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2010年10月28日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
正式には染色補正業というのが地直し屋さんの業名。
私たち染屋は染加工の中途で発生するシミ等の事故をこの地直し屋さんで修正して頂いています。
修練を積んだ人には伝統工芸師という称号が与えられますが、技術の高さと比例しません。
事実、我が工房が依頼している地直し屋さんはそんな称号に目も向けません。
しかし、技術は一級品です。

どんな仕事が多いのかと言うと、先ずは染料飛び。
蒸しに入っていなければ染料を溶かして揮発で洗い飛ばす事が出来ます。
蒸しに入って止まっていれば蟻酸や抜き糊を使って抜染、筆に色を付けて周りの色と馴染ませます。
蟻酸と抜き糊では格段に手間のかかり具合が違ってそれはコストに跳ね返ってくるのです。


引き染めでは薄い色は殆ど乾くまでに動く事はありません。
しかし、中間色より濃いめだと染場の空気の動きで染料が移動します。
風邪の方向に向かって動くのです。
そうすると生地の場所によって濃度に差が出るのです。
仮縫い状態になった訪問着など隣の部分との色違いがでてきます。
これを補正するのが「掃き合わせ」
刷毛やエアブラシを使います。

代表的なのがこの二つですが、やる事は無限に近い程。
例えば、夏の着物等汗落としも机の上でやってのけます。
大量の汗は丸洗いでは取れませんが水なら洗い落とせるのです。
汗は黄変の原因。


つい最近、こんな事がありました。
加賀友禅の訪問着に黄色い小さなシミが群れて出ていました。
高島屋さんに依頼したところ他は直ってもこれは直りませんとの事。
「親娘で着用したいから何とかならないか」との依頼でした。
綺麗な黄色だったので、使われていた染料が打ち合って付いた物と思って地直し屋さんに相談しました。

食べたものが付いた指で触ったところから来たものだったのです。
そして、見事綺麗に。

その前にもお茶会で着られた単衣の着物に帯の色が付いてしまいました。
一日中、釜の前の暑いところに居られたので嫌と言う程汗をかかれたのです。
大きな汗の輪ジミに帯の赤い色がたっぷり付いていたのです。
単衣ですから仕立をほどく事も無く始末が付いたのですが、その赤い色は高い体温で軽い蒸しが掛かった状態。
洗っただけでは落ちませんでした。
大きな赤い打ち合いは直すのが不可能の様に見えたのですが、十分満足出来る程に直って、地直し屋さんの技術を改めて見直したものです。

それぞれお客様は大満足でした。
喜んでもらえたのが何よりの喜び、うれしいですね。

京都の染め技術の一旦をご披露しました。

下職の自慢になりましたが、京都の職人の持つ技術の一旦のご紹介でした。





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最終更新日  2010年10月28日 22時34分16秒
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