2005.12.21
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テーマ: 海外生活(7776)
カテゴリ: ご近所物語
まだサーバーがおかしくて、わずかに繋がっている間にしか日記のUPしか出来ません。


******

毎回はちゃめちゃな計画なしクリスマスばかり過ごしていたが、今年はハードながらも計画だったクリスマスが過ごせそうである。

12月24日 : 
1.スペインから押しかけてくるおっとの親戚たちを朝、マルペンサ空港に迎えに行って、
2.食料の買出しをして、家に戻りコックさんにそれを全てゆだねてから、
3.IKEAとホームセンターに折りたたみイスとクリスマスの飾りを買いに行って、
4.家の掃除して、

6.クリスマスパーテイ。

12月25日 : ミラノ観光。 ←どうでもいいけどクリスマスなんてどこも閉まってるよ?

12月26日~ : お金がないって言ってるのに、「電車賃が高いからお前のクルマで案内しろ。」という親戚の言葉にもちろん「NO」と言えなかったおっとのおかげで、彼らと一緒に年末までローマ、ベネチアを旅行することになった!
ミラノに年内に無事帰還できたなら (←もしかしたらローマのどこぞのレストランで皿洗いをしながら年を明かす可能性もあり。) 来年始から日記を復活させたいと思う。汗

_____________________

話は変わるが、昨日はコックさんの3回目の面接に行って来た。
3回目にもなるとまるで気分はこのホテルに住んでいる金持ちお嬢。
慣れた足取りでレセプションのひとたちに軽い会釈をしながら、ロビーへと進む。すでに着いていたコックさんもまるでもう従業員のような足取りで奥から出てきた。

レセプションでマネージャーを呼んでもらうと、すでに顔見知りになったコンセルジュ(?)のおっちゃんが「まあ、待っている間に何かを飲んでくつろいでください。」とバーまで案内、ウエイトレスのお姉さんに注文をとってくれる。ふふふふふ。
重要人物になったここちである。


すっかりリラックスして上品なグラスにつがれたオレンジジュースを飲み、おつまみのオリーブをむしゃむしゃ食べながらマネージャーを待った。

ところが。
予想を反して真っ白い調理服に身を包んだ青い目のコックさんと全身黒ずくめで黒いロングヘアのお姉さんが来て「どうもどうも。」とわたしたちに握手を求めてきたので面食らった。

青い目のコックさん「マネジャハ モウスグ来る。ワタシハ2番シェフデス。カノジョハ人事ノせきにんしゃ。」

ああ、そういえば以前マネージャーがフランス人シェフと面接させる、って言ってたけど、このひとのことか。。。
。(コックさんよりマシだけど。)
時間つぶしにタドタドと青い目のコックさんがつたないイタリア語でどんな風に仕事をするのか説明していく。

青い目のコックさんはコックさんに「イタリア語、ドレグライわかる?」

コックさんは親指と人差し指でまるでなにかを摘むようなジェスチャーをして「ちょこっと。」を表現する。

お姉さん「じゃあ、英語は?」 コックさんは首を横に振ったので、2人はがっかりしたように顔を見合わせた。

わたし「あ、でも彼、料理の名前は全部わかるんです。調理用語は今猛勉強中ですから、あとは慣れだと思うんですよ。」

青い目のコックさん「ボクラは写真ミテ料理ケンキュウスル。まあ、ダイジョウブかなあ。。?」

青い目のコックさん「ア!彼当然寿司ツクレルヨネ?」

わたし「え、寿司??寿司も作るんですか?」

青い目のコックさん「モチロン!ココにはすしバーもアル。今ボクガ担当シテルケド、ちゃんとしたスシヲ教えてホシイ。」

コックさんはそれを聞いて露骨に嫌そうな顔をした。「寿司は食べるのは好きですけど、作ったことはありません。」

それを聞いて青い目のコックさんがとてもがっかりしたような目をしたのでちょっと可哀そうになったわたしであった。

ところでお姉さんはどうも急いでいたようである。早口で「さっきすれちがいさまに彼に呼ばれてここに来たのよ。え~と、契約書はロメオとコックさんが今日の話し合いで了解を取った後に作成しますから、1月9日、労働初日の午前中にサインをしてもらうわ。」

わたし「え?今日がサインじゃないんですか?1月9日の午前中なんてわたし、来れませんよ。」

お姉さん「ええ!?あなたが来れなかったらどうやって彼が申請用紙に書き込みして、サインするの!?」とパニクってしまった。

わたしも焦った。だってもう今回で終わりと思っていたのだ。
前回「3回目からは通訳料をいただくよ。」とコックさんに言いながらも「まあ、もう一回ぐらいタダでついて行ってやるよ。」という気持ちでいたのである。
彼もどういうつもりだか、頼んでもいないのに、最近せっせとわたしたちの夕食を作ってくれるし、24日のパーテイは「絶対独りで切り盛りする!」と張り切っている。

それがさらにもう1回、しかも平日の午前中なんて、会社を休んでそこまで出来るほどお人よしじゃない。

わたし「あ、でも来週はバカンスに行っちゃうんでダメですけど、年を明けてからの夕方ならいつでも来れますよ。」としぶしぶ提案した。

お姉さん「それじゃだめなのよ。わたしは年始から8日までバカンスなの。」

OOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOO......

