ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Mar 29, 2016
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「びっくりポン」

 先月に引き続き、ぼく、Yさん、Nさん、Eさんの四人で作品131、今回は後半、5、6、7楽章を。

 5楽章は、譜面的には非常に長くて焦ってしまうけれども、冷静に記譜テクを分析してみると、実はそんなでもない。まず、ダカーポとかトリオとして書かれておらず、全て書き出されているという点(英語で言うところのwritten out)。だいたい同じようなことを何度か繰り返してるだけ。
 あと、超高速な曲であり、一小節を一拍としてサクサク数えるべき。小節単位で大きな二拍子とか大きな三拍子と捉える。この手法はベト様(特に後期)にありがちかと。←第九の超高速2楽章でおなじみ
 個人的にびっくりしたのは、「ポンティチェロ(駒)上で弾け」という指定が出てくること。スタッカートぎみの音価をスルポンでってのは珍しいし難しい。てゆーか、スルポン奏法って一体誰が最初に使い始めたのであらうか。ハイドンが交響曲97番2楽章で初めて使ったとどっかで読んだ記憶があるけれど、ベートーベンの時代ですらまだまだ斬新だったはず。

 終楽章(7楽章)も緊張感があって超かっこよいと思った。嬰ハ短調。最後の数小節で、ピカルディの三度っぽく、とってつけたように長調に晴れ上がる。これまたびっくり。





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最終更新日  Mar 30, 2016 11:04:10 AM
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