-唯一無二-

-唯一無二-

生きてて、生きてく。



生きてて、生きてく。



俺は、あなたを恨んでさえいました。
それはあなたが愚痴っぽいからとか、ヒステリーだからとかではなく。
俺が「普通」じゃないから。

普通の子に育てられないんなら生まないで欲しかった。
普通の子みたいに出来ない俺は自分が疎ましかった。

そして何より、
あなたに、貴方達に愛されてる自信が無かった。
虐待って世間ではいうらしい。
叩いても、蹴っても、
何をされても俺は、俺は貴方達を許すから。
何もかも、許すから。
愛して欲しかった。

愛されてる証明が欲しかった。

貴方達に、生きて良いって言って欲しかった。

だから俺は、あの時、学校替えてメチャメチャはしゃいでた頃。
あなたが言った言葉で泣いたんです。

「そうやってあんたらしく生きなさい。できる限りの事してあげるから」

俺ね、あなたが好きです。いえ、貴方達が好きです。

生きてて良いって言われたから。

腕の傷から目を逸らしても良いです。
俺から目を逸らさないで下さい。

俺を、生んでくれて有り難う。
どうか、長く生きて下さい。傍に居て下さい。

後悔も痛みも多いけど、俺も生きていきます。

俺らしく。


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