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2006.03.03
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カテゴリ: 映画



  昔の日本映画の監督といえば黒澤明、小津安二郎をまず思い出します。成瀬巳喜男という名は正直聞いたことがありませんでした。昨年、BSで‘生誕100年特集’と題して連日放映しているのを見て初めて興味が湧き、初鑑賞となりました。

小津安二郎(1903~1963)
成瀬巳喜男(1905~1969)
黒澤明  (1910~1998)

三人はほぼ同年代。小津、成瀬の両氏は60代の若さで亡くなっています。
みなさん故人となってしまいましたが、こうして今も作品を観る者が多くあるというのは素晴らしいですね。
普遍的な名作を数々撮ってきた名匠たち。この「おかあさん」もそんな作品のひとつでした。



親の苦労は親にならなきゃわからない―そんな言葉がありますが、子どもだって良く親を見ているものです。

「母」という存在が持ち続ける、大きな何かをいっぱいに感じます。


どんなに忙しくても文句ひとつ言わず、子どもたちに頼りにされる優しいおかあちゃん像。
貧しくても近所同士の深い繋がりがあった頃の情景は、今流行の‘古きよき日本’をそのままに感じることができます。
昔の作品独特の温かい雰囲気が生きていて、私は日本人である以上惹かれ続けていく気がしています。

長男が病で死んで、最愛の夫も急逝して、女手ひとつで二人の娘と甥っ子を育てることとなる母は、夫が遺したクリーニング店を、弟子の木村に支えられながらやりくりして生計をたてるのですが...。
泣くことも怒ることも疲れも、みんなの見えない場所でそっと吐き出している母の姿にジンときてしまいました。


おかあさんの不満も怒りも苦労も、直接は見えないけれど感じている子どもたち。気遣う気持が生まれるのも自然です。
ただ、わからないのです。おかあさんが幸せなのか――。
ラストの年子の語りかけに、涙が出そうになりました。とにかく長く生きていてほしい、その願いに。


わんぱくな子どもたちの会話や様子、そして長女年子のさわやかな恋模様など、ほのぼのした見所がたくさんあります。  


監督  成瀬巳喜男

脚本  水木洋子
撮影  鈴木博
音楽  斎藤一郎
助監督  石井輝男
出演  田中絹代  香川京子  三島雅夫  中北千枝子  榎並啓子  片山明彦  岡田英次  加東大介  鳥羽陽之助







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Last updated  2016.03.06 21:06:03 コメント(6) | コメントを書く


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