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2011.11.19
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おそろしい 。
中国に驚かされるのはいまも昔もかわらないけれど、毛沢東の時代の中国に生まれなくてよかったとは、ほんとうにおもう。

 (あらすじ) 文化政策により幼くして家族と引き離され、バレエの英才教育を受けて、その後アメリカに亡命、一流ダンサーとして花開いた実在のダンサー、リー・ツンシンの、揺れ動く心の軌跡を華麗なバレエ・シーンとともに綴る――。

山東省の貧しい村に生まれたリー・ツンシンは、バレエのバの字も知らない子どもだった。ただ柔軟な身体だったから選ばれ、機械的スパルタ教育を施された、当時の中国という国がなかなかに怖ろしく描かれている。
芸術としてのバレエではなく、国益のためのバレエを強制されていた時代。

北京舞踊学院から、研修生としてアメリカに渡ったのは青年期。一瞬にして心を奪われた西洋の自由は、酷いと吹聴されていたのとはまったく違う、素晴らしいものだった。
異国にも慣れ、最先端のバレエ教育と二度目の恋を経験して、短い自由を謳歌するツンシン。しかし、確実に帰国の日は近づいてくる。
当時の中国は、一度国に戻ったら二度と外国へは出られなかった。恵まれたバレエ環境を捨てられない彼が選んだのは、恋人と結婚して永住権を得ること。二度と祖国の地は踏めない覚悟で・・・・。

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とまあ、内容的にはこんなんで、とても真摯な実話のドラマ。
ツンシンを演じているのは、ロイヤル・バレエ団のツァオ・チー。映画初出演とは思えない堂々たる演技で、幾度も挿入される華麗なダンスシーンはさすがに見ごたえあるし、バレエ好きでなくても魅了されるにちがいない。

ただ、ツンシンの恋の場面だけは、あれでよかったのかなぁ。恋に落ちる場面は唐突で、ふたりのシーンは少ないし、見ようによってはグリーン・カード取得のための入籍に見えてしまうではないか。しかもあっさり仲違いして離婚・・・・やっぱりあまり考えなく結婚しちゃったんじゃない、若気の至りじゃない・・・・とか意地のわるく取れる演出になっている。

どの道を行き来するかは どの人生を選ぶかによる。
大好きな『 春にして君を想う 』の台詞がぴったり。バレエをやっていくと決めたツンシンの人生は、まさにこの通りだったんじゃないかな。たとえ祖国や家族に二度と会えないことを意味するんでも、バレエの道を選んだ。
のちにアメリカに招かれた両親は、息子との再会を果たし、ツンシンは故郷へ帰ることが許されるのだけれど、それは予期しない幸福だったにちがいない。



  監督  ブルース・ベレスフォード
  原作  リー・ツンシン 『毛沢東のバレエダンサー』
  脚本  ジャン・サーディ
  音楽  クリストファー・ゴードン
  出演  ツァオ・チー  ジョアン・チェン  ブルース・グリーンウッド  アマンダ・シュル








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Last updated  2011.11.20 15:32:25
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