石の性質とお手入れ。

石の性質


石にはそれぞれ、硬度・組成があります。
硬度は、言葉通り、石の硬さを示します。
硬度の高いものほど硬く、低いものほど軟らかい、ということです。
組成は石の構成です。
組成によっては、紫外線で褪色しやすかったり、水に弱かったりします。

もちろん、硬度が高い方が傷が付き難く、装飾品として加工しやすいですが、
硬度が高いからといって、必ずしも壊れにくいとは限りません。
いくら硬度が高くとも、粘性が低ければ、簡単に砕け散ってしまいます。
硬度とは、傷の付きやすさを表したものなのです。
石によっては、硬度は高くとも、とても繊細な石もあります。
組成が複雑な、エメラルドやトルコ石(ターコイズ)、アクアマリンなどがその良い例です。
デリケートで壊れやすく、とても変色しやすいです。
簡単に硬度を表したモース硬度と、詳しく表せるヌープ硬度という表記法があります。


石は、石英系、ベリル系、ダイヤ・コランダム、長石系、ひすい系、他という風に大分類出来ます。

ルビー・サファイアは元々同じ組成の石で、コランダムとして総括できます。
ひすいと呼ばれるものには、ジェダイド(本翡翠・硬玉)、ネフライト(軟玉)、アイドグレース、
アベンチュリン(インド翡翠:正確には水晶の一種。)、サーパンティーンなどがあります。
『クオーツ』と付けば石英系、…リンと付けばそこそこ硬い石、…イトと付けば軟らかい石、
と思えばいいでしょう。



[ 硬度 ]


モース硬度
石名
ヌープ硬度
10
ダイヤモンド
5500~8500
コランダム(ルビー・サファイア)
1600~2000
ベリル系
トパーズ、エメラルド、アクアマリン、ガーネット
1250

石英系
クリスタル(水晶)
ローズクオーツ、アメジスト、シトリン、カーネリアン(めのう)、トルマリン
710~790

長石系
ムーンストーン
ひすい系、ペリドット、オパール

560
トルコ石(ターコイズ)、ラピスラズリ、ソーダライト、オパール
フローライト(蛍石)
真珠、ロードクロサイト、マラカイト(軟玉)
163

カルサイト(方解石)
真珠、珊瑚、クリソコラ
135

石膏
琥珀(アンバー)
32





♪貴石お手入れ♪

ジュエリークリーナーについて。



<水に強い石>
石英系、コランダム系、ダイヤモンドなどが挙げられます。
基本的に、使用後は汗や汚れを洗い流して、柔らかい布でていねいにから拭きして、
日光の当たらない場所に保管しましょう。

・ダイヤモンド・コランダム(ルビー・サファイア)
石鹸水やアルコール溶液に浸し、歯ブラシでこする。
大丈夫!世界で一番硬度の高い、炭素分子から出来た鉱物だから。

☆汚れがひどい場合
・使用液
 エタノール(消毒用エタノールでもよい)   カップ1/2
 水                         カップ1/2
 日局アンモニア水               大さじ2杯
or
 エタノール(消毒用エタノールでもよい)   カップ1/2
 日局アンモニア水                カップ1/2
・使い方
 この液を古い歯ブラシにつけて磨きます。
 表面の汚れが落ちて、美しい光沢がでます。


・ベリル系
エメラルド、アクアマリンなどが挙げられます。
これらの石は、やわらかくて、思ったより壊れやすく、変質しやすいので注意が必要です。
多孔質で脂分を吸収しやすく、変色しやすい性質を持っています。
脂のついた手で触ったり、あまりハードに扱うと、すぐ変色したり壊れます。
その性質を利用して、エメラルドの多くは緑色を鮮やかにする為に、油脂性の着色料を使われたりしています。
使用後は、よく石鹸で洗った手で、汗や汚れを洗い流して、
柔らかい布でていねいにから拭きしてから、日光の当たらない場所に保管しましょう。

・オパール、珊瑚
水には強いですが、硬度が低く、傷つきやすいく、酸、アルカリや洗剤、薬品に弱い。
使用後は優しく30秒ほど水洗いして汗や汚れを洗い流してから、
柔らかい布でていねいにから拭きして、日光の当たらない場所に保管しましょう。
特にオパールは変色しやすいので、注意が必要です。


<水に弱い石>
セレナイト、トルコ石(ターコイズ)、ラピスラズリ、真珠、琥珀(アンバー)、べっ甲、カメオ

・セレナイト、トルコ石、ラピスラズリ
水の浄化後はすぐに乾かしましょう。
流動水で流したりしても大丈夫ですが、浸さないほうが良いでしょう。
特にセレナイトなどは塩と同じ成分ですので、長期間水中にあると融けてきます。
酸、アルカリや洗剤、薬品に弱い。
熱や日光に対しても特に注意が必要。
使用後は柔らかい布でていねいにから拭きして、日光の当たらない場所に保管。
紫外線などで退色しやすいので注意。

・真珠
主成分の炭酸カルシウムは酸に弱いです。
汗(酸性です)に弱いので、使用後には必ず、すぐ拭くこと。
傷がつきやすいので、柔らかい紙か布で包む。
中に水分が入ると光沢が失われるので、水洗いは厳禁。
 【パールネックレスのお手入れ】
  1.ティッシュまたは柔らかい布を水でぬらし、よく絞る。
  2.これを手のひらに広げて、ネックレスの留め具は留めたまま、真ん中を軽く握る。
  3.もう片方の手で、握った側のネックレスの端を引っ張り、スーッと抜いていく。
  4.1~3を3回くらい繰り返す。
  5.次に乾いたティッシュまたは柔らかい布で同じことをする。

こちら にプロが詳しく書いておられます。

・琥珀、べっ甲、カメオ
硬度が低く、傷つきやすい。
また、熱や酸、アルカリ、洗剤、化粧品などにも弱い。
使用後はすぐに柔らかい布でていねいにから拭きして個別に保管。


<熱・熱の変化に敏感な石>
・アメジストは弱い熱で褪色することがあります。
・水晶は急激な温度変化で割れることがあります。
 例えば熱いお風呂に入れて冷水で流すとひび割れたりしますので注意が必要です。
・マラカイトも同様に急激な温度変化は避けたほうが良いでしょう。
・トルコ石も熱で褪色したりします。


<硬度が低く傷つきやすい石>
セレスタイト、マラカイト、菱マンガン鉱、フローライト、
ラピスラズリ、ソーダライト、トルコ石、ヘマタイト、ムーンストーンなど


<オパール、トルコ石、真珠、珊瑚のお手入れ>
・使用液
 エタノール(消毒用エタノールでもよい)   カップ1/2
 水                         カップ1/2

・使い方
 この液を布につけて磨きます。
 ただし、琥珀やべっ甲には使わないでください。




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