のんびり生きる。

のんびり生きる。

それが最初の質問だった


 しかし、ほかのときには責任を感じる。どうしてあの男なんだ? どうして、だらしない笑顔や、でかい耳や、ひどい髪型のあの男なんだ? どうしてわたしじゃないんだ? あいつは何をした? 何を言った? あいつの履歴書には、わたしのそれには書いていない何が書いてあったんだ?
 それがきっかけになった。それが最初の質問だった。連中は履歴書に何を書くんだ? どういう強味を持ってるんだ? それで、わたしは求人広告を出したのだ。
                        「斧」38頁


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