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2009.08.26
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カテゴリ: 日本映画


今度のも小ネタ満載、ゆるさ炸裂、ちょっと気持ち悪くてテンションが高い。
亀は意外と速く泳ぐ 』ではなかなかに笑ったはずですが、今回はさらにシュールさを増したか、あまり笑えない。「寒い」と心で呟くこと幾度も。

フリーライターの“俺”(伊勢谷)は『月刊 黒い本』の編集長から、“死にモドキ”を使って臨死体験をルポするように命令される。さっそく相棒のエンドー(松尾)とともに“死にモドキ”を探す旅に出るが、やがて、偶然出会ったリストカットマニアの女サヨコ(菊地)が彼らの旅に合流、その後も道中で奇々怪々な人物と遭遇しながら命懸けの旅は続くのだった―――。


ゲロを焼いたらお好み焼きになったとか、ボウルいっぱいのイカ塩辛をひっくり返すとか・・・気持ちワルイシーンはあるものの、緩さが先に立って煮ても焼いても食えない作品。
この、すべてにおいて(たぶん)意味のない出来事が、笑い意外になにかもたらすとすれば、テキトウに生きたい願望の充足かもしれない。
“死”さえネタにして、やりたい放題。映画だからこそできる柔軟な遊び心は、ある意味他に類を見ない三木監督のいいところであります。

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いつも作品に起用する役者が、痩身だったりロン毛だったりするのは、監督自身が負けず劣らずファンキーゆえの、こだわりの所産でしょうか。


あまりに遊びすぎて、だからいったいなんなのさと思っても、最後が意外と爽快だったりして、適当さ加減も嫌いではなく、なんの意味もなさない時間を過ごす脱力した時間の贅沢をふと感じたのでした。

ついに“死にモドキ”を発見し、俺とエンドーが臨死体験を試みる終盤。ここまでがご都合主義のグダグダであったぶん、試した直後からの、ホラーばりの演出がおもしろかった。
臨死体験中の夢なのか、はたまた本当に死んでしまったのか・・・・“俺”の運命やいかに・・・結末はご覧になってからのお楽しみ。



●  ●  ●  ●




音楽/ 坂口修
出演/ 伊勢谷友介  松尾スズキ  菊地凛子  岩松了  ふせえり

(カラー/103分)






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Last updated  2009.08.28 01:16:14
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