→多言語間の自動翻訳 
チャットボット→ユーザーとの自然な対話を行う 
コンテンツ生成        ブログ記事、ニュース記事、小説などの自動生成 
テキスト校正→文法やスペルのチェックと修正提案 
データ解析レポート→データからインサイトを抽出し、レポートを作成 
質問応答→特定の質問に対する専門的な回答 
対話型教育ツール→教育内容に応じた学生の質問に答える 
創作支援→アイデア出しやストーリー構築のサポート 
コード生成→プログラムコードの自動生成やデバッグ支援 
市場調査→市場調査データの分析と報告書作成 
音声認識とテキスト変換→音声をテキストに変換、逆も可能 
カスタマーサポート→自動応答システムとしての機能提供 
パーソナライズ→ユーザーの嗜好に基づいたコンテンツや商品を推薦 
科学論文の分析→論文の要点を抽出し、簡潔にまとめる 
上記はあくまでも一例ですが、LLMは活用の方法次第で無限の可能性があります。 
ちなみに、LLMの性能を最大限に発揮させるには「プロンプト」、つまり指示文を工夫しなければなりません。このプロンプトを構築する作業のことを「プロンプトエンジニアリング」と呼びます。 
プロンプトエンジニアリングは近年急速に注目を集めている技術領域なので、新しい活用法を見出すためにも最新情報には目を光らせておきましょう。 
LLMでできないこと・課題 
LLM(大規模言語モデル)は、自然言語処理の能力を飛躍的に向上させていますが、完全ではありません。 
以下で、LLMがまだ克服していない課題や限界について紹介します。 
①        出力の精度と安定性 
LLMは学習データの量に依存しているため、出力の精度と安定性に課題が残ります。現状では専門的な情報を正確に抽出・生成することが難しい場合も多いです。 
②        不適切な内容のフィルタリング 
LLMの出力内容を適切に制御するためには、不適切または偏った情報の生成を防ぐためのメカニズムが必要です。しかし、現状では完璧なフィルタリングはできていません。 
③        セキュリティ対策の強化 
LLMの安全性と信頼性を確保するためには、セキュリティ対策を強化してユーザーに安心して利用してもらえる環境を整備する必要があります。 
このように、LLMは多くのタスクで卓越した性能を発揮しますが、その出力の精度や安全性には改善の余地があります。 
※ 
しかしながら、現状ではこれらの問題に完全に対処できていません。 
そのため、LLMを活用する際はこういった不安定さや曖昧性、セキュリティリスクが常につきまとうことになるのは理解しておきましょう。 
LLMの活用事例 
LLM(大規模言語モデル)は多くの分野で活躍していますが、実際に活用されている事例も確認しておきたい方も多いでしょう。 
ここでは、LLMの活用事例を3つピックアップしてご紹介します。 
事例① チャットボットやコンテンツ生成 
LLMは「チャットボット」の性能を飛躍的に向上させます。 
※ 
チャットボットとは、ユーザーと対話を行うためのソフトウェアまたはプログラムです。 
従来のチャットボットは、特定のキーワードや定型文に基づいて反応するものが一般的でした。しかし、LLMを活用することで、チャットボットはより自然で人間らしい対話が可能になります。 
例えば、カスタマーサポートのチャットボットがLLMを使用することで、複雑な問い合わせにも迅速かつ人間のオペレーターのように対応できるようになります。 
※ 
また、LLMはテキストコンテンツの生成にも非常に有用です。 
例えば、企業や個人がウェブサイト、ブログ、ニュースレターなどのコンテンツを作成する際にLLMを活用することで、短時間で質の高いテキストを簡単に生成できてしまいます。 
特に、SEO(検索エンジン最適化)に対応した記事や、読者の興味を引くキャッチコピーなど、専門的な知識を要するコンテンツも簡単に作成可能です。 
事例② マーケティングや市場調査 
一見関係ないように思えますが、LLMはマーケティングや市場調査にも活用されつつあります。 
企業が新しい製品を市場に投入する際、消費者のニーズやトレンドを把握することは非常に重要です。従来はアンケート調査などを利用して情報を収集していましたが、これには時間とコストがかかります。 
※ 
LLMを活用することで、インターネット上の膨大なデータからリアルタイムで消費者の意見やトレンドを分析することが可能です。 
具体的には、ソーシャルメディアやオンラインフォーラムの投稿をLLMが解析し、消費者の感情や意見を自動で抽出します。 
