夢のゴミ箱

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第4話 嫉妬






凛とした瞳の行方は 俺を過ぎて何処を見てる?



妬ける対象が そう誰かならマシなぐらい夢に溺れて



指に戸惑うから 振り回されてしまうから いわば強引に



状況は不利でも恋を愛に変えて・・・
















絵里子は駐車場で待っててくれていた。





「お~っす。 ホントに来ちゃったよ。」



「だね~。 最初は冗談だと思ってたよ。」



「な~、ウソから出たマコトだよ。」



「はははっ、意味わかんないよ~。じゃあうち行こっか。」






そして絵里子の部屋へ着いた。



以前、4人でいた時とは違い、やけに広く感じた。





俺達はベッドに並んで座った。



そこでテレビを見ながら色々な話をした。





以前、4人で遊んだ時とはまた違った・・・そこには安らぎがあった。





実家に帰ったときの話、過去の恋愛の話から、



そのうちに遠距離恋愛中の彼氏の話になった・・・。







「やっぱり会いたいし、毎日、連絡もとりたいんだよね。



だけど、彼はメールも電話も嫌いなんだよぉ、



だから私は返事来なくてもいいって思いながらメールしてんだ。



でも、実際、どうしたらいいかわかんないんだよね。



辛いんだよね・・・私、ホントに彼に愛されてるのかなぁ・・・。」






彼女は少し泣いていた。



俺は気づいていないフリをして、ただ黙っていた。





「あ~なんでいきなりこんな事、話してんだろうね。



弱音なんてはいたことないのに・・・。 なんで、まさに話しちゃったんだろ? 



ゴメンネ。ははっ。」






そう言いながら力のない笑顔を見せた。



その強がった笑顔に胸が締めつけられた・・・。





「・・・なんでそんなに頑張ってんだよぉ? 普通、恋愛すると笑顔になるもんじゃないの?



今、確実に恋愛してる顔じゃないじゃん・・・。なんでそんなに無理するんだよ・・・。」








俺はそんな辛い想いをしてまで、遠い地の彼を想う理由がわからなかった。



現時点で彼女の涙を止める相手が俺ではないことが悔しかった・・・。



そして、次第に彼氏に怒りを覚えるようになり、絵里子を奪ってやりたいと思うようになった・・・。







夜更けと共に想いは加速してゆく・・・。







第5話  Blue Jean  へ


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