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2006.05.10
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森博嗣の第2シリーズ,瀬在丸紅子を主人公とした通称”Vシリーズ”を読み始めた。

○ストーリー
ボロアパート”アコギ荘”に住む,学生の紫子,練無(ネリナ・男性),何でも屋の保呂草(ほろくさ),そして近所に住む謎の女性・紅子の4人は麻雀仲間だ。保呂草の新しい仕事は,近くに住む女性の警備で,この仕事を紫子とネリナも手伝う。これをきっかけとして,4人は女性ばかりを狙う”ゾロ目”連続殺人の犯人を追うことになり,紫子と紅子にも危機が迫る。果たして4人は犯人を捕らえることができるのか?

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楽しい作品だ。同じ森博嗣でも,前のシリーズは,会話が主人公のしかも1人ばかりになる傾向があり,サブキャラクターたちはどうしても登場の機会が少なかった。今回は4人(現在のところ)の主人公が,おおむね均等に扱われており,フツーのドラマとして成立していてて,とっつきやすい。また4人のそれぞれが個性的で,会話でのやり取りが,ピリッと辛口風味で楽しめる。

前のシリーズでは,2人の主人公は天才で,というのが初っ端から,ほぼ全開で出ていて,やはりなんとなく鼻についたが,今回の4人組だと楽に読める。まあ,たぶん皆さん才能の隠し方が,前の2人よりうまいだけなんだろうけどね。

本当の主人公らしい紅子は,この作品ではミステリアスなままだ。離婚歴があり,息子が1人いる20才代後半の女性で,没落した資産家で,マッド(?)サイエンティストの美女,という・・・あまり親しみやすくないキャラクターだ。

何でも屋で探偵の保呂草は,30才くらいでボロアパートに住み,ボロいVWビートルに乗っている,といういかにもいかにものキャラクターだ。

残りの2人は親しみやすく,元気な女子大生で関西弁バリバリの紫子と運動神経バツグンの女装好き美少年ネリナだ。この若い2人の視点となって,物語が展開することが多いので,なんとなくお気楽にハナシが進むのだろう。



「分かった」「見え見えだった」と評判の真犯人だけど,僕はすっかりだまされた。えー,この人なの!どうなっちゃうの?って驚いた。お気楽に読みすぎたんだろうか?

作品内部で,殺人についてのダイアローグがあり,「社会的に衝動的な殺人は罪が軽くて,計画的な殺人は重い,まして犯人だけにしか理解できない理由に基づくものは快楽殺人として最も罪が重い」と言う論議がある。

確かに僕も日常で気になるのがこれだ。日本って極端な性善説だから,犯罪ってイキオイ生い立ちとかに理由を探すでしょ。子どもの頃はいい子だったから,家庭での育て方が悪かったハズ,みたいなノリ。こーゆーのキライなんだよなあ。

森博嗣が同じこと考えているようなので,ちょっとウレシイ。でも一方で,推理小説に限って言えば,これを肯定しちゃうと,誰でも突然平然と殺人を始めてもおかしくない,って理由付けにもなっちゃうなあ。

作者のレトリックに2重にダマサレているんだろうか,僕は?








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Last updated  2006.05.13 11:02:14
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