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Comments
2007/02/24
カテゴリ： 小説の本棚
トロイ ＿|￣|○ il||li
薄幸で口数の少ない美女？という
勝手な氷姫のイメージは完全に壊されてしまった。（笑）
もっとも、白鳥と対等にペアを組めるのだから、
考えてみれば、そんな "か弱い" キャラであろうはずがないのだ。
文章表現の巧みさも相変わらず見事だ。
前話を読んだことのある読者を ふっ と喜ばせるリンクもうまい。
例えば、東城大の情報通･兵藤？を揶揄するひと言。
「白鳥皮膚科医じゃなくて、違う聞き方をすれば ．．．」 （爆）
物語は完全にフィクションであるが、そこは現役医師、
医療をめぐる様々な問題提起には考えさせられる。
剖検率4％という死亡時医学検索のお寒い現状、
それを補うための解剖画像診断（AI）に対する国の理解の無さ、
終末医療の切り捨てと安楽死の問題など ．．．
次作への伏線は期待できる。
田口の所に転院してきた孫悟空･美智、
まじめに医学を志す決心をした大吉、
それから一人生き残った たぶん 小百合 ．．．
個人的には、少女漫画的キャラの大吉がちょっと鼻につく。
好青年像がちょっとワンパターン？ ．．．など、
気に入らない部分もあるけれど、
そろそろ直木賞候補に挙がってもいい？と思うのですが、
さて、どんなもんでしょうか？
満足度は、まずまずの ★★★
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