沖縄.com~琉球からの贈り物~

沖縄.com~琉球からの贈り物~

おじぃとおばぁの言葉


おじぃーとおばぁーの言葉
沖縄では、おじいさん=おじぃー、おばあさん=おばぁーと呼ぶ。
僕が、小学生の頃の話・・・おじぃーのウージ畑で収穫作業を手伝って(邪魔してる?)ると、おばぁーが沖縄のお菓子、サータアンダギーを持って来てくれた。
波の音がかすかに聞こえるウージ畑の中で休憩することになった。
すると、おあばぁーが「うさがみそーれ」と言って手渡してくれた。
「ウサガミソーレ??」僕は、おばぁーの言ってることが理解できずにキョトンと していると、その様子を見ていたおじぃーが「食べたらいいんさー」とくしゃくしゃになった笑顔で言ってくれた。
「いただきまぁ~す」と言って一口食べた瞬間「美味しい!」って飛び跳ねた。それぐらい美味しかった。
僕が喜んで食べていると、おじぃーとおばぁーはうちなーぐちで何やら喋っていた。
「??」そこでまたキョトンとしていた僕を見て「うちなーぐち喋れたらいいのにね。」と言ったが、そのうちなーぐちの意味さえ解らず僕は聞いた「おじいちゃんとおばあちゃんの喋ってる言葉は日本語なの?」すると、おじぃーが「沖縄だけの言葉さー」と言って教えてくれた。
僕が「日本語喋れるのに何故うちなーぐちで喋るの?」と聞くと、おじぃーは「まだ小さいから解らないだろうけど、忘れてはいけないことがあるんだよ」と言い畑仕事の途中にもかかわらず3人でとあるところに車を走らせた。

おじぃーの目的地はすぐ近くで、同じ糸満市にある”ひめゆりの塔 ”だった。
まだ、子供だった僕はすっかり観光気分で白い塔を見て「スゲースゲー」と喜んではしゃいだ。
そんな僕を見て手を繋ごうとおじぃーが言った。
右手にはおじぃーの手、左手にはおばぁーの手・・・おじぃーの手は畑仕事をしているせいかゴツゴツした硬い手で、繋ぐ手にも少し力が入って少し痛かった。
おばぁーの手はフワフワとしてて、柔らかくとても暖かい手だった。
2人は塔を見上げて「忘れてはいけないことはこのことだよ」って言った。
今まで、見たこともない表情をしていたので、言わんとしていることが子供ながらに感じた。
「沖縄で戦争があったんだよ。そして、たくさんの人たちが死んだんだ。」とおじぃーは言う、「ひめゆりの友達もいっぱい死んだんだ」とおばぁーが言った。
2人は、そこを案内しながらいっぱい話をしてくれた。おじぃーとおばぁーはうっすらと目に涙・・・
僕は、かなりショックだったし、はしゃいで飛び跳ねてたことを反省した。
おじぃーは「忘れてはならないこと、語り継がないといけないこと」と優しく語り帰路についた。
あの時のおじぃーとおばぁーの言葉は決して忘れられないものになった。


© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: