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2005.08.12
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”ススキノ探偵”シリーズの第2作を読んだ。

○ストーリー
いつものバーにかかってきた電話での,コンドウキョウコと名乗る女性から仕事の依頼がきっかけで,”俺”は命を狙われるようになる。”俺”を妨害するのは,右翼のリーダー,リース会社社長,絶世の美女。”俺”を手伝うのは,いつもの飲み友達。
”俺”は,徐々に半年前におきた地上げ放火事件の真相に近付いていくが,その事件で殺された被害者の名前は”コンドウキョウコ”だった。

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背表紙を眺めて,手にとって,ぱらぱらとページをめくって,気にいったら借りる,という図書館のスタイルは,インターネットのHPを眺める感覚に近いと思う。で,もちろんハズレもあるけど,当たりを引いたときの喜びも似ている。

今回の,東直己の”ススキノ探偵”シリーズは当たりだ。前回読んだ短編集では,まだ懐疑的だったけど,今回の作品でそう思った。

現代においてハードボイルド小説をいかに成立させるか?それに対する一つの回答がこのシリーズだと思う。

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さすがに警察とは馴れ合っていないけど,ヤクザや新聞記者などとテキトーに仲が良くて,互いに利用し合っている主人公の生き方は,例えば原りょうの愛読者からすれば軟弱に見えると思う。

それでも,犯罪者や権力を相手にするには,たまには姑息な手を使い,たまには新聞を利用して保険をかける,というのが現実的なところではないだろうか?

待ち伏せされて,こてんぱんにやられてしまった後に,「今度あったらぶっ殺してやる」と泣きながら誓うのも,すごーく現実的だ。

こうした部分を強調しちゃうと,ただのこそこそしたオヂサンの物語になっちゃう。でも,そこと,探偵として活躍している部分をバランス良く配置し,「現実的なハードボイルド」を成立させているあたりが,作者東直己のうまいところだと思う。

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事件を解決する展開は,それほど複雑ではない。また適度に話を整理してくれるので,ハードボイルド特有の,ワケのわかんないストーリー運びはない。

読者を引っ張り続ける要素として,”コンドウキョウコ”の正体は?というミステリーを提示しているのも秀逸だ。僕は完全にだまされたけど。

結末はちょっとドラマチック過ぎるかな?と思ったけれど,主人公の気持ちを含めて,かなり引き込まれた。

ますます他の作品が読みたくなるシリーズだ。





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Last updated  2005.08.12 14:01:58
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