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ゴールズワージーの珠玉の作品「林檎の木」は二人の青年が英国のヒースの丘陵をトレッキングするところから始まる。そして一夜の宿で天真爛漫な乙女と出会い・・・・・かなしい結末に至る、胸がさけるようなせつない物語。さて、今日は、イースター島をめぐる、その快適な丘陵トレッキング。汗水たらして高山を登るのは達成感もあり魅力はたくさんあるけれど、なだらかな丘陵をトレッキングするのも最近好きになってきた。快適なトレッキングイースター島のアキビという丘に7体のモアイ像があるという。帰りは海辺の道なき道をたどって帰ろうとあてづっぽうな計画をたてた。広い快適な草原に忽然とモアイ像がのんびりと姿を現した。アキビのモアイ像 近寄ってみると結構、でっかいし威厳があった。後ろに人骨が埋めてあったことから7人の部族長の墓だとか。近寄ると大きい モアイ像の大きさを比較したもの。とにかく大きいのはケタはずれ。右から二番目のちっぽけな像が「偉大な人間」である。「為せば成る、為さねばならに何事も・・・・」たしかにそう実感!そこの受験生!人間の力は発揮すればすごいよ。がんばれ!モアイ像の大きさ ところで威風堂々としたモアイ像も後ろにまわれば、どこか飄々としていて、のんびりと海風に吹かれながらこんな会話でも交わしていそうな雰囲気だった。「あの丘一つ越えた村に可愛い娘がいるそうだがな。」「ほう、喜作どんとこの嫁っこにどうかいなあ。」「喜作のせがれは、まだ後家にうつつぬかしとるつう噂だがな。」「若え時に一度は狂った方が良か。歳とって狂ったら始末におえん」「なんや、おいのことば、言いいよっなさっと?仕方無かばい。走り出したら止まらんとやけん。」後ろ姿はユーモラス トレッキングの面白さは、思いがけないものに出会うこと。草原に深いくぼみがあり、棕櫚で覆われていたが、回ってみると、人間が作った巨大な深い洞窟があった。洞窟の入り口 入口には、火を炊いたかまどが、そのまま残っていて、いまにも奥から人がでてきそうな生々しい気配。19世紀のペルー人による奴隷狩りから逃げるため、一部の島民はこの洞窟で生活していたという。洞窟 つづく。今日の水彩画 「部族長たち」 デザイン・アート部門のプログランキング。このブログが気にったら、クリックしてください。
2008/10/28
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「イースタ島トレッキング続編」島の支配権をめぐる鳥の卵競争の島は、急峻な断崖絶壁の下にあった。この絶壁をどうやって降りて行ったかを再現した映像を島のホテルで見た。映画の題名は「Rapa Nui」。島の原住民名。ビデオショップにもある一見の価値ある映画。俳優ケビンコスナーがプロデュースしたものでモアイ像の移送シーンも再現してある貴重な作品。「Rapa Nui 予告編」「卵取り競争のシーン」今日の一枚 「伝説の島」鳥の住む島 火山の火口を一周するトレッキングは、崩壊がはげしく禁止。その崩れやすい絶壁で、映画撮影はよくやれたもの。火山に登ったあと、海辺の道をたどって帰った。島は絶海の孤島だけに、海辺の風景が美しい。太平洋 日が傾くころ、海辺のレストランにたどり着いた。チリで「唯一」美味しいのは、シェビッチェという料理。まぐろや鮭をぶつ切りにしてサラダに載せて塩とオリーブ油だけ。これを山歩きのあと、海辺のレストランで初めて食べたが、冷えたビールによく合ってとても美味しかった。試す価値のある、簡単だが美味しい魚の食べ方。 山頂からの四周海ばかりの景色は、地球は丸いを実感できた。海図も羅針盤もなしに島を行き来した古代ポリネシア人の勇気と不思議な知恵もさることながら、島の人々が、自由に行き交う鳥を神とあがめた理由も理解できた。そんなことを考えながら酔いがまわってくる頃、目の前を島の娘が、自転車で通り過ぎていった。こんな一瞬の至福のために、ひとり旅を続けている。海辺の残照 デザイン・アート部門のプログランキング参加中。良かったら1日1回クリックしてください。
2008/10/25
