クリントの日記

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2010.07.12
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カテゴリ: カテゴリ未分類

文藝春秋の8月号が発売になった。
例によって、まず最初に「考えるパズル」のページを開いた。
二つのパズルとも答えは正解だったが、残念ながらpart1(漢字シークワーズ)にもpart2(数独)にも当選者の中に、私の名前は見当たらなかった。

しばらくは8月号のパズル解きに集中し、なんとか正解と思える回答に到達したので、やおら巻頭の随筆欄に目を移した。
巻頭を飾るのは、ご常連の阿川弘之氏であるが、今回の題は「老残の身」とあった。
「凡ゆる事がめんどうくさい。会合に出たくない。人と言葉を交わしたくない。けふは訪客一人も無く電話も一切掛かってこなかったといふ日は、私にとって老年の心暖まる僅かな良き日なのである」云々から始まるこのエッセイの一言一言に、何故か共鳴してしまった。

このエッセイの最後は「巻頭の随筆欄なぞ、世間と没交渉な自分の如き老人の、もはや出る幕ではあるまい。一度編集のスタッフたちとよく話し合ってみなくてはならぬ」と結んでいたが、もしかしたら、私自身もとっくに出る幕を無くしているにもかかわらず、恥ずかしげもなく、ブログを通じて老醜を曝しているのではないだろうかとドキッとしてしまった。

このエッセイの中に、孫に関する記述があった。
三男夫婦が昨年11月に生まれたお孫さんを連れてやって来た時の話しである。


私はどちらかと言えば、世間一般の祖父と同じ情合の方を持ち合わせていると自覚していた。ところが先週末、当地の工業大学のオープンキャンパスを見学のため今年高校に入学した孫と、7月2日に6歳の誕生日をむかえた孫を連れて娘が里帰りをしてきた。
この時とばかり、誕生日のお祝いにとケーキを買い、DVD付きのウルトラマンの雑誌をプレゼントし、パソコンのゲームに本人が飽きた言うまで付き合い、まさに世間一般の祖父愛を、余すところなく彼に注ぎこんだのである。

そしていよいよ、サヨナラの時が来た。
「おじいちゃんが好きだろ。このままこの家に残ったら?」と未練げに彼に告げた。
彼から返ってきた答えは「東京のおじいちゃんが好きだもん」であった。
東京のおじいちゃんと張り合うつもりは毛頭ないが、この残酷な言い草はグサッときた。
帰る道中の車の中で、娘とお兄ちゃんからこの発言についてとっちめられたのか、翌日「おじちゃん、ごめんなさい」と、べそをかきながら本人から電話があった。
ところが、この電話は良くなかった。かえって私の気は滅入ってしまったのである。
しかも、その後に阿川氏のこのエッセイを読んだものだから、その老残の思いがストレートに伝わってきて、私も「凡ゆる事がめんどうくさい」と感じるようになり、ブログの原稿どころか、完全に鬱のモードに入ってしまったのである。

折しも参議院議員選挙の結果が出た。
文藝春秋の巻頭随筆のトリを、いつものように塩野七生氏が務めているが、今回は「民主党の圧勝を望む」と題してその願望を述べておられた。残念ながら民主党惨敗でその願いは叶わなかった。


幸い、同誌の特別記事の「的中した予言50」のなかに、わがクリント・イーストウッドの言葉を見つけた。
「私はペシミズムを信じない。思うようにならないときは、鍛え直して前に進め。降ると思えば、雨は本当に降るものだ」
その通りだ。日本も私も悲観論にばかり浸っていないで、この選挙結果こそが楽観論にシフトできる、まさにそのときが来たのだと信じたい。





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Last updated  2010.07.12 13:22:12
コメント(10) | コメントを書く


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憂鬱からの脱出   
happytogether さん
そうですね、Look on the bright side.ですね。
私も、災難?続きで大変ですが、頑張ります!
クリントさんには、まだまだ私ら後輩を引っ張っていってもらわないと・・・。
老残なんて、言っていてはダメです!禁句です!(^^)
(2010.07.12 16:53:41)

Re:憂鬱からの脱出(07/12)  
この頃、あれこれと悩みだすともう何もしたくなくなり、ということが日々続いていたので、ドキドキ…
ほんの少しの元気な部分で一気にブログを書いて、というような日々も。

クリントさんが、老残なんて、ほんと、私も言ってはいけないと思いますよ。

でも、うちの実家の親を見ていても、親戚のおばさんを見ていてもなにがどう作用して憂鬱になるか、わからないものだと思うことが多いです。自分も然り。
人間ですから。晴れたり曇ったり。
でも、その中でも信念岩をも通す、そういう勢いも必要ですね。自分の中に奮い立たせるものをしっかり育てていければなあ。頑張らなくっちゃ。
そんな元気の種をいただいていきますね。(^.^)

阿川さんの三男さんって、確か上の方たちと相当年が離れて生まれた方だったと思います。もしかしたら、ある意味照れくさくてそんなことを書かれたのではないでしょうかと、勝手に思ったりしていますが(笑)
お嬢さんのエッセイはたまに読んでいました(*^_^*) (2010.07.12 18:51:38)

