子育て終了した父親の独り言2013

子育て終了した父親の独り言2013

6 情報編 負担小さい手術も選択肢





運動器 腰椎椎間板ヘルニア:6 情報編 負担小さい手術も選択肢


 腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアは、背骨の骨と骨の間にある椎間板からゼリー状の髄核が飛び出し、周囲の神経を圧迫する病気だ。子どもから高齢者まで幅広い人がかかり、今回紹介した石黒弘二さん(33)のように、とりわけ働き盛りの世代に起きやすい。

 椎間板ヘルニアは、重い物を持ったり、長時間運転をしたりして、腰に負担がかかると、発症のリスクが高まる。ほかに、遺伝的な要因も関係する。

 思春期の子どもの場合、骨と椎間板がまだしっかりと固定されておらず、強い衝撃によってヘルニアが起こることもある。ただ、スポーツで発症のリスクが増すかどうかは、よくわかっていない。

 発症しても、数カ月でヘルニアが消えて、症状が治まることが少なくない。

 痛みやしびれがひどい、尿が出づらいといった症状があれば、手術を考える。日本整形外科学会(日整会)の診療ガイドラインによると、手術に至るのは全体の10~30%程度。背中を4~5センチ切開して、飛び出した余分な髄核を取り去る方法が一般的だ。

 最近は、体への負担が小さく、入院期間も短い手術が注目を浴びている。その一つが、顕微鏡を使って患部を数倍に拡大して見ながら手術する方法だ。傷口は2~3センチで、血管や神経を傷つけにくく、術後の回復も早い。

 もう一つが内視鏡手術で、直径2センチ弱の筒の中に、内視鏡と器具を入れて操作する。千葉労災病院の山縣正庸(やまがたまさつね)副院長は「術後の痛みも少ない。早く治して社会復帰したい人は、内視鏡を選ぶことが多いようだ」と話す。

 ただ、傷口が小さいことだけが、安全な手術の指標になるとは限らない。東京医科歯科大の四宮謙一名誉教授は「大切なのは、体の中の筋肉などを、いかに傷付けないようにするか、です」と話す。

 内視鏡手術は、モニターを見ながら行うため、医師の技術と経験が必要で、どの病院でも受けられるわけではない。日整会が公表する内視鏡手術の認定医はまだ80人ほど。通常の手術でも、熟練した医師なら入院期間などに差はなく、長期的な成績も同等だという。

 手術をしてもあとで再発することがあり、通常手術で6年ほどのうちに4~14%が再手術をしている。太りすぎない、重労働を避ける、適度な筋力をつけるなどの心がけが、再発の予防につながる。(鈴木彩子)

===抜粋終わり===

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