お気楽者でいこう!

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感情のチャージ



 しかし、それでもある考え・ある感情にとらわれてベタッとそれに張り付いてしまう場合があります。これは感情のチャージによるものです。つまり、これまでの人生でうまく表現できなかった感情が、記憶と共に体(主に内臓)に蓄積されているのです。

 感情は、怒りでも悲しみでもそれ自体は、ちゃんと表現できれば苦しみにはなりません。子供が「泣いたカラスがもう笑った」ができるのは、表現することをためらわないからです。ところが、うまく表現できなくて感情をためこんでしまうとチャージとなって体に残り、無意識のうちにその人を何度も繰り返し苦しめます。トラウマというのは、その典型的な例です。

 この感情のチャージを解消するもっとも簡単な方法は、もう一度その感情を味わうことです。吐き出してしまえば終わりです。その辺のワークショップ等で楽になったなあと感じるのは、主にこの感情のチャージが解消された場合ですね。インドでもさんざんやりました。

 逆にいうと、心理学やら哲学やら精神世界を振り回して、何らかの意味付けを加えるのは、逆効果であることがわかります。プラス思考なんてのはその最たる例です。
 「いい方向に考えなくっちゃ!」「すべては必要必然なんだから」・・・そうやって自分を無理やり納得させても、結局チャージを増やすばかりです。僕が今までこの日記に書いてきたことも間違いが多いなあと思います。色々勉強してきた人ほど、この意味付けにによるごまかしが上手です。そして苦しくなります。

 「決して怒らずいつもニコニコしていよう」なんてできるわけがありません。悟ってもできません(^^: いろんなことやって自分は変わったなあと思ってる人でも、怒りという感情がなくなったわけではありません。怒りの対象が変わったか、自分をごまかしているだけです。

 腹が立ったらその怒りを味わえばいい。悲しいときは泣けばいい。うまくいかないときは落ち込めばいい。流れてきたものに逆らわないのが悟りです。だから葛藤や苦しみがないんです。体験をコントロールしようとすると苦しみを生じます(決してコントロールしきれないので)。

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