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2009/07/19
カテゴリ： 小説の本棚
秀吉亡き後、あからさまに権力への執念を示す家康に対し、
兼続は、石田三成の挙兵に呼応して
上杉が江戸へ攻め込むという 『密謀』 を結ぶ ．．．
市井もの、剣客もののイメージが強い藤沢周平が、
戦国ものを書いているとは知らなかった。
藤沢周平が戦国時代を背景として書いた
初めての長編小説とのこと ．．．
上杉家･ 米沢藩 が、出身地の山形県･鶴岡に近かったことも、
題材として取り上げるきっかけとなったようだ。
上杉家が歴史上脚光を浴びるのは、やはり謙信の時代 ．．．
そのあと、上杉家は歴史の表舞台から姿を消してしまう。
越後の雄として名高い上杉家だが、
越後から会津へ、そして関ヶ原後は 米沢 に減封される。
そのような背景を知らなかったので、
伊達政宗生誕地のイメージが強い米沢城址に
｢上杉神社｣ がまつられていて、
毎年、川中島の合戦に因んだお祭りまで
開催されているのを奇妙に感じたものだ。
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■
結局、兼続は 『密謀』
その辺の葛藤や、意志判断がどのように成されたのかは、
はっきりとは記されていなかった。
それとも、景勝・兼続主従の人間像を描いた全編から、
必然的な決断として読み取れるのだろうか？
主題につながる部分だけに、やや消化不良を感じた。
地元・静岡県が産んだ歴史的著名人の家康は、
人の心に棲む欲望を自在に操ることに長けた奸物 ．．．
と酷評甚だしい（笑）。
大河ドラマ 『天地人』 に合わせて読むにはお奨めの一冊。
満足度 ★ ☆☆ （星1つ）
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Last updated
2009/07/19 11:43:22 PM コメントを書く
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