『茂山狂言 鑑賞会』(敬省略)
解説 茂山逸平
★縄綯(なわない) 太郎冠者 茂山千五郎
主 人 茂山 茂
某 茂山 正邦
後見 茂山逸平
★梟(ふくろう) 法印 茂山七五三
兄 茂山 宗彦
弟 茂山 逸平
後見 茂山 茂
家から車で約20分。この場で茂山家の狂言会があると知ったのはつい最近。
土曜の夜。。 息子を塾へ送って行かなければ。。
ダンナがいると。。。行けないよな~。(夜に出歩くのはご法度!)
ですが、ダンナは友達と晩御飯を食べに行く事が決定し、息子の塾も友達のお母さんが送って下さる事になり。。。
会場に電話したら「当日券、ありますよ~」とのご返事♪
これは行かずばまるまいて!
で、娘と一緒に車を飛ばして(暴走族化!)して、会場入りしたのは開幕10分前。セーフ( ̄∀ ̄;)
会場は240席程の小さなホールです。
もう、満席状態で空いているのは左端の上の方。
でも、そこからでも良く見えました。とても舞台と近かったです。
まずは解説の逸平さんの登場~~♪ いよっ!待ってましたっ!
『解説 茂山逸平』
「日本シリーズ第一夜にわざわざ足をお運びくださいまして、ありがとうございます。ちなみに、阪神は今現在。。負けています。ま、私は巨人ファンなので、あまり関係ないですが。。」
もう、のっけから笑いの渦です(((*゚▽゚))八(゚▽゚*))) にしても、逸平さんは巨人ファンなんですね。意外でした。
「こちらはどうかわかりませんが、今日は京都は凄く寒くて… 今日は時代祭りや鞍馬の火祭りが行われる日でして、人と車で京都は溢れかえっていました。
今朝、外を歩いていますと、飲み屋街に「旭川」ナンバーの車を見つけてビックリしました。わざわざ、飲みに京都まで来られた訳ではないでしょうけど、他府県ナンバーの車が多い時期です。
これから、季節柄、交通量が増えて時間に遅れるという事もシバシバありますので、みなさんは京都にお越しの節は、電車でお越しください。」
こうして、文章に起こすと面白くも何ともないお話ですが、逸平さんの語り口は味があり、絶妙な間があって笑ってばかりいました。
「狂言を初めてご覧になる方はいらっしゃいますか?」
数人の手が挙がりました。殆どの人は何度かご覧になってるみたいでしたよ。お着物を着用しておられるご婦人も数人、お見かけしました。
「最近はNHKさんで『にほんごであそぼ』という番組で身近になって参りました。」
おほっ!観てますよん♪ 娘もウンウンと頷いてます。
「狂言とは室町幕府から続いている芸能で、今の吉本新喜劇みたいなものだと、某大学の某教授が仰ってますけれど、
(誰の事じゃろ?) 狂言は上司と部下、夫婦などの日々の些細な出来事を演じていくものです。
能楽の能は悲劇です。それを舞いや謡で表現していく。それに対して狂言は喜劇で、会話劇、対話劇で言葉で伝えていくものなんですね。」
吉本は配役の性格やセリフが決まってますが、狂言は全部が全部、そうではないと言うような事を仰ってましたねぇ。
「今日の狂言は『縄綯』と『梟』です。言葉がむつかしいとか、馴染みがないと思われるかもしれませんが、渋谷のコギャルの会話よりはずっと、分かり易いです。二つともただ楽しめる狂言だと思います。
まず、『縄綯』は…人身売買。。のお話なんですね~。
博打で大負けした主人は太郎冠者までも、賭けの対象にしてしまうんです。そして、太朗冠者は相手が後ろにいるとも知らずに、縄を綯いながら売られた家の悪口を散々に言うんですねぇ。
この太朗冠者は当主の千五郎が勤めますので、ご安心してご覧下さい。」
“人身売買”って言葉に一瞬ビビリましたが、召使まで賭け事の対象にしてしまう所が狂言らしいですよね。
「それと、もうひとつの『梟』は、山に入って梟に憑かれた。。いわゆる“狐つき”のような虚けた状態になった弟を何とか治そうと兄が山伏・・・法印に頼みに行くんです。ですが、法印にも治せない。その後、どうなってしまうのかは、見てからのお楽しみ♪です。」
ナンなんでしょ~~。期待度、最高潮~~。
「私どもは学校や幼稚園、いろんなところで公演を行っています。
幼稚園、小学校、中学校、高校。。年齢が上がっていく毎に笑いの速度が遅くなります。
大きくなっていきますと、『ここで笑ってもいいの?』と周りの顔色を窺ってしまって、遅れるんですね。
でも、この会場のみなさんには笑いの躊躇をせず、周りの反応を気にせず、面白ければすぐ笑って下さい。
そうすれば、『私たちは若いんだ!』とうい事になりますからね~」
逸平ちゃん、ご心配なく。もうさっきから存分に速攻、笑ってますから~。
「これも某大学の某先生が仰ってたんですが
(って、だからそれは誰の事?) 人間は悲しくなくても『悲しいんだ』と思い続ける事で、涙が流れるんだそうです。
だから笑いも、面白くなくても、とりあえず笑ってみる。そうしたら自然と面白いと感じたりするもんです。
狂言の舞台は。。これと言った舞台装置はないです。ここも今はバックに「松」があるだけです。
ですが、演者が『ここはどこそこです』と言えば、どこそこだと思って観て下さい。想像力が必要です!
『松だけど、松じゃない!』お願いしますよ。
見るお客さんと演じる私達の関係はフィフティーフィフティー(50対50)です。
今日の舞台は楽しかったな~って感じるのも、全然面白くなかった!って思うのも責任は半々ですからね。
お客さんと私達で舞台を作り上げて行く。
面白かったら、即、笑って下さい。そしたら来年も呼んで貰えますから!」
逸平さんは、「気楽に肩の力を抜いて、感じたままの反応を返して下さい」と、本当に見所が気楽に見られる空気を作り出してくれました。
萬斎さんが「笑いの質」という発言をされたと聞いた時は、「あまり“ガハハ~”と笑うものではないのね」と思い、ちょっと緊張したりしましたけど、逸平さんが「気楽にね~♪」と言って下さったお陰で、緊張が解けました。
茂山家のお豆腐狂言は、今の私に合ってるかな。
今日は、(というか日付け変更線を超えてしまいましたが(⌒-⌒;))逸平さんの解説のみを書きました。
演目の詳しい内容はまた後日。
忘れないうちにメモ....φ(・∀・*)メモメモ☆ しておかないと!
逸平さんは、グッズ販売の宣伝と、今はべらべらとしゃべったけれど、狂言ではセリフが少ないので、声を覚えて置いてネ♪と仰ってました。
あっ!それと来年の茂山家のカレンダーには、演者の誕生日に印がついてるのだとか。。
その割には、「誕生日プレゼントが事務所に届かないーー」と嘆いておられましたヮ。(カレンダーはGETしました♪)
では、今日はこれにて★
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