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2009.03.29
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カテゴリ: 日本映画

第1話『桃』 篠原哲雄film

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久しぶりに桃畑の広がる故郷に帰ったOLの淳子に、教師と付き合っていた、15歳の頃の思い出が蘇る―――。


 このての作品は苦手。篠原哲雄監督の『はつ恋』や『深呼吸の必要』は、なかなか評価がいいけれど、私的にはまずまずの作品だった。監督との相性もありそう。
演技下手な長谷川京子がイタく、中学時代を別な女優さんが演じているのもイタイ。
中学生という年齢が微妙だったとはいえ、ハセキョーはいいとこどりな感じがする。

「いやらしくなければならない。ただ厭らしいだけの行為にしなければならない」 

15歳の少女の心の声。この台詞だけは、なんとなく理解できるような気がして良かったです。わからない方が幸せな台詞ですね。




出演/ 長谷川京子  池内博之  野村恵里





第2話『太陽のみえる場所まで』 廣木隆一film

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ホストに貢いだ日出美は、借金を返すため、タクシーの女性運転手と乗客の熟女ホステスを人質にとるのだが―――



片桐はいりさんは大好きなんだけど、どうにも笑えなくて、テンションにつていけませんでした。
妄想で飛び出した南国と、歌謡曲の踊りもツボにはいる余地なしです。



原作/ 室井佑月
主演/ 大塚ちひろ  石井苗子  片桐はいり




第3話『夜の舌先』 松尾スズキfilm

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工場務めの根暗な正子は、好きな男の髪を入れて眠ると、夢に現れ妄想を叶えてくれるという香炉を手に入れるのだが―――


 ここにきてやっと、観られる作品が登場。
5作品のなかで一番絡みばっかりなのだけれど、間に挟まれる工場での日常シーンは、何気にくすっと笑えるし楽しい。
何よりの収穫は、妄想される役・浅山君を演じた近藤公園でしょう。
普段は脇役の多い男優さんですが、かなりセクシーで巧いです。最近では、『銭ゲバ』の冒頭で殺されちゃう新聞屋のお兄ちゃんを演じていましたっけ。
絡みばかりなわりにはカラッとしてて、監督の手腕を感じた短編。
やっと幸せと快楽を手に入れた根暗な正子は、それが永遠に続くように、一生目覚めないことに決めてしまう――ありきたりだけれどよく纏まってる感じがしました。




原作/ 唯川恵
出演/ 高岡早紀  近藤公園





第4話『女神のかかと』 西川美和film

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小学生の真吾はガールフレンドの母親・梗子の美貌に心奪われ、それに気づいた梗子は誘惑の眼差しをおくる―――。


 この作品はありがちなテーマだけれど、好きです。
母親を演じた大塚寧々がステキすぎて、ポーっとなりながら見終えました。
少年が大人の女性に憧れる、そういう永遠のテーマを、かなり奇麗にまとめた一遍だと思います。

こんなお母さんがいたら、男でなくたって見惚れてしまうにちがいない。



原作/ 乃南アサ
出演/ 大塚寧々  森田直幸




第5話『玉虫』 塚本晋也film

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町外れの田舎で、じじい(小林)だけをお客に暮らしているホステスの女がいた。ある時、じじいが初めて若い男の客(加瀬)を連れてくる―――


 そもそもこの映画を観たのは、敬愛する塚本晋也監督の、この一遍が観たかったから。
ここまで時おり溜め息つきながらみてきて、『玉虫』が始まった時には手を叩いて(というのはウソですが)喜んでしまいました。やぱりピカ一です。おもしろい!
石田えり、加瀬亮、小林薫―ってすばらしい配役ではありませんか。この時点で流石~と思っちゃう。
みんな 艶っぽいです。
‘じじい’(という役名の男)は、お金持ちで、女を田舎の寂びた一軒家に住まわせ、もう何年も通い続けていた。二人の絆は深い。
ある時、じじいが初めて二人連れで女の元にやってきて、若い男の客と女は意気投合してしまう。
じじいが酔って居眠り始めた隙に、ふたりは求め合うのだが、、、。
怪しげな民家、とても堅気とは思えない謎の男じじい、そしてとにかくいい雰囲気。
色っぽくてもの凄く素敵な女性を演じるのは、石田えり。
相変わらずどろどろしていて、暴力的で、いやらしいのだけど、このカッコイイエロス、さすが塚本さんです!



原作/ 小池真理子
出演/ 石田えり  加瀬亮  小林薫




冒頭とエンディング、そして真ん中に、セクシーなダンスが挿入されていて全体が構成されています。
私的には、女性を描いたこの一連の作品群に似合わないと思います。違和感。
このシリーズは『Jam Films』の流れからきているのですね。なんか妙に納得。







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Last updated  2009.04.07 09:33:15
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