やっとマネージャーが来た。
お姉さんは結局話が中途半端なまま、さっさと姿を消してしまったのであった。

マネージャー「やあ、お待たせ!!」とさわやかな笑顔である。見慣れた彼の笑顔を見てわたしもほっとする。

マネージャー「さっそくだけど彼の契約内容について説明するね。前回、電話で軽く触れたように契約期間は彼の滞在許可証が切れるまでで、週4日1日5時間労働だ。コックさんは朝の部と夜の部、どっちで働きたいんだろか?」

コックさん「夜の部でお願いします。」←即答

マネージャー「ふむ。まだ君の実力を実際見たわけではないから、当分の君の担当はパステイエ◎◎ (フランス語っぽい)。 それでいいかね?」

わたしは料理用語なんてちっともわからないのでマネージャーに言われたそのままをオウム返しにコックさんに伝えた。
コックさんはわかったように「それで大変結構です。」とうなずく。

マネージャー「OK。君は正社員の半分の時間しか働かないから当然給料は半分。◎◎0ユーロ、ピュアだ。」

わたしは前回の彼の「半分はネット、半分はロルド。」というせこい言葉がずっと引っかかっていた。
なのですぐにちょっと声を荒げて「ピュア?ということは◎◎0ユーロロルド、ということなんですか!?」と聞く。

だって◎◎0ユーロロルドだったら税金を引いたらコックさんの手元にこれっぽっちも残らないし、たとえ払わないで逃げていても見つかったときのリスクが大きい。

マネージャー「違うよ、ネットだ。」 はあ。。。よかった。せこい考えを捨てたか?

そしてさらに続けて「それと住宅のことだけど、それはこちらで用意することにした。我々従業員のレジデンスで夜遅くまでトラムが通る道沿いにあるから便利だ。支給出来る給料は少ないし、それで学校と家賃を払ったら、生活ができないだろうから、せめてこれは無料で支給しようじゃないか!」


OOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHH,YESSSSSSSSSSSSSSSSSSSS.


す。。。。。。すばらしすぎる。
ロメオ (マネージャーの名前)、 あんたほんっまにええひとや。。。。


ミラノの街中の一部屋の家賃なんて500ユーロ以上が当たり前だ。それを無料で支給してくれるうえ、給料もイタリア人の平均給料のきっちり半分 。(しかも週4日1日5時間しか働かなくていいのだ、この野郎!)

結婚してなかったら、 自分の家を持ってなかったら、 わたしがコックさんに替わってここで働きたいわ!!!!

ところで。「従業員のレジデンス」という響きにわたしは白亜のゴージャスアパートを思い描いた。

わたし「従業員のレジデンスはここからどれぐらいの距離にあるんですか?ミラノのどの地区なんですか?」と興味しんしんで聞いてみる。

マネージャー「う。。。」ちょっと間があった。「ええええとだね、とにかく夜遅くまでトラムが通るところにあるんだよ。次回、引越しのときに住所を言うよ。」

この間はなんだろう?知らないのか、それともえげつないところなのか、とりあえずトラムは通るけどめちゃくちゃ遠いのか?興味をさらにそそらせるわたしなのであった。

***

マネージャー「で、契約書の詳細はコックさんにOKを取ったし、明日ぼくが書いて人事に提出するから、さきほどの彼女といくきーとさんとで都合のいい日を決めて、サインに来てくれたまえ。」

2人の都合のいい日なんて9日までにあるのかなあ?と思いながらとりあえずうなずいておいた。

マネージャー「2月からはオープンカフェがいよいよ開店するからコックさんにウォックさばきを披露してもらえるな!それじゃ、よいクリスマスを!!」と青い目のコックさんと一緒ににこやかに去って行った。



え。。。。。。。。 ウォック ?????




わたしは帰り道、コックさんにおずおずと「ねえ。。。。イタリア料理にウォック、使うの?」

コックさん「ウォックってなんですか?」

わたし「。。。。。中華なべのことだよ。」汗

コックさん「。。。。。。。。。使わないっす。」大汗

わたし「それと担当のパステイエ◎◎ (フランス語っぽい) って何?」

コックさん「知らないっす。」

わたし「げ~~~~!!??わからないのにOKしちゃったの!?わかってたかと思ってたよ!」

どうやら寿司も作らなければいけない雰囲気だし、コックさんはこのレストランで何に期待されているんだろうか?

コックさん「いや、ぼくは寿司を作ったり、中華なべを振れって言われたら断りますよ。」

言葉も出来ないのに上手に断れるのか?
そんなわたしの心配をよそに、ほぼ決まった仕事にコックさんはうきうきと跳ねるように家に帰った。

踊りながら夕食を作って(←おっと直伝)、とっておきのシャンパンを開けて「さあ、乾杯しましょう!!」とおっととはしゃいでいる。






ううううううううう~~~~~~ん









まあ、いいか。











頑張ってくれたまえ。 (←結局はニヒルなわたしなのであった。)



****************************

もし今週中に日記が更新できなかったら、今年はこれで皆さんとお別れです。

よいクリスマスとよいお年を~~~~~~~。





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Last updated  2005.12.21 20:33:34
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お目目@ Re:イースターいろいろ。(03/31) いくきーとさん、ご無沙汰しております目…
Hinatabocco@ 大丈夫ですか? いくきーとさん、このブログはもうノータ…
Ikukito @ ごめんなさい。 >shion0851さん そ。。そうです。26歳だ…
かつしちー @ おめでと! 色んな偶然があるんですね。 相変わらず…
shion0851 @ そーなんだ 26歳なんですか、そうですか・・・(-_…

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