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イースター島に泊まった夜、島の娘たちのダンスショウがあったが、彼女らの先祖は、あまり幸せではなかった。一時1万人いた島民は、あるとき108人に減っていたと言う。ペルーに鉱山奴隷として拉致された数、実に4000人。さらに欧州人がもたらたした天然痘などが不幸を招いた。可愛い踊り子たち 翌朝、バスツアーの大半は断って、自分の脚で歩くことにした。まずは、遠くに見える火山の火口湖まで1日トレッキング。目的地にただバスで行くだけの旅行は味気ないもの。途中の風景、風の音、鳥の声、潮の香を味あわなければ。みなみの火山へ島の小さな中心は、遠くに去って、灌木帯を登っていく。太平洋に囲まれた島の全貌が見えてきて馬が放牧された広い草原を登っていった。町とおき山麓 イースター島は火山の噴火でできた孤島。大きな火口湖は、尾瀬の湿原のようだった。火口湖へ 山頂に不思議な形状の石室群がたくさんあった。かって、ある神事のおり、人が居住していたという。低い天井の丸い室内だが、明かりは入口だけで中は暗かった。不思議な住居跡 モアイ戦争のあと、この島に移り住んだポリネシア人は、部族間の争いを終焉させるため、ユニークな案を出した。絶壁の向こうの島各部族の若者が、この急峻な絶壁を下り、島の鳥の卵を真っ先に取ってきたら、その部族が翌年の政治を司ると。真偽はさだかではないが伝説がほんとうなら悲しい話、負けた若者達は、この石室で餓えて死を迎えねばならなかったとか。今日の一枚 「遠くを見つめるモアイ像」つづく。デザイン・アート部門のプログランキング参加中。気に入ったら1日1回クリックして応援してください。
2008/10/19
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チリは、自然が豊かで気候は温暖、テロも皆無の安全な国。温和で勤勉な人が多いのに、なぜか産業が少ない。賃金は安いのに海外からの投資も数える程度。産業は、パルプ産業と銅産業くらい。パルプ植林には日本も参加。それでも素材で輸出して加工しないから利益が少ない。結局、工場を作ろうにも専門技術者やインフラが完備していない。ながいピノチェト独裁政権の恐怖政治の時代に、7000人もの優秀な知識人がひそかに殺害され、特権階級の利権を確保するばかりで、そういう振興を怠った。 ちなみにピノチェトに武器や資金を供給したのもCIA。ニクソンが裏で画策して関与していた。アメリカが世界中から嫌われるゆえんです。南米エクアドルで少年兵士達を連行殺害したのもCIAの武器。南米チリでアジェンデ大統領を殺したのもCIAの資金供給。オサマビンラビンに武器を供給して戦いを教えたのも実はCIA。世界中で、そういう悪いことを行ってきたからアメリカがテロで報復を受ける羽目になった。swan0チリも今年から、ようやく優秀な人材を海外へ留学させたとか。Apple社と提携して学校にAppleの教育システムを導入するとか。そういう意味では、日本は素晴らしかった。明治維新に鴎外、漱石、前島密ほか多数の人材を海外へ派遣。一気に、近代文化を吸収し、大学制度、郵便制度、貨幣制度を導入、基盤たる鉄鋼、重工などの産業を発展させた。「夕暮れの大学構内」滞在するチリ第二の都市は、人材豊かな大学都市。おそらく30以上の大学、専門学校がある。働いてまた大学に行くという30代の勤勉な大学生も多い。しかし大学を卒業しても産業がないので、就職率は10%代とか。テロもない温和なチリの人材を活用したソフト産業や、基幹産業などの海外投資が待たれる昨今です。そんなことを考えながら、大学の構内でスケッチ。今日の一枚 「池の面」 デザイン・アート部門のプログランキング。気に入ったら1日1回クリックしてくださいね。
2008/10/16
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さて親友ロドリゴの誕生パーティの宴もたけなわ。興がのってきたら、心地よくダンスを踊りだす人も。自然体で、ゆっくりと身体をうごかして。陶酔しているような踊り方は、見てても絵になります。ハンサムなロドリゴの友人は、みな美人揃い。チリでは、全員、会った時と別れる時は、抱き合って頬にキスする「義務」があります。私も「やむをえず」その義務を遂行しました!これは、その後、街でばったり会った時も、この「義務」は遂行しなければなりません。いやあ。こげん、よか風習は、なか。陽気なチリ美人チリでは名前を日本語で書いてあげると、とても喜ばれます。知らないのをいいことに、ときどきいたずらします。エドワルド君、ごめんな。エドワルド君 江戸の悪人といえばエドワルド君。その多くは霞が関界隈に棲息しています。国家破産の危機なのに眠ってるかのごとく、何の策も打たない絶滅寸前の下等動物。学名「ハタラカントテ・タカルザウルス」俗称「ジミントウ=自眠党」。よく居眠りします。もうひとつの悪人達は、昔は多少働いたけど、最近はとんと働かず他人に寝食をたかる寄生動物。別名「過去官僚」。性根が腐ったような悪人たちです。この肥満動物は、特殊法人という隠れ家で棲息し、これを飼うのに3兆円も餌代がかかっています。貴方の憧れる江戸は、そんなに良いとこではありません。お口直しの今日の一枚 「おしゃれな会話」おしゃれな会話 デザイン・アート部門のプログランキング。気に入ったらクリックしてくださいね。
