自分の玉手箱

自分の玉手箱

初めてのキス




どういう流れだったかはよく覚えていない。

みんなで飲みに行った後、友達と一緒に、彼の部屋に泊まることになった。

セミダブルベッドに2人、床に敷いた布団に1人寝ることになり、くじ引きをした。

私は彼と一緒にセミダブルに寝ることになった。 万一の事態を危惧した私は、寝袋をベッドに乗せて、寝袋のジッパーを上まで上げて床に就いた。

しばらくすると、下から寝息が聞こえてきた。

私は目を開けたまま、横を向いていた。 彼も目を開けたまま、私のことを見つめていた。

「ずっとXX子とキスしたかったんだ。」と彼は言った。

その後、無言のまま、私たちは静かにキスをした。 床からの寝息を確認しながら、寝袋のジッパーをおろし、抱き合った。 私がずっと求めていた感触だった。

こうして私たちの関係には火がついてしまった。



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