Re:憂鬱からの脱出(07/12)  
たまよ1066  さん
ほぼ週一ペースで掲載されるクリントさんのブログを
楽しみにしていますよ~^^。 (2010.07.12 18:56:14)

Re:憂鬱からの脱出(07/12)  
happytogetherさんへ

有り難うございます。
躁鬱なんてものはあまり意識したことはなかったのですが、この頃はときどき鬱を感じるようになりました。
今回はタイミング良く?阿川さんのエッセイに出会ってしまい、鬱が増幅してしまったようです(笑)。

それでもなんとかブログをアップしましたら、少しは吹っ切れたような感じです。
今日は脳神経外科の日だったのですが、医師がまた例の如く認知症のテストを始めましたので、「ブログにこのテストをされるのがなにより嫌いだと書きましたよ」と宣告しましたら、「ブログを書いているくらいなら大丈夫ですね」と言って途中でテストを止めてくれました。大成功でした!



(2010.07.12 20:11:52)

Re[1]:憂鬱からの脱出(07/12)  
もっちんママさんへ

落ち込みの原因が分かっていれば何とか対処法もあるでしょうが、この頃は何が原因か訳も分からずに鬱になることが時々あります。これは厄介ですね。
さりとて気晴らしの方法も、若い時と違ってそんなに持ち合わせがありませんので、更に面倒です。

でも、そんなときは間違いなく体調がすぐれない時が多いようですので、鬱から脱出するために、まずは元気のフリをすることから始めています。

タケシのTVタックルに阿川さんのお嬢さんが出演していますが、オヤジさんとはまた違って、たいへんユニークで面白いタレントさんですね。 (2010.07.12 20:27:38)

Re[1]:憂鬱からの脱出(07/12)  
たまよ1066さんへ

いつもご愛読頂いて有り難うございます。
今年の9月で満4年になります。こんな拙文によくぞ長年お付き合い下さいまして、本当に有り難うございました。心からお礼申し上げます。

これほど長続きするとは本人も思っていませんでしたが、もしこれがなかったらとっくに物事に対する興味や関心が薄れて、早々に呆けていたかも知れません。
これにも心から感謝感謝です。 (2010.07.12 20:42:08)

Re:憂鬱からの脱出(07/12)  
灯里☆  さん
気持ちだけは前を向いていないと不安になる私ですがこの頃歳を考えるとボランティアしてもらう年なのにと反省ばかりしています。孫が近くにいれば孫とノンビリ遊んでいたいと思いますね。ブログも老残のあがきかなーと思ったりしますが今は一番の楽しみとなっています。
嫁側のお爺ちゃん婆ちゃんはあう機会が多いのでなつくのは当たり前ですし電話で声も聞くのですが私は一歩下がっていますので寂しい気もしますが諦めています。息子が単身赴任ですので尚更行くチャンスがありません。8月号借りるより買いたくなりました。 (2010.07.12 22:00:46)

Re[1]:憂鬱からの脱出(07/12)  
灯里☆さんへ

灯里さんはいつも前向きに堂々と生きていらっしゃるから、本当に尊敬しています。
折角生かされているのですから、楽観的に生きた方が良いに決まっていますのに、本当に情けない話しです。

6歳になった孫もボツボツ憎まれ口を憶えてきたのでしょうが、大の大人がこんな言葉に動揺するなんて思っても見ませんでした(笑)。
パズルの応募など今まではあまりしたことがありませんでしたが、その応募総数の少なさに惹かれて、真面目に応募しています。でももうボツボツ当選者になっても良いのではないかと恨みがましく思っています。 (2010.07.12 23:55:12)

Re:憂鬱からの脱出(07/12)  
Mrs. Linda  さん
私は孫の元になる者がいないので、こんな事云うのも何ですが、阿川さんはもう相当な年なのですね。阿川さんとクリントさんとは年齢も違うし、人と比べる必要もなし、クリントさんには『老残』なんて似合いませんよ。 両親は孫をすごく可愛いがったけど、成人したら寄りつかなくなり、可愛いがってバカをみたと云ってました。

ダンナが日本のクラス会に何度か出てみての感想ですが、同級生の話題は、孫、カラオケ、健康だけでつまらないからもう行かないと云いました。 日本の防衛について一席ぶったら、総スカンを喰ってそれ以来お呼びがかからなくなり、丁度良かったなんて云ってますよ。(笑) (2010.07.16 02:46:40)

Re[1]:憂鬱からの脱出(07/12)  
Mrs. Lindaさんへ

話題は孫、カラオケ、健康というより、最近は病気自慢が中心ですね。ところがみんなが自慢しますから、だんだん自慢話でなくなってきました(笑)。
一昔前は、口角泡を飛ばして、天下国家を論じていたのにあの情熱はいったい何処に行ったのでしょう?
ダンナ様の日本防衛論、是非とも拝聴したいものです。 (2010.07.16 08:42:47)

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