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2005.11.27
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あの島田荘司の書き下ろし作品だ。読まないワケに行かない。

○ストーリー
日本海沿いの小さな港町で暮らす少年ヨウイチの唯一の友人は,隣の印刷会社の青年・真鍋だった。真鍋はヨウイチに,人間の中で暮らしながら誰にも姿が見えない透明人間や,海の向こうの理想の国の話をしてくれるのだった。

その町で女性がホテルの一室から消えてしまうという事件が起きる。誰にも真相は判らなかったが,ヨウイチと真鍋には真犯人が透明人間のクスリを使用したことが判っていた。それから20年後,一通の手紙が全く別の真実を明かす。

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なんでこれがジュブナイル作品なんだろう?事件の解決も少年編と大人編の2重構造になっているが,作品のテーマも多重構造的になっており,大人が読んでも重いテーマがいくつも描かれている。

主人公の家庭環境や,ギクシャクしてしまったままの真鍋さんとの別れなど,孤独の悲しいトーンのまま作品は推移する。結末の異国からの手紙の内容は,さらに耳を覆いたくなるような内容だ。

けれども,これが僕たちがかつて,そして今,生きている世界だ。その中で何ができるのか?この作品は最後にそれと問いかけて終わる。骨格のしっかりしたテーマ性の強い作品だと思った。

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両方とも読んだときは,ナルホド一本取られたと思ってしまった。2度もそれをやられるとは・・・

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ただこの作品の魅力は,最後に明らかになる社会的なテーマだろう。今の日本だから成立し,今の日本だから書かなければならない小説。これをジュブナイルにぶつけた島田荘司は大したものだ。






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Last updated  2005.11.27 14:26:18
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