これにより、企業は消費者が何を求めているのか、どのような製品が人気なのかを迅速に把握できます。また、競合他社の動向や市場全体のトレンドも同時に分析できるため、戦略的な意思決定が容易になるでしょう。 
事例③ コード生成・バグ検出 
※ 
LLMは膨大な量のデータセットでトレーニングされているので、簡易的なプログラムコードの生成やデバッグ作業も可能です。 
例えば、プログラマーが新しい機能を実装する際、どのようにコードを書けばよいか悩むことがあります。こういった場合、従来はドキュメントやインターネットのフォーラムを検索して解決策を見つける必要がありました。 
しかし、LLMを活用することで、プログラマーは自然言語で質問をするだけで具体的なコード例や解決策を瞬時に得ることができます。これにより、開発スピードと効率が大幅に向上すると同時に、新たなスキルの習得難易度を大幅に低減することが可能です。 
同様に、プログラムのバグ検出にも応用できます。 
従来デバッグ作業は時間がかかり、細かいミスを見逃すこともありました。しかし、LLMは多くのコードパターンを学習しているため、コード内の潜在的なバグや非効率な部分を自動で検出し、修正提案を行うことができます。 
ただし、トレーニングに利用したデータセットによっては対応していないプログラミング言語があることには注意してください。 
LLMの運用に最適なIT機器をご紹介 
現在では、大企業をはじめとした多くの日本企業もLLM(大規模言語モデル)の自社開発を進めています。今後の時代についていくためには、LLMの運用は必須といわれる日も近いのかもしれません。 
そこで以降では、LLMの運用に最適な「GPU」と「サーバー」と「その他パソコン周辺機器」について、おすすめの製品を詳しくご紹介します。 
もし、LLMの導入を検討しているのでしたら、ぜひ一度ご確認ください。 
GPU 
※ 
NVIDIA RTXシリーズとデータセンサー向けGPUのおすすめポイント 
・ワークステーション向けNVIDIA RTXシリーズ、データセンターのサーバー向けData Center GPU(DC GPU)、2つのラインナップを準備 
・AI開発やトレーニング、推論で優れたパフォーマンスを発揮する強力なGPUアクセラレータ 
・AIの開発と市場へ展開するためのソフトウェアスイート「NVIDIA AI Enterprise」を提供 
NVIDIA RTXシリーズおよびデータセンター向けDC GPUシリーズは、業務用としての使用を前提として設計されています。 
LLMの運用においては、大量のデータをリアルタイムで処理する能力が求められますが、NVIDIA RTXシリーズおよびデータセンター向けGPUシリーズは、その高い演算処理能力とビデオメモリ容量により、LLMの計算処理を迅速に行うことが可能です。 
また、NVIDIAはNVIDIA AI EnterpriseというAI開発と展開のためのソフトウェアスイートも提供しており、これらの特徴から、NVIDIA RTXシリーズとデータセンター向けGPUシリーズはLLMの運用において最適なGPUといえるでしょう。 
詳細はこちら(https://www.ask-corp.jp/products/nvidia/)からご確認ください。 
サーバー 
※ 
3種類のおすすめサーバー 
・ASRock Rackサーバー 
AMD Threadripper PRO 5955WXを搭載し、最大4基のGPUをサポート。クラウド、HPC、ストレージ市場向けに特化した高性能サーバー 
・ASUSサーバー 
第3世代AMD EPYCプロセッサを搭載。AI、ディープラーニング、HPC向けに最適化され、高い拡張性と効率性を持つ 
・Supermicroサーバー 
高性能の4th Gen Intel XeonとAMD EPYCプロセッサ、最大32スロットの大量RAMサポート、高速10G/25Gネットワークインターフェースを備え、最先端のAI技術をフル活用 
・Lenovoサーバー 
NVIDIA社の「H100」や「H200」、AMD社「MI300X」といった最新GPUと、Intel社およびAMD社の最新CPUに対応し、ラックサーバーやタワーサーバー、エッジサーバー等、幅広い用途に対応 
上記3つのサーバーは、それぞれ異なる特徴を持ちながらも、高い処理能力と拡張性を持っています。 
特に、LLMの運用においては、大量のデータを高速に処理する能力が求められるため、サーバーはその要求を十分に満たす必要があります。 
ASRock Rackサーバーは、AMD Threadripper PROの高性能を生かし、大量のデータを迅速に処理することができます。 
