家曜日~うちようび~

家曜日~うちようび~

2020.07.07
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え~っと、​​​​​​​​​​​​​​​​本日はタイトルの通り、「お前の家か!」と二度叫ぶお話をするっす。

話の最初と最後に、「お前の家か!」と豪快に叫びますので、よろしくどーぞ。



こないだの日曜日、娘二人を連れて、東山動物園のひと気のない遊園地で遊んできた。
妻は、風邪気味で自宅待機。
僕と、長女と次女の三人で行った。

その帰り。
車内で、長女が猛烈にオシッコがしたいと言い出した。

僕) だぁ~から遊園地出る時しとけっつったろ。ったく、家までガマンしろい。

長女) ・・・漏れそう。・・・無理めかも。

僕) ちょお、ちょお、ちょっと待て! 今すぐコンビニ寄るから!

家路を遠回りして、最寄りのコンビニへ。

そのコンビニには、男女兼用トイレが一つ。

ドアノブを見ると、赤マーク、使用中だった。

長女) 入ってるの? ドア、コンコンって叩いてみたら?

​​ ​​​ 僕) ​しー​ー。中に入ってる人のプレッシャーになるから、そういうこと言わない。そういうことしない。​​

​​​​​​膀胱のあたりを押さえながら身をよじる長女と一緒に、トイレの前で順番を待つことに。


・・・一分経過。


順番、順番、静かに待とう。


・・・二分経過。


てか、僕らの存在、気付いてるよね?
​​​​​​
​​

​​ ​​​​
・・・三分経過。


・・・お腹の調子が、すこぶる悪いのかな?


・・・四分経過。


・・・いや、長くね? ゆとりが過ぎません?




・・・五分経過。



​​お前の家か!​​



ちょっと! うちの子、もう限界なんすけどおおお!

さっきからずっと、便所の前の成人雑誌コーナー付近で地団駄踏んでんすけどおおお!

断末魔のコサックダンス踊ってんすけどおおお!



な~~に引退前の部員の心境になっとんじゃい!

外で次が待ってんだぞ! 第一波が沈静したら、さっさと出て来いっつーの!

コンビニの便所なんてなあ、三割残しで出てくるのが常識だっつーの!

僕だったら、便所の外で人が待ってるって察した時点で、

途中でも、シッポみたいにぶら下げたままパンツ履くっつーの!

こんもり挟んだまんま、お外に飛び出すっちゅーの!



・・・んーなこと小声で愚痴ってる間に、八分経過。



住民票移したんか!


こ、これは、いかーん。

いくら何でも、長すぎる。

さすがに、何かがおかしい。

何かが、間違っている。

いつまでたっても出て来ない個室の人に、だんだん恐怖を感じてきた僕は、

今思えば、一瞬取り乱していたのであろう、

おもむろにレジに向かい、念のため、あくまで念のため、店員さんに質問した。

教えて下さい! ​ この店の便所の赤は青ですか!


店員さん) ・・・はあ?

僕)  ​ この店の、 ​​​ ​​​赤 ​​​ ですか!​​​ ​​​​

店員さんの引きつる顔を見た途端、一気に冷静さを取り戻した僕は、
かくかくしかじか、長女の膀胱が急を要する事情を説明し、
ひょっとして実は個室に人がいないとか、または中で大事件が起きているとか、
一応確認していただけないでしょか?と、落ち着いて店員さんにお願いした。

その後、その店員さんは快く、僕の代わりにトイレの扉をノックしてくれた。


コンコン。


・・・返事がない。


念のため、店員さんは、しばらくドアに耳をすませていた。


しばらくの後、さも何事もなかったかのように僕のところまで近寄ると、


店員さんは、僕の耳元で、静かにこう囁いた。




​​店員)・・・ぶりぶり鳴らしておられます。​


​​


表札かかげとけ!



僕は扉の向こうの脱糞者にそう叫びたい気持ちを、ぐぐっと堪えて、

長女と次女の手を引き、大慌てで、そのコンビニを飛び出した。

やり場のない怒りに悔し涙さえ流しながら、僕たちは、そのまま道向かいの喫茶店へ飛び込んだ。

カランコロンカラン。 トイレ貸して下さい! そのままトイレに直行。

その際、長女と一緒にOちゃん(次女)も、無理矢理個室に放り込んだ。

僕) ほら、お姉ちゃんと一緒に、オシッコしてきなさい!

次女) でも、Oちゃん、オシッコしたくない。

僕) してこいっつーの! 

次女) でも、Oちゃん、オシッコ出ない。

僕) がんばって絞り出せっつーの!

バタン。ガチャ。

ふーー、やれやれ、危機一髪だっつーの。

なんつって、僕、先に席に座り。

アイスコーヒーを飲み、スマホを見ながら、娘たちを待った。


・・・一分経過。


・・・五分経過。


・・・あれ、遅い。


・・・十分経過。


遅い。 何なら、さっきのコンビニのヤツより遅い。


おかしい! 遅すぎる! 何かあったか?


僕は、大慌てでトイレに戻り、女子トイレの扉をドンドン叩いた。

僕) おーい! お姉ちゃん! ひょっとしてオシッコ漏らしちゃったんか?

長女) オシッコ? 大丈夫、間に合ったよ。

僕) だったら、何してんの? さっさと出て来なさい!


長女) でも、Oちゃんが、まったりと・・・


僕) ・・・Oちゃんがどうした?


長女)  まったりと、ウンコしてます。



お前の家か!​​





その後、娘たちは、メロンソーダにアイスが乗っかった飲み物を飲んだ。

会計は、僕のアイスコーヒーと合わせて、1400円もした。

・・・何が?

まったく、高っかいトイレ代でした。

お姉ちゃん、これからトイレは、くれぐれも早めにお願いね。







・・・うーーーーーーーーーん。


・・・君に、言うことはありませぬ。





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最終更新日  2020.07.10 06:35:55
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