デイリー ルーツファインダー

2006.08.27
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 熊本市内から幣立に行く道の途中に通潤橋という江戸時代に作られた水道橋がある。
 五色人祭当日は、幣立神宮しか予定がなく時間的に余裕があるため、途中で立ち寄ろうと思っていたのだが、どういうわけか看板を見落とし、直接幣立に着いてしまった。

 参拝を終えるともう昼過ぎなので比較的近いところにある「そよ風パーク」というところで、地元野菜をふんだんに使ったバイキングを食べた。時期によっては山菜料理も出される店で結構地元でも人気がある。

 その後早めに空港に向かったのだが、その途中に通潤橋に寄ることにした。駐車場に近づくと放水中の通潤橋が目に入った。
通潤橋
 放水はいつもやっている訳ではない。後で分かったのだが石造りの水槽に溜めてある水がなくなれば放水が終わるので、そんなに長く続くわけでもない。私たちが見学を終える頃には終わってしまった。運がよかった。午前中は看板を見落としてよかった。

(幣立神宮に寄った後は去年も運がいいことがあった。行く途中に地域で一番安いセルフのガソリンスタンドを見つけ、その後は付近を通るたびにそこで給油したのだが、その度にポイントが当選するのだ。毎回必ず!半年以上そんなことが続きガソリンスタンドの店員さんがポイントカードの裏を見てびっくりしていた。)

 通潤橋は日本一の水道橋で江戸時代に水田を灌漑するために、村の惣庄屋が指揮をとって村民が資金を出しあい、労働力となって作り上げたものだ。逆サイフォンの原理で対岸に揚水するなど当時の技術の粋を集めた難工事でいくつもの技術的壁を乗り越えて完成された。この当時日本で最高の土木工事を武士や財力のある商人ではなく、山間の村が独自に成し遂げたのだから驚いてしまう。

 私財をつぎ込んで指揮をした惣庄屋の布田保之助は完成時には白い装束を身につけて橋の中央部に正座し、失敗したらその場で切腹する覚悟だったという。


 こういう田舎の庄屋でも、本当にがんばった人を天皇が表彰するのはうれしい。
 九州のことを筑紫(つくし)というが、これは遥か昔、アマカミ・二ニキネさんが九州各地で貯水池を作り、水田を改良して回って下さったそうで、その時、朝は日の出から夜は月が出るまで身を尽くしてお働きになったそうだ。それを記念して、九州を「つくし」というようになったとホツマツタヱは伝えている。
 ニニキネさんは高千穂神社にお上がりになっており、数千年経った今でも我々は、飢えから救って下さってありがとうと、感謝の参拝をするのだ。

 こういう伝統をもつ我々日本人にとっては、こういう橋もまた、ニニキネさん達と同じ思いが形になったものとしてとても大切なものなのだ。


 またこの通潤橋の凄いところは江戸時代のままの状態で今でも現役で活躍していることだ。
 写真を見てもらえばわかるが手すりもない。放水口の栓は、丸太を短く切って一方を鉛筆状に削ったものに布を巻いて利用されている。それをおじさんが大きな金槌で叩いて栓をする。
 放水用の水を溜めておく水槽は木の板を差し込んで水を止めておく。なんともシンプルなのだ。
 現代はいくらでも便利な器材があるのに、それをあえて使わないのがいい。

 水槽近くにいた時、地元の人が「今日は普通より(放水に)勢いがある。両岸から水を流してるよ」と教えてくれた。その表情にも誇りが感じられる、この橋は村の自慢なのだ。

 大事にしているといっても神聖視している訳ではなくて、「おじいちゃんおしっこ」と子供が言うと、何とおじいちゃんは子供の襟をもって、「ほらせんか」と橋の上からシッコさせているのだ!
 こわいですよこれは。手すりがないんですから。(私なら出来ません。縮みあがって。というより、みんなが「おお!」といって見上てる橋の上で、大人がおしっこしたらいけないと思いますが)






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最終更新日  2006.08.28 02:10:24
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通潤橋の上は…  
どんべー さん
 私も数年前、弊立様に寄ってののち、通潤橋に行き、放水を見ました。しかしあの上から「おしっこ」は怖すぎます。
 熊本んじいさまとお子は肝が太かですバイ!
 皆さん行ってみればわかりますよ。

 弊立様に行った時は境内に入ると体がゾクゾクッと震え、境内裏の杉林を歩くと景色全体が青白く見えてしょうがなかったです。不思議でした。

 とにかく九州に来られた際はどちらもお薦めですよね。
  (2006.08.28 22:54:00)

Re:通潤橋の上は…(08/27)  
どんべーさん

 幣立もお参りされて、通潤橋もご存知でしたか。
さすがですね。実は私は通潤橋は今回初めて行ったんですよ。
 結構皆さん遠くからみえてますよね。すごいです。 (2006.08.29 10:16:46)

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