2008/10/14
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先週、あるパーティに誘われて参加したら、陽気なチリ美人と知り合う機会がありました。チリの若い女性 「自分の誕生パーティやるんだけど、こないか」週末に二人でテニスしているロドリゴから誘いの電話。彼はジャズを演奏したりするパブレストランの若旦那。スパゲッティなど料理上手で心が真っ直ぐな気の良い男。9時に始まり、シャンペントピザがふるまわれ、延々と深夜一時迄、語っては飲みのパーティ。「ブロス」は、日本語ではなんて言うんだ?「カンペイ」 じゃあみんなで「かんぺーーーーい!」パブの誕生パーティ チリの男は描きたくなる起伏のある顔をしています。これ、似てる? その夜、チリのアートスクールの先生がいた。似顔絵を見て、「2時間アートについて講義して」と頼まれまれて、びっくり。絵画について語ることは山ほどあるから、まあいいかな。さて最後の一枚 「シックなチリ美人」赤いテープを首に巻いたおしゃれがとても似合っていました。チリ美人デザイン・アート部門のプログランキング。気に入ったらクリックしてくださいね。
2008/10/12
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チリの小さなナイアガラは、日が傾くに連れ、水しぶきが、一層淡く柔らかく輝きはじめた。滝の上流を遡ると、瀑布の、突然の落下直前まで、川は満々と水をたたえて、ゆったりと流れていた。波乱の前は、かえって穏やかなのは、人生もまた同じ。これから待ち受けるものを知る由もなしと言った感。チリの自然の心地よさは、ほんとに自然は自然のまま。日本のように、狡猾で愚かな官僚たちによって、コンクリートで破壊された自然は、どこにもない。、南米チリは、今、さつきの風のそよぐ一番良い季節。一面に黄色く染まったお花畑で恋人たちは愛を語り始め、ひとり者は、わが想い出を重ねて、それを写真に収めるのみ。美しい木立の中では、一族郎党が集って憩いの宴があちこち。と思ったら、ここは女性だけのアマゾネスの宴。チリの女性の共通点は尻も胸も、とにかく巨大でたくましい事。近寄るのすら恐ろしくて、遠巻きに眺めるのみ。瀑布の直上の川べりのベンチでは、かなりご年配の方々のお昼の集い。その光景を遠くから描いたら、こんな風になった!でも、これでいいのです。絵画は創作。好きなように楽しむべきものなのです。うん、我ながら、たいへん気に入ったぞ!あとで、モデルの方々にお見せしたら、大笑い。大きなパウンドケーキを1個、プレゼントされ、異国人の温かさに触れた良きひと日となりました。デザイン・アート部門のプログランキングです。気に入ったら、1日1回クリックして応援してね。
2008/10/09
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南米チリの滞在している街の近くに小さなナイアガラ瀑布があるそう。そう聞いて、さっそく、土曜日の午後スケッチブックを持ってでかけました。住んでる街からバスに揺られて1時間半。バスを降りたら、もうその滝の壮観さが、遠望できました。S alto del Laja 「ラハの滝」遠い瀑布 ナイアガラ瀑布ほどではなかったけど、ここも近寄っていくと、圧巻でした。峡谷をえぐり、かなりの水量の瀑布が一気に落下。幅7mの華厳の滝と違って幅100mの河が一気に落ち込んでおり、水量も多く、壮観。滝壺から舞い上がる、細かい霧状の水滴によって、初春の太陽の光が当たって美しい虹が発生。滝の上で、記念撮影。細かい水滴が無数に舞っていて、寒いほど。ピンボケはカメラのレンズがすぐ曇るため。華厳の滝のような高い観覧料はとられず、滝壺に下るエレベータもなくただ柵があるだけ。チリはいずこも、日本の愚かな官僚によるような、コンクリートによる河川の破壊が全くない。危険とかいてあるけど、そこは、おおらかなチリ人気質。自己責任で滝に近づくのはまったく自由。飛び込みも希望すれば可能!さて、今日の一枚、「夕暮れの瀑布」夕暮れの斜光を受ける頃、白い瀑布は、淡いクリーム色に染まり、とてもきれいでした。デザイン・アート部門のプログランキングに参加中。このブログが気に入ったらクリックして下さい。
2008/10/05
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