ASUSサーバーは、AMD EPYC 7003シリーズの高コア数を生かし、複数のタスクを同時に高速に処理することが可能です。 
Supermicroサーバーは、最新世代のIntelとAMDの高性能プロセッサ・大容量RAMを搭載しているため、高速ネットワーク接続が可能です。 
これらのサーバーであれば、LLMの運用がよりスムーズに、そして効率的に行えるでしょう。 
詳細はこちら(https://www.ask-corp.jp/biz/server.html)からご確認ください。 
その他パソコン機器 
3種類のおすすめパソコンメーカー 
・Lenovo製パソコン(Pシリーズワークステーション) 
高速なプロセッサ、高性能グラフィックス、大容量ストレージを備え、生成AIの能力を最大限に引き出すことができる頼れるワークステーション 
・ELSA製パソコン(ELSA VELUGAシリーズ) 
高性能なAMD Ryzen 7000シリーズやIntel Core i9 CPU、NVIDIA RTXグラフィックスサポート、高い互換性を兼ね備えており、生成AIのタスクに必要な部分を網羅 
  ・GIGABYTE製パソコン 
業界トップ水準の360Hzモニター、最強クラスのCore i9-13950HX×RTX 4090 Mobile構成、高効率な冷却システム、先進DDR5-5600メモリを採用し、低コストながら高い性能を実現 
LLMの運用には、高性能なIT機器が必要不可欠です。 
特に大量のデータを処理する際には、信頼性と性能が求められます。ここでは、その要件を満たす3つのパソコンメーカーを紹介します。 
Lenovo製のパソコンは、高速なプロセッサ、高性能グラフィックス、そして大容量ストレージを搭載。この組み合わせは、LLMのような生成AIを活用する際に、迅速なデータ処理と安定した動作を実現します。 
ELSA製のパソコンは、高性能なAMD Ryzen 7000シリーズやIntel Core i9 CPUをはじめ、NVIDIA RTXグラフィックスを搭載しています。 
さらに高い互換性も特徴の一つであり、幅広いAI関連のアプリケーションやツールとの連携がスムーズです。 
GIGABYTE製パソコンは、業界トップ水準の360Hzモニターを持ち、高速な描写や動作を実現します。また、トップクラスとされるi9-13950HX×RTX 4090 Mobileの構成は、LLMのような生成AIの運用時にも高い処理能力を発揮します。 
上記メーカーが提供するIT機器は、LLMの運用において最適な環境を構築可能です。 
高性能、耐久性、そして多機能性を兼ね備えたこれらの機器は、LLMのポテンシャルを最大限に引き出すことができるはずです。 
詳細はこちら(https://www.ask-corp.jp/biz/it-equipment.html)からご確認ください。 
LLMで今後実現するであろう未来 
今後も加速するであろうAIブームの中で、LLM(大規模言語モデル)は重要な立ち位置を占めることはまず間違いありません。 
※ 
では、LLMがもたらす未来とはどのようなものでしょうか。 
まず1つ目に、リアルタイム翻訳の進化が期待されます。 
現在の翻訳アプリやツールもかなり高精度に翻訳できますが、LLMの進化により、さらに自然で文化的背景を反映した翻訳が可能となっていくでしょう。教育分野では、学生の質問に即座に答えるオンラインチューターや、個別の学習スタイルに合わせた教材の生成も実現していくはずです。 
また、クリエイティブな分野でもLLMはその力を発揮していくでしょう。 
小説や詩、音楽の作詞など、LLMは人間の感性に近い作品を生み出すことができます。現状では、人間の感情を正確に捉えた作品は作り出せるとはいえませんが、今後の未来ではクリエイティブな分野でもLLMが活躍する可能性は捨てきれません。 
ただし、これはあくまでも「かなり先の未来」の話です。 
※ 
少なくとも今後数年間でLLMのようなAIが、高度に専門的な人間の仕事を奪うことはまずあり得ません。 
そのため、LLMを活用する際はその性能に過度に依存することだけはやめておきましょう。 





悩み事や福祉制度の相談、パソコンサポートのご依頼の方は
ogayasu☆gaia.eonet.ne.jpへ
※直接入力の際は(☆)は(@)に打ち変えてください





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2025年09月29日 19時09分50秒
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: